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教えて梅田先生!決算書の見方に役立つノート⑥売上の傾向が分かる【Zチャート】ってなに?

こんばんは!

梅田公認会計士・税理士事務所スタッフの松本です。

ここでは会計や経営に役立つ情報を梅田先生の解説のもと学んでいきます。

前回の記事で、労働分配率 について 学びました。

今回はどういった内容なのでしょうか?

先生、よろしくお願いします★

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松本さん、今回は Zチャート についてお話していこうと思います。

企業が成長しているかどうかはZチャートを書くことによって見ることができます。

◆Zチャートとは


売上の①毎月の金額、②期首からの累計残高、③移動合計残高を同じグラフの中に書くと下記の通りZのグラフができます。

note6 Zチャート

※画面はFX2の「勘定科目残高推移」→「売上」→「Zチャート」

◆グラフの説明

売上が順調に増えていると①毎月の売上の発生額、②売上の累計残高、③移動合計も右肩上がりになるため、傾きが急こう配のZのグラフが書かれることになります。逆に売上が減少傾向にある場合、傾きが右斜め下に落ちていくZのグラフが書かれます。

◆どうだと良いか


Zのグラフが右肩上がりの傾向を示していることが、企業が成長拡大している良い傾向だと判断できます。逆に右肩下がりの傾向を示している場合、早めに打開策を考える必要があります。

なお、売上が拡大している場合についても、他の勘定科目が増加傾向にないか、その要因を検討することが必要です。

利益が確保できているか、先行投資が大きく利益が確保できていないのであれば、いつの段階で利益が確保できる体制が整うのか注意して見る必要があります。
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◆スタッフの解釈

さて、私の意味があやふやな言葉の確認をします。

期首…会計期間の最初の時期
移動合計…その月の売上に過去11か月分の売上を加えた1年分の売上合計値

今年の10月の合計値であれば、去年の11月~今年の10月までの期間の売上合計のこと。

季節によって売上が大きく違う場合、月々の売上を表した折れ線グラフを見るだけでは、数値は分かりますが全体的に売上が伸びているのか落ちているのか分からないです。

そこで期首からの累計残高 (会計期間始め~毎月の売上合計額)と

過去一年間の売上合計額もグラフにすることで、季節的な変動に関係ない全体的な売上の傾向を知ることができます。

①毎月の金額

一か月分の売上額

②累計残高  

一定の場合、売上累計は直線になる。

右肩上がりの場合…売上が上昇している(傾いたアルファベットの"J"のイメージ)

画像2

右肩下がりの場合…売上が減少している(アルファベットの"C"上半分のイメージ)

③移動合計残高

横にまっすぐ伸びている場合…特に変動がないことを表している。

右肩上がりの場合…前年度と比較して売上が伸びていることを表している。

右肩下がりの場合…前年度と比較して売上が下がっていることを表している。

◆まとめ

いかがでしたか?

Zチャートを見ることで全体的な売上の傾向が分かることをお伝えしました。

特に「②毎月の累計残高」のグラフを見て角度の変化が急な場合に

売上の増減に関係なく原因を突き止めることで

今後の経営戦略に生かしていきたいですね。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

このnoteが決算書の読める経理担当者や経営者が増えることの一助になれば幸いです。その他、会社の決算、確定申告などの税金に関する相談や、創業融資などの資金調達に関する相談は越前市の梅田公認会計士・税理士事務所へご相談ください。

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