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東京〜大阪 はじめての自転車旅4(浜名湖~)

3/20 11時前 すっかり浜名湖で子供の頃の思い出で脱線してしまったけど
旅を再開しなくては
朝あまりの寒さに貼り付けたホカロンを剥がし風除けのためのレインジャケットも脱ぎ自転車に戻る

黄色の昼はキラキラと
鷲津駅からここまで来る途中に目を奪われた一面たんぽぽが咲き誇った土手
帰りがけにもう一度寄ってみよう
今日は1日西へ向かうにつれて雨雲が気になる1日
それでも一面タンポポの景色には足を止めずにはいられなかった

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こんな出会いが旅なんだ
ただ道路沿いのこの土地の持ち主さんの許可をいただかなければ勝手に花を摘むことはできない
土手の上のお宅の玄関のチャイムを押してみる
「はい!なにか?」今日は土曜日休日のお父さんといった雰囲気の方が玄関先に出てきてくれた「そこの土手のタンポポを摘ませていただきたいのですが」
「そんなの咲いてた?」まぁ身近な景色ほど目につかないもの
サンダルばきのまま出てきてくれてタンポポまで案内することに
「あ〜いくらでもどうぞ!でも何に使うんですか?」
「花の首飾りを作りたくて」不審者でないことをお知らせするためにも名刺を渡しこれまでの旅の経緯も手短に紹介させてもらった
「どうぞどうぞ!」「出来上がったらお声かけさせていただきますので」
「あとこの辺で作らせてください」
ほんとならついでに”充電も!”と言いたいところだけど次から次へと出は図々しすぎてしまう
お花を摘ませてもらえるだけでも嬉しいのだから

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お日様のような笑顔
「お花摘めますか〜?」遠くから声がする
振り返ってみると遠くに女性が僕に声をかけてくれているのがわかる
きっと先程のお父さんの奥さんだろう
「ありがとうございます!お邪魔してますお花大丈夫です!」
お互いどこまで伝わっているか分からない程度にしか聞こえないのだけど
多分分かり合えただろう大きく頷かれて戻られた
その時に思った”このタンポポきっと似合う”
そう思ったら早く作らなきゃリュックの中から道具とティを出して早速編み始めた
あのお母さんの笑顔を思いうかべながら

お日様としあわせいっぱい
その笑顔が教えてくれた
タンポポに限らず野の草花は摘んでしまうと萎れてしまうものも多くある
タンポポもその点では難しい花でもあるけどしっかり詰めて手早く編めば大丈夫
一刻も早く編まなければというよりも
この時は早く笑顔に会いたいその一心で編んでいたと思う

あっという間に編み上がったレイを持ってまた玄関のチャイムを鳴らす
「出来上がりましたか?」
二人揃って出てきてくれた
この時にはネットで自分のことを検索していたようで
娘さんが東京にいらっしゃることなども話してくれた

「せっかくだからレイをつけて写真でもどうですか?」
やっぱりこれだよね!好意的なお二人は申し出に快く応じてくれた
タンポポのレイを着けたお母さん
やっぱりお似合い!タンポポのレイが一番似合うんじゃないかなぁと素直に思った
この笑顔のそばでおひさまをたっぷり浴びて咲くタンポポ
しあわせをいっぱいに表現してくれたいるって感じた
やっぱりレイが編めるって本当に素敵なことだ
マリー先生改めてありがとうございます

お父さんカメラマンと僕と変わるがわる撮影をし一息つく頃にはなんだか一体感が生まれたようにも思えた
「突然のことなのにご協力ありがとうございました」と
片付けを始めようとした時「せっかくだからこれ持っていってください」と
ジュースと片手でも食べられるお菓子をいただいた
「こんなことまで」「でもいただきます!」
こんな時はお言葉に甘えるもの道具と共にリュックに詰め込み先へ進むことに
「ほんとうにありがとうございました!」「残りも気をつけて!」
うなぎは逃したけれど今日も素敵な笑顔に出会えて飛び上がるくらい嬉しかった
さぁここから雨に降られるまでにどこまで進めるか?
名古屋まではあと89Kmほどの地点だった

