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U Tunes Track 19 : 河童

昨年4月にUMAに合うBGMを付けると銘打って始めたこの企画も、早いもので今月で1年が経過した。今回から2年目突入! ということで、Season 2的な位置づけで、UMAの括りや音楽ジャンルも少し広げていきたいと思う。

UMAというと圧倒的に海外の情報が多いため、これまでは海外で目撃されたUMAと洋楽をBGMとしてきたが、今後は日本のUMAや邦楽も織り交ぜて紹介していきたい。

では、本題へ。
今回の主役は日本を代表するUMAの一体、「河童」だ。最近ではアニメなどのキャラクターで愛らしい容姿で描かれることが多いが、古く日本各地で伝説の妖怪として恐れられている。河童に関する詳細は、別マガジンで掲載しているUMA遺産も、是非ご一読頂きたい。

河童

河童

日本の妖怪・伝説上の動物、または未確認動物。
ほぼ日本全国で伝承され、その呼び名や形状も各地方によって異なるが、芥川龍之介の1927年の小説『河童 どうか Kappa と発音して下さい。』によって知名度が上がり、代表的な呼び名となった。
水神、またはその依り代、またはその仮の姿ともいう。鬼、天狗と並んで日本の妖怪の中で最も有名なものの一つとされる。

体格は子供のようで、全身は緑色または赤色。頭頂部に皿があることが多い。皿は円形の平滑な無毛部で、いつも水で濡れており、皿が乾いたり割れたりすると力を失う、または死ぬとされる。
口は短い嘴で、背中には亀のような甲羅が、手足には水掻きがあるとする場合が多く、肛門が3つあるとも言われる。体臭は生臭く、姿は猿やカワウソのようと表現されることもある。両腕は体内で繋がっており、片方の腕を引っ張るともう片方の腕が縮み、そのまま抜けてしまうこともあるとされる。


BGMには・・・

川の淵に潜み、細く鋭い目でひっそりと獲物を狙う不気味な雰囲気を持つ河童には、不安定で衝動的な危うさを併せ持つ超有名曲を、緊張感溢れるジャズテイストでカバーしたこの曲をセレクト。

Jabberloop / Smells Like Teens Spirit feat.Karen Aoki

Jabberloopは、2000年代前半から国内外のクラブジャズシーンで活躍するインストバンド。この曲では、同シーンで引っ張りだこの人気を博していたジャズヴォーカリストの青木カレンをフィーチャー。
デビュー当時は、ジャズ寄りのクラブミュージックの印象が強かった彼らだが、ジャズを基軸としながらも、徐々にメロディや構成などにポップスの要素を取り入れていき、踊れるジャズを表現している。

ちなみに原曲は、皆さんご存知、アメリカはシアトルを拠点に1990年前半にグランジロックブームの火付け役となり、ロック殿堂入りを果たしたNirvanaの代表曲。(筆者が在席していた大学のバンドサークルの、新入生課題曲の一つであった。ほとんどの新入生バンドが、この曲をコピー演奏していたものだ。)

音楽シーンに影響を与えた超有名曲だけあって、多くの国内外のアーティストによるカバーが存在するが、ロック系のバンドカバーが多い印象なので、テイストが違うものをご紹介。

イギリス出身のプロデューサー兼新世代ギタリストとして、世界的人気のTom Mischによるカバーがコチラ。ループマシンを駆使して、ギター一本で紡ぎ出す世界観に引き込まれる。メロディは同じなのに、原曲の持つ雰囲気を残しつつ、より叙情的で内省的な印象を与えてくれる。


話は戻って、Jabberloopの楽曲が一般的に知られるようになったのは、「シロクマ」だろう。TV番組や高校野球の吹奏楽曲で使用されたこともあり、どこかで耳にした方もいるのではないだろうか。
筆者の子供が通う小学校の運動会でも、この曲が毎年かかっており、キャッチ―なテーマに、ハイハットが刻むテンポが心地よく、確かに気持ちを奮い立たせて運動するにはぴったりかも。

