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東京〜大阪 はじめての自転車旅6

3/22 午前5時
昨日1日ゆっくりと休養日をいただいたので今朝は少し早めに出発しよう
いつもなら徒歩で通るこの桜通り
今日は自転車で満開の桜並木を進む
まだ朝も早く肌寒いけれど車通りも少ないから心地よく走る
今日は琵琶湖まで行けたらって考えているので少し長距離を予定

3月はまだ肌寒かった
せっかく愛知に来たのだから本場の”モーニング”を体験したいと
一路一宮市を目指す
ただどうしても寒い風を受けながら走ることに不安を感じていた
何しろ荷物を減らすために速乾タイプを2着で着回す予定でいたので
予想以上に寒いからレインジャケットを羽織る毎日
目の前に”ワークマン”の看板が午前7時から営業ってのは助かります
「中に着るあったかいのください」とお店に入ると
「いまの時期もうないのよねぇ〜」と言いながらもお店の隅に少し残っていたものを出してくれた
「ここで着ていきます」と店先で着させてもらって改めて出発
今回の服装はほぼ”ワークマン”にお世話になりました
またこの後もお世話になるとは思いもよらず...

どんだけ〜

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愛知県一宮といえば”モーニング”発祥の地
ちょっとやそっとじゃないモーニングに出会ってみたい
そう思い昨晩から情報を集め自分のアンテナにヒットしたのがこちら
”カフェテラス トォーキング”
かつては煌びやかだったろう店構えに期待が高まる
一歩店内に入ると常連さんらしきおばぁちゃんたちが5名
ステージ前のテーブルを囲んでモーニング中

そう!ここはカラオケも有名なのか?ビニールカーテンが下げられた小さなステージにドラムセットまである
単なる喫茶店でないことが伝わってくる
さらにびっくりしたのがその手前でコーヒーを飲んでいた人が徐に立ち上がりおしぼりとお冷を持ってきてくれた
誰が店員さんで誰がお客さんなのか謎のフォーメーション
「トーストは小倉で、ホットコーヒーでお願いします」
メニューはもちろんこの時間はモーニング一択なのでトーストに何をつけるか?
飲み物は何か?ってオーダーで

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そうです出てきてびっくり
もちろん事前にチェックはしていたけれど
やはり目の前に出されるとその破壊力たるや
そして中央に鎮座する日本蕎麦!?この組み合わせをどう導き出したのか?
味はもちろんおいしくってゆで卵なんてまだあったかかったから
嬉しかったなぁ

「ごちそうさまでした、僕東京から大阪へ向かう途中で」
お会計時そんなことを伝えてみた
普通なら驚かれるところだけどここではそんなこと物珍しいことではないかのような落ち着き払った対応にずっこけていると
店主は何事もなかったかのように常連さんたちに温かいお茶を配っていた
そのお茶もモーニングに含まれているのか?
利益って?といろんなはてなを抱えたままこぎ出すのであった

レーダーには不穏な影
木曽川〜長良川〜揖斐川
橋を渡るたびにあたたから日差しにかげりが
見上げるとうっすら黒い雲も
一旦垂井を目指しここで充電を兼ねて雨雲の動きと今日の行程を練り直すことに
ここでも快活クラブを見つけ一旦作戦タイム
朝早かったこともあるし店内の暖かさに寝そうになるけど
寝過ごしたら大変と目を擦りながら雨雲レーダーを確認
どうやらここから2時間は雨雲に注意とみた
そうなればここは急ぐ気持ちを抑えて雨上がりのスタートに切り替え
とにかく体力の回復に勤めよう

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関ヶ原との戦い
12時よし!レーダーの雲は晴れた いざ関ヶ原!
雨は上がったものの向かい風での峠はなかなかの試練
なにしろ関ヶ原の峠は掛川の峠ほどの勾配はないものの
延々続くなだらかな上りこれには体力も奪われる

黒血川の...
垂井をでて1時間半ほど黒血川という看板を発見
壬申の乱で兵士の流した血が川を染めたとの話からとも言われている
ここでこの旅はじめて転んでしまった
そうこの動画を撮影した直後

調子良かったんですけどね(笑)
このあと走り出した時に携帯のナビを眺めていて
歩道の切れ目にある車止めのポールをかわしきれずペダルが激突
そこからはスローモーションを見ているかのような景色がゆっくりと傾いていき
ゴロンと転がってしまった
不幸中の幸いは小さな自転車に不釣り合いなおっきなバックパック
これがクッションとなり負傷は免れました
そんな時なぜ人はそれまでよりもかなりの高速で自転車を起こし何事もなかったかのように走り出すのでしょうね?
しばらく走ったのち怪我してないか確認したのは言うまでもありません

