粉砕方法で変わる!?こだわりの米粉づくり
みなさん、こんにちは!
福島県天栄村で「う米めん」というグルテンフリーの米粉麺を製造している樽川千香子と申します!
前回の記事では昔から馴染みのある「米粉」をいくつかご紹介しましたが、もうチェックしていただけましたか?
様々な方法で従来の「米粉」は作られている訳ですが、お米を粉にするための粉砕方法もいくつか種類があります。私自身も初めての分野なので日々勉強を重ね「米粉」について学んでいるのですが、粉砕方法は製品に大きく影響を与えるので米粉の肝!と実感しています。
今回はそんな粉砕方法をピックアップしてお話していきます!
数多くある米粉の中から自分にあった米粉選びをしていただくためのひとつの参考になったら嬉しいです♪
米粉になるまで
一言で「米粉」と言っていますが、実は単純にお米を粉にするだけではないのです。原料のお米から皆様のお口に届くまでには、美味しさを維持するためにも色々な工程があるんです。
その工程を簡単に言っても「精米→洗米→脱水する→製粉→乾燥→調湿」という工程があり、実際には材料や利用目的に合わせた微調整なども含めると、本当に色々な工夫をこらしています。
ちなみに、う米めんは原料の精米から梱包まで全て工場で管理・生産していますので、お米の美味しさそのままをお届けできるように日々頑張っています!
製粉技術による違いと調理方法について
そもそも、米粉は日本古来から和菓子などを中心に利用されている食品ですが、最近になって製粉技術が発達し、結果として和菓子以外にも色々と利用されるようになった食材です。
身近な米粉というと、うるち米を使った「上新粉」、うるち米ともち米をブレンドさせた「だんご粉」、もち米を使った「もち粉」や「白玉粉」等が一般にスーパーなどでも売っていますよね。
このように米粉にバリエーションができてきた理由としては、粉末化するために色々な技術が開発されており、例えば原料のお米に一度水を吸わせて粉砕する「湿式製粉」では、きめ細かい粉が出来たりでんぷん成分への損傷を抑えられたりするメリットがある一方、生産設備にお金がかかるため比較的値段が高くなりやすい傾向があります。では、粒子が細かいとどうなるかというと、吸水が早くきめ細かい食感となるため、ふっくらとした米粉パンやお菓子などに使われることが多いようです。
また、水に浸さないで粉砕する昔ながらの「乾式製粉」という方式は、設備が簡単で作りやすい一方、粒子が荒くでんぷん成分へのダメージも大きいと言われています。これで作られた米粉はしっかりとお米を感じることができるため、いわゆる和菓子やお団子といった用途で使われることが多いようです。
粉末化技術の発展
どんどん新しい米粉の粉砕技術が開発されるようになり、粒子がきめ細かい米粉を作ることができるようになってきました。少し専門的なお話になってしまいますが、ここでは代表的な製粉方法についてお話しますね。
石臼(いしうす)製粉
昔ながらの石臼を用いた製粉方法で、微粒子から少し粗い粒子の粉まで作ることができます。じっくりと粉末化するため発熱が少なく、風味のいい粉が得られる一方、あまり日持ちがしない米粉ができます。
ロール製粉
大きな2つのロールの隙間を通してすりつぶすことで粉末化させる製粉方法です。均一の粒子を大量に作ることができる一方、粉末化する時の発熱量が多くお米特有の風味が飛びやすいといったデメリットもあります。
ピン製粉
原料は高速回転する駒の衝撃力で叩かれ、スクリーンの穴径より小さくなるまで粉砕されます。弊社のう米めんはこの粉砕方法で粉砕された米粉を使用しています。
「う米めん」づくりにかける想いと、こだわりが詰まっています
専門的な分野にもなる粉砕についてのお話は、見かけることも少ないはず。
ひとつの商品を作り上げるためにどの方法が適しているかを常に研究しながら、私たちも「う米めん」づくりに取り組んでいます。そして、今後米粉商品に出会った時に「こんな話があったな〜」程度でも思い出していただけたら嬉しいです。試行錯誤と、努力と、汗の結晶が詰まっています。
もっと米粉が身近になるように。
今後もちょっとした専門的なお話も取り入れながら、noteでは発信してまいります!
次回も
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