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うなぎがダメならカレーうどん
浜名湖を通り過ぎてしまった今次の目的地を豊橋にする
もうバッテリーもわずかだし豊橋のカレーうどんも気になる
またしても快活クラブを探しそこで一旦休憩を取ることに

前回の沼津の時には足の痛さに気にしていなかったけどなんとマッサージチェアの部屋があるこれは願ったり叶ったり今回はそこにしてみることに
狭いブースいっぱいにマッサージチェアがあり荷物の整理も一苦労
とにかくバッテリー類の充電をセットしお昼の前に一旦マッサージを試してみる
卵の中にいるようなマッサージチェアで角度もちょうど良くって受けているうちにウトウト寝過ごしてはいけないと眠気との戦いを挑んだけれどあっという間に寝てしまっていた
1時間くらいたったかな?お昼も後回しにしたくなるほどの心地よさにすっかりリフレッシュ
次どこで立ち寄れるかなぁ?と旅の本文を忘れてしまいそうになった

雨雲と競争
明日の天気予報は一日中のまとまった雨の予想
ここまでのことを考えても雨の中進むよりも休養日にしたい
そう考えるようになったのでその分今日は行けること路まで進みたい
名古屋まではあと80Km 
雨雲はもう少し持ち堪えてくれそう
さぁどこまで進める?
ここからは雨雲との競争だ1時間後の2時半には”湯の町がまごおり”の看板
国道1号に沿ってただただ進むだけだった
分かってはいるけどなかなか先は遠い
そして徐々にあたりは暗くなってくるいつもならそろそろ宿を決める時間に差し掛かっているけどなんとしてでも名古屋まで辿り着きたい
それでも日が落ちると一気に寒くなりそしてお腹が減っていることも思い出してしまう

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名古屋だもん
普段は食事も気をつけているけれど今だけは好きなものを好きなように食べて
体力つけなくちゃ!そんな自分に甘い言い訳を心に進んだ今日も
うなぎもカレーうどんも逃してしまったことが悔やまれる
そしてそろそろトイレにも行きたい
そんなとき名古屋市に入ったことを教えてくれる看板が
「やった!なんとか入れたんだ」まぁ名古屋も広いということをあので知るのだけれどここまでの道のりを考えたらホッとしてしまうのもわけない
そんな時あの黄色い看板を発見!「しばらく食べてなかったなぁ」
と思う時にはもう自転車から降りていたと思う
”カレーハウスCoCo壱番屋 緑区鳴海国一店”お世話になります!



結局掛川からずっと食事らしい食事も取らぬまま本日最後の晩餐をCoCo壱でむかえるとはなんとも自分らしいかな?
去年の緊急事態宣言中にもお世話になった”豚しゃぶほうれんそう200g”
地域の違いか?久しぶりに食べたからか?寒くて口が変なのか?記憶の味とは少し違うもののやっぱりカレーはいつ食べても美味しかった

トイレも済ませお腹も満たしほっとしてお店を出ると
パラパラと雨粒が「間に合わなかったか...」ここからあと1時間15Kmほど
少しでも降られないよう急いだ

新記録達成 136.6Km
幸いにも上着にはレインジャケットを着ているし
暗いので雨の強さもそれほど見えず大きな通りを懸命に進む
あの大きな通りを曲がれば後一息
そんなことを思いながらこぎ続け今夜のなどについた時には
雨の滴る状態だった20:11本日の目的地になんとか到着
フロントでタオルをかしてもらい
自分と自転車を拭き狭い部屋で今日の頑張りを振り返るのだった

どんなに大きなことでも一歩進まなければ辿り着くことはなく
その小さな一歩を続けることで大きなゴールを掴むことができるんだって
身を持って感じた1日だった
ここまでたくさんの人に心配してもらったり応援してもらったりしたけれど
やればできるんだね!
さぁゆっくりお風呂に入って休もう
あしたはお尻にワセリン塗らなくてもいいよね!

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