この曲は2020年、コロナ禍において、プロアマ総勢133名をリモートで繋ぎ、大編成の吹奏楽団として演奏したことでも話題に。


クロスオーバーする音楽

前半で少し触れたが、そもそも、クラブジャズって何?という点だが、ジャズのテイストを軸としたダンスミュージック、という解釈となるだろうか。クラブジャズと言っても、大雑把なジャンル分けであり、特に2010年代以降は多様化している。現代の音楽では、ロック、R&B、ヒップホップ、ジャズ、ブラジル、エレクトロなどの要素が複雑にミックスしているため、ジャンル分け自体があまり意味をなさなくなってきている。

今回はUMAと同じく、音楽も和モノ特集。クラブジャズの中でも、キャッチ―で耳馴染みが良い楽曲を中心にピックアップ。

fox capture plan / 疾走する閃光

ジャズ・ロックトリオによる人気曲。タイトル通り、疾走感溢れ、ピアノが切なくも力強く、縦横無尽に駆けるフレーズが印象的。3人で演奏してるとは思えないほどの迫力だ。

bohemianvoodoo / Adria Blue

横浜を拠点に活動するインストバンドの代表曲。バンドのアンサンブルが堪らなく丁度良く、歌うようなメロディをより一層引き立てる。どこか郷愁感を掻き立て、日本人の琴線に触れる楽曲。ドラムの全体バランスを見た強弱の利いたプレイがお気に入り。

indigo jam unit @ Billboard Live

ピアノ、ベース、ドラム、パーカションの4人編成のインストバンド。とにかくライブ演奏がカッコイイ!まず、ドラムとパーカッションの手数の多さが圧巻。そして、ブイブイ言わせるウッドベースが生み出すグルーヴ。メロディラインはピアノだが、他のリズム隊も縦横無尽に動き、別のメロディを奏でているよう。是非ライブで見たいバンドだ。現在は活動休止してしまっているのが残念。

toconoma / IN THE HOUSE SESSIONS Vol.3

メンバー全員が平日社会人として働き、週末に活動を行う異色のインストジャムバンド。ラテン調の曲もあれば、メロウな都会的な曲もあり、多様な音楽性が垣間見れる。曲調だけでなく、スタジオセッションの映像のように
とにかく肩ひじ張らずリラックスした雰囲気がお気に入り。フェスでビールを飲みながら聴きたいバンド。

jizue orchaestra / shiori (live)

jizueの人気曲の「shiori」をオーケストラ編成で演奏した楽曲。バンド編成の楽曲も勿論最高なのだが、流麗で重厚なストリングスが、曲の持つ壮大なスケールを更に倍増させる。これだけの大所帯による演奏だが、バンドメンバーの音が表に出てくるよう、調和されたオーケストラアレンジが秀逸。

でんぱ組.inc / おやすみポラリスさよならパラレルワールド

最後は、変化球で。
鼻に色がついているピアノトリオでお馴染みの、H ZETTRIOが演奏、作曲・編曲はピアノのH ZETT M氏による楽曲。毒性ある変態的なコードやメロディながらも、疾走感があるポップなアイドル楽曲に仕上げているのがスゴイ。そんな難曲を、メンバーのキャラを生かしつつ、でんぱ組inc.の曲として昇華する彼女たちもスゴイ。
(個人的には、でんぱ組.incの2人からなるユニット、「ねもぺろ」の楽曲がお気に入り。クラブジャズは全く関係ない。)

ちなみに、上で挙げたH ZETTRIOの楽曲は、リオ五輪2016の閉会式セレモニー(安倍首相がマリオに扮する映像)でも使用されており、耳にしたことがあるかもしれない。そんな彼らが、歌謡曲を独自のアレンジでカバーしているTV番組「SPEED MUSIC ソクドノオンガク」も面白いので必見。
TVは5分番組で途中で終わってしまうが、下記のYoutubeではフルコーラスで聴ける。


あとがき

今回は新装開店の気持ちで、UMAも音楽も「和」特集でお送りしたが、いかがだったろうか?
今回ご紹介した楽曲で少しでも興味を持って頂けたなら、下記貼り付けのSpotifyプレイリストも、是非ご一聴を!
今後も洋邦問わず、マイペースに個人的趣味嗜好全開で、お送りしていきたい。
次回は、GW明けの5月中旬頃を予定。お楽しみに!




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