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「どこの国出身?」とむやみに聞くこと

こんにちは。バッハ・コナカです。
「Where are you from?」という質問。当たり前のように繰り返されていますが、実は結構センシティブな質問だということに、留学に来て気づきました。

例えば私の友人はロンドンで生まれ育ったトルコ系の移民です。どこから来たの?と言われたら彼女はまず、「私はロンドンで生まれたの」と答えます。しかしそれより深く突っ込まれると「つまり私のエスニシティを聞いているの?」と、あまり心地良くないよ、という態度を表明しています。移民の人たちにとっては、どこの国から来たの?という質問はとてもセンシティブな場合があるのです。
それがあるからか、「Where are you from?」という質問を聞かれない限りなるべくしないように気をつけている人も多い印象です。
聞かれれば「日本から」と答えているし、そう答えることで、それまでほぼなかった日本人であるというアイデンティティを強く意識するようになりましたが、何人であるかどうかって友達になる上ではあまり関係ない。というかそんな理由で人付き合いを選んでいる人がいたら、私はかなり嫌です。いわんや、「マルマル人ってこうだから苦手」なんていう人はもってのほか。

確かにその国のカルチャーというのはその人の内面形成に強烈に結びついているし、ざっくりとした衛生観念やジェンダーに対する考え方、シャイであるかオープンであるかなどその国の文化や風土由来の影響はあるにせよ、それはあくまでその人が生きた場所からの影響であって、民族や人種はまた別の話。それに、じゃあ日本人と全員うまくやっていけるのかと言ったら、そんなことないはずです。

「日本人が活躍していて嬉しい」という感覚も、正直違和感があります。日本人だろうが韓国人だろうがアメリカ人だろうがトルコ人だろうが、素敵な人がそうであるのはその人の魅力ゆえであって、大切なのはどれだけ個々人のパーソナリティや個性に、ひとりの人間として惹かれるかじゃないのかなぁ。

しかしそんなわたしでもやはり日本人であること、は強烈に意識せざるを得なくなり、またその誇らしさとか、国への帰属意識も海外に来て初めて生まれまして、これについてはまた考えをまとめて書いてみようと思います。

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