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U Tunes Track 17 : シーサーペント

3月に入り、日中はコートを羽織らなくても過ごせるくらい、春の訪れを感じるような陽気が続いている。三寒四温の季節柄、もう少ししたら冬に逆戻りするような日々もまだありそうだが、夕方5時のチャイムが鳴っても外はまだ明るいように、着実に季節は歩みを進めているように感じる。

そして、明日は雛祭り。我が家でも先日慌てて雛人形を飾ったが、長年繰り返しているせいか、人形や飾りを出すのも仕舞うのも相当早くなったものだ。ここ数年で生活スタイルや価値観が変わっても、こういった季節ごとの行事を大事にするのは日本人らしいし、変わらず続けていきたいものだ。

さて、今回も我々UCPがnoteで連載中の「パレット上の戦火」との連動企画をお届けする。先日登場した巨大生物兵器の元となるUMA、「シーサーペント」をご紹介。物語も終盤に差し掛かり、怒涛の展開が続いていくので、是非ご一読を!

シーサーペント

シーサーペント

海、またはその他水辺で目撃される、細長く巨大な体を持つ未確認生物の総称。特定の生物を指すものではない。目撃例は中世以降多数存在し、中世から近代にかけて作成された世界地図の海洋を示す部分にはシーサーペントの絵が記されていることが多い。

特徴として、大抵は爬虫類的に描かれるが、通常の爬虫類と違って身体を左右にくねらせるのではなく、哺乳類のように上下にくねらせて泳ぐ。そのため長い胴体が、いくつものコブや弧として海面上に姿を現す。1964年12月12日にオーストラリア北東部クイーンズランド州マッカイ沖で、フランス人のロベール・セレック氏が撮影したUMAの歴史上、伝説的な立ち位置の写真がある。


Underworld

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写真:Wikipediaより

光が差し込まないほどの海中奥深くを、巨躯をうねらせて悠然と進むシーサーペントに合わせるBGMには、イギリスのダンスエレクトロニックバンド、Underworldの、2002年発売6thアルバム「A Hundred Days Off」より「Twist」をチョイス。
徐々にパーカション、シンセの音数が増え、テンポアップしていく展開。そして印象的なエレピのリフレインが、より一層ミニマルな世界観を構築していく。それはまるで、シーサーペントが海底の暗闇をスピードを上げて突き進むかのようではなかろうか。


このアルバムのリード曲が「Two Months Off」。彼らの代表作の一つ。誰しも耳にしたことがあるだろう。雨の中踊り続ける映像が印象的なMVも良いが、音と光が交差し、波のように押し寄せてくる感覚が味わえるライブ映像がオススメ。


そして、Underworldと言えば勿論コレ!
1996年公開の映画「トレインスポッティング」で使用され、大ヒットを記録し、イントロが流れた瞬間、手を挙げて踊りたくなるアンセム曲。この映画は、当時渋谷シネマライズ(現在は閉館)で見て、10代の筆者は、イギリスの若者文化、ファッション、音楽に刺激を受け、UK音楽を聴き漁っていった。UKを代表する新旧アーティストによる音楽は、映画のシーンを盛り上げ、時に寄り添ってくれる。映画と共に、サントラ(下記Spotify Playlist)も是非ご一聴を!


ちなみに、Underworldも所属する世界的なデザイン集団「TOMATO」の作品はこちらの記事を参考に。テレ朝のロゴもデザインしてたり、意外と身近だったりもする。


空気が透き通る寒い時期には・・・

ここ数日で暖かくなってきたので、若干タイトルに違和感を感じるが、お気になさらず。空気が張り詰める冬の朝。大気が澄んで、星の輝きが綺麗な冬の夜。そんな時に聴きたい曲をご紹介。
まずは80年代のUKギターポップから。

The Smitsh / William, It Was Really Nothing

1980年代のイギリスのロックシーンを代表するバンドの一つ、The Smith。お国柄、時代感、音楽性なのか、彼らの音楽には他のUKバンドよりも、憂いをより一層感じる。その中核を担うのは、ギターのJohnny Marのソングライティングのみならず、カッティング、そしてアルペジオによるフレーズといった、演奏技法によるところが大きい気がする。ヴォーカルのMorrisseyの歌い方や声色は好き嫌いが分かれそうだが、聴き込むにつれて良さを感じるスルメ系だ。


Felt / A Preacher in New England

お次も1980年代に、UKインディロックシーンで活躍したFelt。ボーカル曲も多数名曲はあるが、この企画にあわせて、敢えてこのインスト曲。1月にご紹介したFantastic Somethingもアルペジオが超絶最高なバンドだが、こちらはリバーブが効いたエレキギターのアルペジオが、周りの空間から自分を解き放ってくれるかのような昇天必至の一曲。


Prefab Sprout - We Let the Stars Go

お次もUK(すみません…)。1980~1990年代に活躍したロックバンド、Prefab Sproutによる珠玉の美メロソング。このバンドは大好きな曲が多数で、泣く泣く一曲に絞りご紹介。毎年冬には、筆者のプレイリストにレギュラー入りするバンド。アルバムによりカラーが違うので、まずはベスト盤から入るのがオススメ。

ここからは、USバンドによるドリーミーな世界へ。

The Flaming Lips / Race For The Prize

1999年発表のアルバム「Soft Bulletin」の一曲目を飾る彼らの代表曲。イントロで昇天系の一曲。ストリングスを全面に出しつつ、幾重にも重なる楽器群、印象的な音色選びが、豊かで多幸感溢れる音像を作りだす。そして何よりもメロディが美しい。


Mercury Rev / Holes

2001年にリリースされたサイケデリックポップバンドの名曲。オーケストラを全面に出した壮大なロックバラードで、美しくも、どこか陰りを感じる。曲途中のテルミンによる揺らぎが良い味を出している。
ちなみにメンバーで、今や世界的なプロデューサーの一人であるDave Fridmannの方が、バンドよりも有名かもしれない。
彼は前述のFlaming Lips、MOGWAI、Belle and Sebastianの他、日本ではNumber Girlも手掛けている。


最後は、大御所によるエレクトリック・ロックミュージックを。

New Order / Here To Stay

これぞ、ダンスミュージックとロックの融合といった名曲。
勿論、キャッチ―なサビメロも良いのだが、Aメロや間奏で音数が少なくなる部分が強弱が聞いていて、一層サビを引き立てている。
サカナクションが好きな人は是非。


あとがき

冬から春に移り変わりつつある、この時期。UMAのBGMや冬を感じる瞬間に聴きたい曲お送りしてきたが、いかがだったろうか?
今年に入ってロック系の比率が高い気もするが、これからも筆者の主観と偏見を大事に(?)、インスピレーションや時期に合う音楽をピックアップしてきたい。
次回は春の訪れを感じる3月下旬。それではまた!



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