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ユネコン 2022.4.6 ROADSHOW

■スクリーン1:モンスターパニックムービーのすゝめ

2005年公開 イギリス映画 「ディセント」
配給:エイベックス・エンタテインメント/
トルネード・フィルム
https://eiga.com/movie/33552/

アパラチア山脈奥地の地下洞窟へ、冒険旅行に訪れた女性6人の仲良しグループ。しかし岩盤の崩落により、洞窟の出口が閉ざされてしまう。
不安と疲労の中で出口を探す彼女達だが、暗闇から迫る「何か」が襲ってくる。果たして彼女たちは、未知のモンスターが襲い来るこの迷宮を、脱出することができるのだろうか…

醜悪なモンスターが闇に乗じて襲ってくる映画で、モンスターの外見は「ロード・オブ・ザ・リング」「ゴラム」から、ファンタジー要素を排除したような姿をしている。その強烈な外見と凶暴さから、視聴者に恐怖を与えること間違いなしだ。

低予算の映画ではCGに予算を割けないため、薄暗いシーンが多くなりがちだが、本作ではその薄暗い状況を効果的に利用しており、恐怖感を増すことに成功している。
また、常に薄暗いため、微かな光が安堵に繋がるのだが、それを利用したシーンが印象的で、希望から絶望に一変する強烈なシーンとなっている。

本作の続編として「ディセント2」も製作されており、再び本作の洞窟を舞台にモンスターとの闘いが繰り広げられる。
本作の直後から物語が開始されており、興味のある方は2本立て続けに観てしまっても良いだろう。

■スクリーン2:ディザスター系映画 探索

2017年公開 アメリカ映画 「ジオストーム」
配給:ワーナー・ブラザース映画
https://eiga.com/movie/83998/

地球の気候の制御を可能にしたシステムが暴走し、世界各地で異常気象や大災害が発生してしまう。システムの製作者である主人公は、事態の収束のために奔走するが、そこには大きな陰謀が蠢いていた…

様々な自然災害をド派手に表現した映画で、前回紹介した「デイ・アフター・トゥモロー」はリアリティを重視していたのに比べ、自然災害のバリエーションや、美麗でSF的な映像表現が多い印象だ。

発生する自然災害の中には東京を舞台とするものもあり、特に巨大な雹が降ってくるシーンでは見慣れている建物が次々と崩壊していくため、視聴した方に強烈なインパクトを残すことだろう。

主演は「300(スリーハンドレッド)」でレオニダス役として活躍し、名シーン「This is Sparta!」を生んだ「ジェラルド・バトラー」で、カリスマ的でリーダシップ溢れる演技は今作でも健在だ。

彼の出演作が好きな方は間違いなく本作も楽しめるはずだ。

■スクリーン3:Classic Monster Films 特集

2016年公開 イギリス映画「ジェーン・ドウの解剖」
配給:松竹メディア事業部
https://eiga.com/movie/86166/

ある日、田舎町の遺体安置所に身元不明女性の遺体(ジェーン・ドウ)が運び込まれる。遺体の検死を依頼された主人公一家は、解剖を進めていくが、遺体に隠された事実が明らかになっていく。
同時に次々と発生する怪奇現象の数々。主人公一家は、無事に夜明けを迎えることができるのか…

「魔女」をテーマとした作品で、既存の関連作品とは異なり、斬新な作風となっている。物語は終始、遺体安置所を舞台に進んでいき、あらゆる怪奇現象が、この密室空間で発生していく。
派手な演出は無いが、主人公たちを精神的に追い詰めていく演出は見事だ。

また、ラジオから流れるレトロな音楽は特に印象的で、映画を観終わる頃には、その音楽が恐怖の対象となることだろう。ちなみに「ジェーン・ドウ」は身元不明女性、またはその遺体を表す言葉で、男性の場合は「ジョン・ドウ」と表現される。映画「セブン」の犯人が「ジョン・ドウ」と呼ばれるのは、このような経緯があるためだ。

「魔女」の映画といえば、儀式的な要素やファンタジー的な要素を各所に取り入れて製作することが多いが、本作はそれらの要素を極力少なくして製作された挑戦的な映画で、筆者としては、同テーマの傑作「ブレアウィッチ・プロジェクト」と同様に、伝説的な映画の一本になっていると感じている。

主演は「ロード・オブ・ドッグタウン」や、「ガール・ネクスト・ドア」で強烈な印象を残した「エミール・ハーシュ」で、当時の活発でエネルギッシュな演技から打って変わって、落ち着きのある演技が魅力となっている。



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