おじさん寒いよ
黒血川から5キロほどみるみる雲行きが怪しくなってくる
「そんなはずじゃ」道沿いにある米原市柏原のローソンまで来てトイレ&おやつ休憩とストップした途端大粒の雨が
イートインスペースもなく店内に居座ることも悪いし店先で雨宿り
寒いからあたたかいコーヒーを買うもあっという間に飲み終わってしまった
こんな時は急がば回れと雲が切れるまで待つ構えだったけれど
雨が徐々に強くなり風に影響もあり横殴りに変わる
どうしてら良いか分からずにお店の横に移動する
ここは屋根がないけれど今は横風に乗ってくる雨を避けるにはこれしかない
寒くて困っていると目の前にシルバーの軽自動車が止まっていた
運転席にはおじさんが一人こちらを見ている
車の中で雨の影響もないおじさん見てるなら助けてよ
そう思うけど世の中そんなに甘いもんじゃないね
おじさんはその後も車からおりくことなくのんびり休憩中

手袋の新発見
どのくらい時間が経ったろう
ますます寒くなってくるし時間は過ぎて行く
このままでは草津まで辿り着けるかも心配に
「こうなったらいってみよう」このあと雨が上がることに賭け
雨具を着用しリュックにもカバーをそしてグローブにはワークマンで買った
台所用手袋を装着
走り出して分かったのだけどこの手袋スマホが反応するで助かった
進むにつれて天候も回復
彦根の看板が目に入る頃にはすっかり雨も上がっていた

冷えた自分とあったかいちゃんぽん
あいたかったちゃんぽんとすっかり忘れていたけど
さっきのローソンあたりでもうすでに滋賀県に突入していた
滋賀県といえばずっと食べてみたかった”近江ちゃんぽん”

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はじめての近江ちゃんぽんは通り沿いの”ちゃんぽん亭総本家 豊郷店”にて
もうすぐ4時お昼には遅いこの時間に店内はスタッフさんが2名に
お客さんは自分一人
何しろ初めてで券売機の前で悩んでいると
「ご注文お決まりですか?」とお姉さん
「初めてなんですけど近江ちゃんぽん食べてみたくて」と伝えると
「それならこちらのボタンです」と親切に教えてくれ無事食券を渡す
「大盛りもできますけど?」「普通で」
「並もりでいいですか?」「並でお願いします」
なぜにそんなに大盛り推しなのか?腹ペコに見えたかなぁ?
とにかく今日はここまで寒くて運ばれてきたちゃんぽんのスープを飲んだ時
美味しさよりもまず温かいことに感動してしまった
味はもちろん見た目通りの美味しさでした
ただ口も寒くて熱いからなかなか食べられないのと
味がわかるのに少し時間がかかった
とはいえ初めて近江ちゃんぼんを食べることができて
残りの草津までもう一度頑張る気持ちを奮い立たせた

とびだしくんに
走っていると滋賀に来たことを印象付けるのが”飛び出し坊や”
せっかくだもん今日はまだレイも編めていないし
「とびだしくん(名前間違っていた)につくってあげよう」

通り沿いに広がる田んぼの畔に”ヒメオドリコソウ”を発見
通りを大きなトラックが走る8号線その先には新幹線が走る
「新幹線ってほんとに早いなぁ」
しみじみ実感しながら”ヒメオドリコソウ”を摘んでいく
トラックと新幹線の大音量の二重奏
道路脇に道具を広げ今日のレイを編んでいく
夕日がさしほんのり暖かくいろんなことがあった今日も
この暖かさですべて良かったことになっていくような気持ちに
HAKUで編む中にはたまに同じところに咲いていた
”ホトケノザ”も入れたりして
優しいブラウン系の色合いに紫の小さな花がチラリと覗く感じは
優しいかわいさ

”Wherever you are
I always make you smile😊
Wherever the flowers are in bloom
I always make them smile🌼”

いつだって
どこにいたって可愛いお花が咲いていて
その花でレイを作れる
花はいつでも笑顔をくれるから
そんな花を笑顔にしたい

そんな気持ちの今日のレイは
無事とびだしくんにプレゼントできました

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さぁあと20kmまってろ草津

あっという間に暗くなってしまったけれど
無事宿にも到着
今日の移動距離119.5km
休養日のおかげでなんとか峠越えに成功
ゴールが見えてきた

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