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探検日誌:「パレットの裏 Vol.21」


「環境問題のお話」


もう暖かくなるのかなと思っていたら、急にまた寒い日が続きますね…
皆様、体調にお変わりないでしょうか。

残すところ、あと3話となりました、「パレット上の戦火」。間もなくエンディングを迎えます。長い戦いの末に、人類は何を思うのか…

そこで本日は、戦争にきっかけになってしまった、地球の環境問題についてのお話です。
まず、環境問題とは何なのか。人間たちの手によって、地球の環境が破壊されていくことですが、色々な問題がある中で昨今、特に問題視されているものを「5大環境問題」と呼ぶそうです。
今回は、この「5大環境問題」について考えてみようと思います。

筆者も特に詳しい訳ではないので、今回は色々な有識サイトから引用させて頂きながら、一緒に考えていけたらと思っています。

■地球温暖化

人間が生活していく上で、増えた温室効果ガスの影響により、地球の気温が上昇してしまう現象のことです。

以下、全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)の見解です。

■地球温暖化の原因と予測
地球温暖化の原因となっているガスには様々なものがあります。なかでも二酸化炭素はもっとも温暖化への影響度が大きいガスです。
産業革命以降、化石燃料の使用が増え、その結果、大気中の二酸化炭素の濃度も増加しています。
IPCC第5次評価報告書(2014)では、このままでは 2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量が最も多い、最悪のシナリオの場合には最大4.8℃上昇すると発表しました。

■地球温暖化のメカニズム
現在、地球の平均気温は14℃前後ですが、もし大気中に水蒸気、二酸化炭素、メタンなどの温室効果ガスがなければ、マイナス19℃くらいになります。太陽から地球に降り注ぐ光は、地球の大気を素通りして地面を暖め、その地表から放射される熱を温室効果ガスが吸収し大気を暖めているからです。近年、産業活動が活発になり、二酸化炭素、メタン、さらにはフロン類などの温室効果ガスが大量に排出されて大気中の濃度が高まり熱の吸収が増えた結果、気温が上昇し始めています。これが地球温暖化です。

■上がり始めた気温
IPCC第5次評価報告書(2014)によると、1880~2012年の傾向では、世界平均気温は0.85℃上昇しています。これは2001年に発表されたIPCC第3次評価報告書で示されていた1901~2000年の100年当たり0.6℃の上昇傾向よりも大きくなっています。
特に最近30年の各10年間の世界平均気温は、1850年以降のどの10年間よりも高温となっています。中でも1998年は世界平均気温が最も高かった年でした。2013年には2番目に高かった年を記録しています。
特に過去50年の気温の上昇は、自然の変動ではなく、人類が引き起こしたものと考えられます。
今後、温室効果ガス濃度がさらに上昇し続けると、今後気温はさらに上昇すると予測されています。IPCC第5次評価報告書によると、2100年末には温室効果ガスの排出量が最も少なく抑えられた場合(RCP2.6シナリオ)でも0.3~1.7℃の上昇、最も多い最悪の場合(RCP8.5シナリオ)の場合に最大4.8℃の上昇と予測されています。(いずれも、1986~2005年を基準とする)

■どこまで続くのか 海面の上昇
20世紀(1901~2010年)の間、海面は19cm上昇しました。
今後、地球温暖化に伴う海水温の上昇による熱膨張と氷河などの融解によって、2100年までに最大82cm上昇すると予測されています。

JCCCA HPより

今後このままいくと、最悪の場合、気温が4.8℃上がり、海面が82cm上昇すると…
もし本当にそうなったらとリアルに考えると、このままの生活を続けることは、まず不可能になりますね。それはそんなに遠い未来ではなく、私たちの子供たちの世代のお話です。

