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NHK、全仮面ライダー大投票にかこつけて好きな仮面ライダーの楽曲を語る


先日NHKでこのような企画が行われることが発表された。全仮面ライダー投票。投票出来る作品の範囲は初代仮面ライダーから放送が始まったばかりの仮面ライダーリバイスまで。なんとアマゾンズやFirst.Nextのような非テレビシリーズ作品から劇場版、Vシネマまで網羅している。


投票できるのは映画を含めた「作品」「仮面ライダー」そして「音楽」の3つのカテゴリー。 なぜ半世紀にわたる長期シリーズになったのか、視聴者からの熱い想いを受けた投票結果から読み解きます。

困ったことになった。この手の投票だが、オタク諸氏ならば分かるだろうが選べなくないか?
何故絞ることが出来ないのか?
答えはただ一つ。"好きな仮面ライダー"という概念には様々な意味合いが含まれているからだ。
見た目がカッコいい。変身している人が好き
活躍が良い。作品の顔だから好き。
作品ならば、面白いと思う作品と好きな作品は違うこともあるし、子供のころ観た仮面ライダーなので思い入れ。最近見直して熱が上がることもあるだろう。
楽曲なら作品を置いておいて楽曲単体としての評価か、劇中での使われ方でも変わってくるだろう。

そして今回の投票では作品は3つ、仮面ライダーは5人、音楽は3曲しか選べないという。かなり目移りするなかで苦渋の選択を強いられることだろう。
だが今回は珍しい部門がある。楽曲の投票が行われていることだ。以前ライブドアニュースでは仮面ライダーでは作品、仮面ライダーをフォーム別、フォーム合算でアンケートを行われていたが楽曲については投票が行われていなかった

最近聞いていなかったが聴き直してみると印象が変わる楽曲もあるだろうと思い、自分の仮面ライダーのプレイリストを聴き直していた。余計選べなくなってしまった。しかし語りたい欲が出てきたのでここで語らせてほしい

楽曲1、我ら思う、故に我ら在り

氣志團さんによる仮面ライダーゴーストの主題歌。主題歌としての爽やかさはもはや言うまでもない。青空をバックに浮かぶ仮面ライダーゴーストのタイトルロゴは今でも思い出せるし空を浮かぶタケルの笑顔。見ているこちらもフッと笑顔にしてくれる力がある
OP楽曲というフィルターを外して曲単体で聴いても、あまりにも良い曲である。人生の教科書にしたいくらいだ。『人は死ぬよ必ず死ぬ、いつか君も俺も死ぬんだ。だからせめて生きてる間くらいは一緒にいてくれよ』という2番の分かりやすく熱い歌詞、とても元気を貰える素晴らしい楽曲だと何年の月日がたっても思う。
本作からほぼ毎年仮面ライダーのOPがミュージックステーションで披露されスーツが登場するようになったことも楽しい思い出だ。

楽曲2、W(ダブル)

劇場版仮面ライダーW Forever AtoZ/運命のガイアメモリの主題歌。
仮面ライダーエターナル/大道克己を演じた松岡充さんが歌う楽曲。もし何かが違っていたら彼も仮面ライダーとして一緒に戦えたかもしれないという劇中の言葉(たしかVシネマでのセリフ)のようにヒーローになれなかった男の歌。明るい歌とは言えない歌詞にギュッと胸が締め付けられてしまう。ほとんどの人はヒーローになれるはずもなく弱さを抱えている。そんな哀切が漂わすが、それぞれの未来へというわずかな光が差し込む歌となっている。
この数年後仮面ライダードライブで松岡充さんが主題歌『SURPRISE-DRIVE』という大大大直球なヒーローソングを歌うことになるとは当時思ってもいなかったのである。

楽曲3、EAT KILL ALL

Armour Zone、DIE SET DOWNとテレビシリーズでも歌唱を担当した小林太郎さんによる『劇場版仮面ライダーアマゾンズ 最期ノ審判』の主題歌。テレビシリーズ2曲もエンドロールの印象的な使い方でとても記憶に残るが本作は歌詞が行き着くところまで行き着いたような内容になっている。S2の作品内容を象徴している袋小路のような DIE SET DOWNをぶち破り、逆に明るさすら感じられてとても好きだ。それはギラギラと焼けつく直射日光のような明るさではあるのだが。
イントロが流れるといつでも瞼の裏には水澤悠がバイクを駆る後ろ姿が見えるのである。

