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教えて梅田先生!⑪倒産しにくさの目安【自己資本比率】ってなに?

こんばんは!

梅田公認会計士・税理士事務所スタッフの松本です。

さて、ここでは会計や経営に役立つ情報を梅田先生の解説のもと学んでいきます。

前回の記事で、経常収支比率について学びました。

今回はどういった内容なのでしょうか?

先生、よろしくお願いします★

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松本さん、今回は自己資本比率についてお話していこうと思います。
会社がつぶれにくいかどうかを見る指標として自己資本比率があります。

◆計算式


自己資本比率は以下の計算式で表されます。

自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資本

◆算式の説明


自己資本というのは、貸借対照表の純資産の部の合計金額です。総資本は負債の部と純資産の部の合計金額となります。貸借対照表の右側は事業資金の調達源泉を示します。誰かから返済が必要な資金を借りてきたのであれば負債の部が大きくなります。逆に、自分たちでお金を出資したり、事業経営を通じて獲得した資金を積み上げていくと自己資本が大きくなります。自己資本の総資本に占める割合を見ることで会社の財政状態を見ることができます。

◆どうだと良いか


自己資本比率は高い方が良いです。具体的には自己資本が大きく、負債が小さい方が良いです。人に返すお金で経営しているのか、人に返す必要のないお金で経営しているのか、どちらが良いかというと返す必要がないお金で事業経営していれば倒産する可能性は低いですよね。

起業したばかりだと、手元資金がないことが多く、事業資金は借入で調達することが多いため自己資本比率は低くなりがちですが、順調に事業を経営し黒字化すると自己資本が徐々に厚くなっていきます。

時間の経過とともに借入金は返済していきますし、黒字化していれば自己資本は厚くなっていきます。すると、自己資本比率は徐々に高くなっていきます。自己資本比率が高くなっていくということは、会社は倒産しにくい財務体質になっていっているといえるでしょう。

◆過年度・同業者比較をしてみましょう


FX2の最新業績タブで当期の実績や予算と並んで比較表示されます。経営分析値については同業他社(BAST数値)との比較ができます。目標としては自己資本比率を50%に持っていくよう経営していけば良いかと思います。

FX2:「最新業績」タブ→「1.全社業績の問い合わせ」→「貸借対照表」→「経営分析値」タブ

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令和元年版「TKC経営指標(BAST)」(発行:TKC全国会)は、全国の243,495社の法人企業の平成30年1月期から12月期決算に基づく経営分析値を収録しています。
この「TKC経営指標(BAST)」は、TKC全国会に加盟する職業会計人(税理士・公認会計士)が、その関与先である中小企業に対し、毎月企業に出向いて行う「巡回監査」と「月次決算」により、その正確性と適法性を検証した会計帳簿を基礎とし、その会計帳簿から作成された「決算書」(貸借対照表・損益計算書)を基礎データとしています。なお、これらの決算書は、そのまま法人税申告に用いられています。
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◆スタッフの解釈

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貸借対照表を書いてみました。まず左の資産の部と右の負債と純資産の部に分けられるんですよね。(歪んだ図でごめんなさい🙇)


右側の負債と純資産(自己資本)を合わせたものが総資本のこと。そしてどうやってお金を集めたかを表してる場所でもあるんですよね。
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「資産」は集めたお金をどう使ったのか?保有している場合はどのような状態なのか?を表している場所で間違いないでしょうか?

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負債は借りてきたお金などで将来返す必要があるお金で、純資産(自己資本)は株主などから集め、返す必要のないお金のこと。どちらの金額が多いかで表にした時も割合が変わってくるんですよね。

この比率が低い場合は、返す必要があるお金を使って経営しているため不安定な状態だといえます。

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この比率が高い場合は、返す必要のないお金を使って経営しているため倒産しづらく安定的だといえます。負債の割合が少ないのは良いことですが、少なすぎるのも良くないってご存知でしたか?安定を求めすぎて、投資のチャンスを逃すことのないようにしたいですね!

◆まとめ

いかがでしたか?自己資本比率を知ることで安定的な経営をしているかどうか分かるということをお伝えしました。記事を読んでくださるあなたのスキ❤に支えられています。読んだついでにポチッと押して下さると嬉しいです!

最後まで読んで頂きありがとうございます。
このnoteが決算書の読める経理担当者や経営者が増えることの一助になれば幸いです。その他、会社の決算、確定申告などの税金に関する相談や、創業融資などの資金調達に関する相談は越前市の梅田公認会計士・税理士事務所へご相談ください。

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