■海洋汚染

人間よって海に廃棄された様々な有害なものが海を汚染し、その物質が徐々に海洋生物の生態系のバランスを崩していく現象のことです。

以下、海上保安庁の令和2年の海洋汚染の現状についての抜粋です。

■令和2年度 海洋汚染の件数
令和2年1月1日から同年12月31日までの間の海洋汚染確認件数は453件(前年比21件増)であり、うち油による海洋汚染は286件(63%)、廃棄物による海洋汚染が158件(35%)でした。
(1)油による海洋汚染は286件(前年比11件増)
・油による海洋汚染確認件数のうち、船舶からの排出が167件(58%)で、船種は漁船が最多、次いでプレジャーボート、貨物船、作業船の順でした。
・排出原因は、船舶海難が最多、次いで不適切なタンク計測やバルブ操作などの作業中における取扱不注意でした。
(2)廃棄物による海洋汚染は158件(前年比14件増)
・廃棄物による海洋汚染のうち、一般市民による家庭ごみの不法投棄は95件(前年84件)、漁業関係者による漁業活動で発生する「残さ」や漁具等の不法投棄は58件(前年51件)で前年より増加しました。

海上保安庁 HPより

上記は、日本海域のお話ですが、驚くことに、今世界中では年間800万トンの海洋ごみが発生しており、いずれごみの量が魚を上回るかもしれないらしいです…
ペットボトルやレジ袋など街で発生したごみが、海洋ごみの8割を占めているということなんですが、どういう経路で街で発生したものが、海に行き着くんですかね…?

■水質汚染

海以外の川、湖、池、地下水などが、有害物質の流出などにより、汚染されていく現象のことです。

以下、全国浄化槽推進市町村協議会のホームページ抜粋です。

水環境の悪化は、さまざまな形で起こります。
その昔、水質汚濁が公害として問題になり始めた頃は、工場から流される有害物質を含む排水が中心となって問題が起きていました。
その後、環境を守る法律によって、工場排水に対しては規制されるようになりました。そして、水環境を悪化させる原因が、工場排水から家庭からの生活排水に移ってきました。
現在の水環境問題は、これまでの工場による環境汚染と違って、私たち自身が汚染を引き起こす問題になりつつあるのです。水質汚濁の原因の5~7割が、家庭からの生活排水であり、水をきれいにするには生活排水処理対策が必要です。

私たちの日常生活で、1人が1日に使う水の量は約200Lで浴槽1杯分にあたりますが、家庭からの汚染の原因となる排水は、1位が台所、2位は水洗トイレ、3位は洗濯や風呂などです。
台所排水や、風呂、洗濯、水洗トイレなどで使った排水を「生活排水」といい、このうち水洗トイレからの排水を除くものを「生活雑排水」といいます。
生活排水の中で、台所排水は全体の45%を占めており、主に油が汚濁の原因となっています。
家族で使った油を100mL(コップ1杯分)捨てただけで、魚がすめるきれいな水にするために、20,000L(浴槽100杯分)の水を必要とするのです。

全国浄化槽推進市町村協議会 HPより

自分たちが気を付ければ、できることも多いんだなと感じました。海も川も池も湖も、とにかく水を汚すことは生物の命に大きく関わることなので、ひとりひとりができることをやっていくことが大事ですね。

■大気汚染

車の排気ガスや、工場から排出される煙などの有害物質によって空気が汚れてしまうことで、まれに火山の噴火や砂嵐などの自然現象が原因で大気中に有害物質が発生することもありますが、大半は人為的な活動が原因となっています。

以下、環境再生保全機構のHPの抜粋です。

人間は、生産活動や消費活動の結果、さまざまな排出物や廃棄物を生み出しています。その量がそれほど多くないときには、自然の浄化作用によって十分に処理されていましたが、排出物などが多量になって自然の処理能力をこえたり、自然の浄化能力に処理をたよれない新しい廃棄物がうまれてきたりしました。こうして自然環境の汚染がすすみ、生態系が破壊されて人間の健康にも被害が生じ、大気汚染をはじめとする公害問題が発生するようになりました。
1960年代に顕在化した硫黄酸化物(SOx)を中心とする産業公害型の大気汚染対策は着実な進展をとげました。続いて1970年代後半からは大都市地域を中心とした都市・生活型の大気汚染が問題となりました。現在では、その生成機構が複雑な光化学オキシダントや低濃度長期暴露による健康影響が心配される有害大気汚染物質による大気汚染などが課題となっています。また、地球温暖化などの地球環境問題は、私達の子孫が生存の基盤を失うほど深刻なものになりつつあります。
世界は、アジア地域など急速な工業化をとげつつある諸国を中心に、ますます経済活動の規模が拡大しています。それに伴って、交通需要は増大し、窒素酸化物(NOx)や二酸化炭素(CO2)等の大気汚染物質の排出量が増大しています。 こうした問題に対処するために私達は、このような大気汚染の現状と対策に対する理解を深め、協力して、ひとりひとりができることから取り組んでいく必要があります。