楽曲4、Alive a life

仮面ライダー龍騎の主題歌。リアルタイム時はまったく気づかなかったのだが高校生になって龍騎を観直した際に「あれ!?これ歌ってるのポケモンのサトシ(松本梨香さん)じゃん!?」と感じた衝撃は言葉にし難い。
本作から仮面ライダーという単語が歌詞に使われることは無くなったのだが、あの「人間は皆ライダーなんだよ」とまで言われた壮絶な世界を象徴するような主題歌で「仮面ライダー」という単語が使わなくなったのは、単なる大人の事情とは思えないのだが、果たしてそこまで意図があったのか、なかったのか。
劇場版の更に激しいサウンドになった「Advent mix」や『仮面ライダージオウ Rider time龍騎』で甦った『Go Now!〜Alive A life neo〜』も好きだ

楽曲5、Giant Step

仮面ライダーフォーゼ前半を飾った印象的な挿入歌。作品後半では流れなくなるのだが、劇場版はシャトルに乗るための訓練の際に流れた時にとてつもなくテンションが上がったことを覚えている。フォーゼの挿入歌はどれも印象深いがこの曲を聴くとなんだか身体を動かしたくなる。今年2021年、フォーゼ10周年を期に仮面ライダー部による歌唱verが公開されたことに途切れない仮面ライダー部の絆を感じる。

楽曲6、Round Zero〜Brade Brave

仮面ライダー剣の前半の主題歌。後期OP、ELEMENTS派と二分されると思うのだが、私は考え抜いた末にこちらが選ぶ。銃撃され吹っ飛ばされるブレイドから容赦なくイントロが流れOPに入るシーンや、スーツを着てスポットライトにあたりティッシュに蹴りを入れる広瀬さんや牛乳を飲む虎太郎などOP映像はシュールと言われがちだが、小学生の頃の私は本気でカッコいいと思っていた。
ELEMENTSの王道ヒーローソングぷりもカッコいいが作品を予言しているような歌詞と相川七瀬さんの歌い方も相まってシリアスな空気感を持つ唯一無二なOPだと思っている。

上記映像は仮面ライダーとは関係ない相川七瀬さん個人のライブ映像なのだが、個人でのライブで披露したのは2020年が初だそう。

楽曲7、仮面ライダーAGITO〜24.7version〜

仮面ライダーアギトの後期OP、イントロが更に荘厳になり、物語の終焉に向かいつつ3人を現しているような歌詞になっている。意味深なOP映像は劇中では起こりえなかったが、もしかしたらアギトが人間と対立してしまった世界なのかもしれないとか空想が捗る。『まだ届かない理想と現実それでも走り出す』という歌詞を効く度四人の仮面ライダーの生き様を思い出し、刺さる。私はキャラクターが泣くシーンはあまり好きでは無いのだが前期OPとともに真魚ちゃんのOPでの涙を流すシーンは、とても美しいと思う。

楽曲8、AlMIGHTY〜仮面の約束〜feat川上洋平


東京スカパラダイスオーケストラさんと[Alexandros]のボーカル川上洋平さんがタッグを組んだ仮面ライダーセイバーのOP。今でこそ大好きなOPなのだが、前作のゼロワンがストレートにアガる楽曲だったため、序盤はなんだか煮え切らないような感じを覚えてしまい「劇中で使われたとして燃えるかな…」と不安に感じたこともあった。だが毎週聴いてくると馴染んでくるのかエレメンタルプリミティブドラゴン初登場回で使用された時は激ったし、最終回の変身で使われた時はこんな希望に満ちたイントロで負けるはずが無い!となる。いつかセイバーが客演する時にこの曲が流れる日を楽しみにしている。


楽曲9、Climax Jump the Final

仮面ライダー電王の本編放送後に公開された『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』の主題歌。電王はこれ以降も幾度となく客演するのだが、この映画をもって佐藤健は平成ジェネレーションズForeverでの客演までしばしの別れを告げることになる。劇場で彼の姿を見た時この歌を思い出した。
原曲からの歌詞の変化にも泣けるのだが、『変わることもう恐れないし、変わらないものも大事にしたい』という歌詞は仮面ライダーというコンテンツを歌っているように感じるし、単純に1人の人として一歩を踏み出す勇気をもらえる。2021年のスーパーヒーロー戦記で再び彼らが帰ってきたわけだが、またデンライナーの汽笛が耳を通り抜ける日を、私は待っている。

楽曲10、P.A.R.T.Y. 〜ユニバース・フェスティバル〜

特別枠というか、平成って色々あったけど良い時代だったよな…と令和3年にして懐古厨のような気持ちにさせられてしまう。ズルい、こんな大団円感ある楽曲があって良いのだろうか。『エンジョイしなきゃもったいない。だって人生は一回』手垢の付いたフレーズのはずなのに仮面ライダーの歴史とともに振り返ると何だか染み渡るのだ。

本当はリバイスの『LiveDevil』やTETRA-FANGの楽曲、オーズとマツケンサンバ、『少年よ』などなどまだまだ好きな曲はたくさんあるのだが、10曲に絞らせてもらった。さてこの中からどれに投票したら良いのやら…


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