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うま美かーさん
2019年12月21日 09:09
おばあちゃんは、私の好物をいくつも奪った。横取りして、食べたわけではない。与えすぎるのだ。幼い頃小食で、食にほとんど興味がなかった私が「甘エビが好き。」などと一言でも口にすると、次の日には、甘エビがドーーーーンっと、大皿で食卓に並ぶ。好物にも、限度というものがある。いくら好きでも、限界というものがある。食べ物だけでなく、オマケのついたお菓子もそうだ。買い物につい
2019年12月30日 22:29
おばあちゃんと一度だけ除夜の鐘をつきに行ったことがある。私が、中学3年生の受験生の時だ。除夜の鐘は、煩悩を取り払うためにつく大晦日から新年にかけての行事だが、『苦しい時の神頼み』『合格祈願』など、まさに煩悩丸出しの中学生だった。家の近くの寺院から、除夜の鐘の音が聞こえ始めると、私はおばあちゃんを急かせながら、家を飛び出した。「おばあちゃん、早く行かないと除夜の鐘、終わ