環境再生保全機構 HPより

テクノロジーの進化と大気汚染は、いたちごっこのようですね。新しい何かが生まれて、前の問題は消えても、また別の問題が出てくるといったところでしょうか。

■森林破壊

土地の開発や木材の利用を目的とした森林伐採や、焼失などが原因で、森林が少なくなっていくこと、及び縮小してしまうことを森林破壊と呼んでいます。

以下、WWFジャパン HPよる抜粋です。

1.世界で起こる森林破壊の現状
国連の報告によると、2015年以降毎年失われる天然林の面積は、約10万平方キロメートル。これは、東京都と同じくらいの大きさの森が、今も1週間ごとに失われ続けているということです。世界の森林破壊は、実は熱帯を中心とした限られた地域で起きています。
急速に進む森林破壊の原因は、さまざまな需要が引き起こす開発。そこで生産されている農作物や木材、紙、また採掘される石炭や金属などは、日本をはじめとする、世界中の国々で利用されているのです。このままの勢いで森林破壊が続けば、今残されている天然林も、遠からず地球上から失われてしまうことになるでしょう。

2.世界の森林破壊がもたらす危機
現在、森林の面積は地上の約3割を占めており、これまで発見されている野生生物種の半分以上が生息しています。森林の消失は、多くの野生生物を絶滅の危機に追いやる大きな原因です。現在、森林をすみかとする世界の野生生物のうち、絶滅の危機が高いとされる種の数は、1万4,000種以上にものぼります。これらの生きものは、森以外の環境にすむ他の野生生物とも共生の関係や食物連鎖でつながっているため、その絶滅はさらに多くの命の危機にも繋がるのです。

森は、木材や薬の原料、農作物の原種など、日本を含む世界中の人たちの暮らしに欠かせない恵みをもたらしてくれます。また、住まいや食料を直接、森などの地域に頼って暮らす人々は、現在世界中で約2億5,000万人にのぼります。森林破壊はこうした人たちの生活を奪い、人権をおびやかす深刻な問題でもあります。森のない地球では、人もまた、生きていくことができないのです。

近年、世界各地で深刻な被害をもたらしている、大雨や干ばつなどと言った異常気象にも、森林破壊は深く関わっています。森林を形成している樹木が、生長の過程で、空気中の二酸化炭素を取り込み、大量に蓄えているためです。
2007~2016年にかけては、人が行うすべての活動を通して放出された二酸化炭素量のうち、約29%に当たる量を、主に森林が吸収してきたことが推測されました。火災や伐採によって、樹木の中に蓄えられていた二酸化炭素が、大気中に放出されると、異常気象の大きな原因とされる気候変動(地球温暖化)が助長され、水害や森林火災の長期化といった被害をもたらすことに繋がるのです。
こうした脅威が引き起こされているにも関わらず、地球に残された森林のうち、適切な保護区などに指定されている地域は17%に過ぎず、森林を守るには、不十分と言わざるを得ません。

WWFジャパン HPより

森林と人間は、共存関係にあることがよくわかりますね。身近にそれを感じる状態で無いと、人間はすぐにその有難みを忘れてしまいますが…


今回調べたこと以外にも、様々な形で地球の環境は破壊されていっているようです。人間も、その他の動物も、植物も全ての地球上の命あるものは、共存しているということを忘れずに生きていきたいものですね。

昨今、SDGsがトレンドですが、とても良いことだと思います。ただの流行り廃りに終わらないで、それこそ「持続」していって、地球が世界が少しずつでも、いい方向に進むことを願います。
私も、自分自身でできることを続けていこうと思います。

ヴァーリアントを怒らせないように…


本編「パレット上の戦火」の物語は、間もなく終焉を迎えます。どうぞ最後までお付き合いください!










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