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とこしえに残したい言葉と変容する言葉_20181104 JBCクラシック

先月、安倍首相の発言の中に興味をそそられる文言があった。

安倍晋三首相は12日午前、来春の天皇陛下の退位と新天皇即位に伴う儀式の詳細を決める「式典委員会」の初会合で、皇太子さまが新天皇に即位する来年5月1日と、即位を宣言する「即位礼正殿の儀」が行われる同10月22日に関し、来年に限って祝日とすることを検討すると表明した。首相は「ご退位とご即位を国民こぞってことほぐことができるよう、万全の準備を進める」と語った。
(10/12毎日新聞より)

私は恥ずかしながら、「ことほぐ」という言葉を聞いたことがない。
昔から伝わる品のある言葉であろう、そしてなにか厳かな雰囲気だけは伝わってくる。
調べてみた。

ことほぐ 【言祝ぐ・寿ぐ】
〔上代は「ことほく」〕
言葉で祝福する。祝いの言葉を述べて、幸運を祈る。
(三省堂 大辞林より)


なるほど、予想したとおりの意味合いだった。
「ことほぐ」「言祝ぐ」「寿ぐ」という言葉、このような品のある言葉は平成が終わろうとも次世代に残したい言葉だと思った。

その一方、テレビで秋ならではのこんな言葉を聞いた。
「マッタケ、デパートに並んでた」「マッタケ食べたい」
関西のテレビ局の番組で、漫才師などが出演していた。
「マツタケ」ではなく「マッタケ」と言っていた人が6人中5人。ひとりだけが「マツタケ」と言っていた。
私が以前から聞くのは、やはり「マツタケ」が圧倒的に多い。

関西の人たちはもしかすると「マッタケ」と言う人のほうが多いのかもしれない。
私は言語学を研究しているわけでもなく、結論を出すことはできないが、ここで、「マッタケ」のように小さい「ッ」で思い当たる節がある。
今や若者だけではなく、誰もが発する「めっちゃ」という言葉。
これはほかでもなく「滅茶苦茶」「めちゃくちゃ」を短縮して流行った言葉である。
私はこの言葉の発祥元は関西または西日本の若者ではないかという仮説を持っている。
なぜなら対極の位置にある関東や東北ではまだ老若男女の「老」の人たちが皆使用しているわけではないから。
それに比べると、私の体験によるものだが、関西圏の「老」の人たちも「めっちゃ」の使用頻度は関東に比べるとはるかに高いと思っている。
さらに「小さい」を「小っさい」というのも関西圏の方々に多いように思われる。

このように元の言葉に追加したり変化させたりするこの小さな「ッ」は関西圏の人たちに好かれているように感ずる。
言葉は変容するものだと言われる。
「ことほぐ」のように残したい言葉と同様に、小さな「ッ」旋風が今後どのように日本中に伝播されるのか注目している。

◇◇

さて、本日はJBCクラシック。
③シュテルングランツを狙う。
武豊が4000勝で騒いでいるところ、シュテルングランツの騎手的場文男騎手は現在62歳で大井競馬で7000勝を稼いできたレジェンドだ。ここで狙わずしてどこで狙う?
めっちゃ強い競馬で勝って、レジェンドにことほぎたい。

(勝馬投票は自己責任でお願いします)
[今年の当たり]
〇京成杯AH ワントゥワン 3人気2着
〇新潟記念 メートルダール 6人気2着 
〇エルムS ドリームキラリ 3人気2着 
◯安田記念 アエロリット 5人気2着
◯高松宮記念 ナックビーナス 10人気3着
◯阪神大賞典 サトノクロニクル 4人気2着
◯弥生賞 ワグネリアン 2人気2着
◯京成杯 コズミックフォース 2人気2着

#エッセイ #コラム #競馬 #umaveg #ことほぐ #言葉


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