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なぜ、サポーターはお客様になる事が許されないのか

こんにちは。代表です。
高知ユナイテッドSCというJFLに所属しているチームを応援しています。
先日こんなnoteを拝読しました。
https://note.com/mikams/n/n2d2218b5cb2c

“サカつくは、街つくである”


「確かになぁ…」と腑に落ちる部分がたくさんありましたので、是非読んでみていただきたいです。
他方、我々の応援している高知ユナイテッドSCはどのようなクラブにしたいのか、そして、今後我々がするべきことは何だろう。と常に考えていますが、答えが見つからないままです。
そこで、今回はこうした文章を読みながら、高知ユナイテッドSCのために我々サポーターに出来ることを考え、サポーターとしての視座を養おう。そういう目論みで以下書き連ねようと思います。
賞味15~30分で読めるかと思います。
どうぞ、お付き合いのほどを…

1.理念を通してクラブの在り方を考察する。


高知ユナイテッドSCのHPにはクラブの理念はこう書かれています

〇大好きな高知のために、高知愛をかたちにする。
〇高知の子どもたちに夢と目標を
〇スポーツでもっと幸せな高知へ


理念を実行するミッションとしては以下のように書かれています。


スポーツを通じて、高知の皆さんに「夢」と「希望」と「感動」を届け、「元気」と「勇気」があふれるような「ひとづくり」「まちづくり」「未来づくり」を行う。
http://kochi-usc.jp/club/

これは、どこのクラブでも見るような内容ではありますが、JFLクラブの中でも先端を行く(と代表である私が勝手に思っている)2つのクラブの理念を確認してみようと思います。

F.C.大阪はクラブ理念として


大阪から3クラブ目となるJリーグ入りを目指し、地域と共に地域社会の成長と、発展の原動力を担うことを目的とします。
Jリーグクラブへと上昇することに全力を注ぐと共に、クラブの活動を通じ、スポーツの精神を持って地域社会への貢献をいたします。
また、常に新しいスポーツビジネス創造し、プロサッカー選手等のセカンドキャリアのサポートを行うスポーツ業界全体の雇用促進活動もクラブの重要な役割と位置づけています。
新しいスポーツエンターテイメントビジネスを創造し、ニュースタイルのサッカークラブを構築いたします
これらを提唱しており、具体的な理念に基づいた行動を行おうとしています。
https://fc-osaka.com/clubinfo/

もう一つのクラブであるいわきFCではクラブフィロソフィーとして


私たちの最終的な目標は「日本を元気に」すること。
スポーツの力を信じている私たちは「スポーツを通じて社会価値を創造する」ことで、この目標を成し遂げたいと考えています。
その第一ステップとして、今は「いわき市を東北一の都市にする」ことを目指しています。
いわき市で産声をあげたいわき FC。自分たちの街と、そこに住まう人々が、東北一だと胸を張れる日々を築き上げたいと考えています。(一部抜粋)
以下を提唱しております。
https://iwakifc.com/overview/

言いたいことは同じことだと思います。スポーツは社会価値の創造、地域社会の発展・成長を目的とするものである。と。
そこで思うのが、だったらJリーグというカテゴリーでなくても可能なのではないか?スポーツが社会的価値のあるものならば、カテゴリーにこだわることは必要ではない。そういう考えに至ります。
しかし、これらのチームはJリーグ加入を目的としています。
街づくりや未来づくりにJリーグ加入は必要なのか?
当然、いちサポーターとしてJリーグ加入は悲願であり、クラブにはそれを求めていきたいですが、理念だけ見ると別にJリーグは必要なものでないように感じます。
ますます難しくなってきたぞ…

2.Jリーグに加入することとは


Jリーグに加入することで得られる恩恵になにがあるのか…
ひとつは観客数の増加にともなう収益率の上昇だと思います。しかし、Jリーグのライセンス料は高額であり、クラブの維持のための金額もそれにともない増加する傾向にあります。事実、そういった状態や社会的な情勢不安から債務超過に陥ったクラブも少なくはありません。
それなら、Jリーグクラブとしての存在価値ってどこにあるのか。を思考すると、Jリーグクラブとしての1つのクラブは社会的インフラとなる事がわかります。
生活の場としての社会資本。社会生活の基盤となる。
そこで働く人はもちろんのこと、選手たちも一人のプロとしてそこで賃金をもらい、生活する。その場を創生するものが、Jリーグクラブであると。しかし、企業の部活として存在しているクラブはそれそのものがインフラとなっており、別にプロ化しなくてもいいわけです。
実際、プロ化していないクラブにも下部組織はあり、子どもたちにとって社会を学ぶ場所になる。一つの社会資本になっているわけです。
では、Jリーグに加入することはどういうことか…
ここからは、完全なる私見ですが、Jリーグというカテゴリーに価値はあるけどないのだと思います。誤解をしてほしくないのが、価値は確実にあります。四国リーグ時代とは違い、明らかに県外からのお客さんも少なからず来ている、全国と戦うことで、実力もついてきている、そして何より来てくれる人たちの注目度が少しずつ上がっている。これはJFLにいる現時点でも感じられることです。
しかし、他方ではないのです。特に注目度。ここに関してはクラブやサポーターの努力次第で上げることも下げることも可能です。そして、県外客もそれまでそこにいた選手が移籍してくることで、少なからず訪れることも期待されます。
しかし、どうでしょうか?
全国で戦う事は四国リーグ時代では天皇杯以外ではなかなか難しいと思います。そして、手ごわい相手と戦うことで来てくれる観客の目が養われ、そのプレー一つ一つにワクワクが創造されること。先日のホーム開幕戦。劇的な勝利に終わった我がチームに送られた暖かな拍手。こうした出来事は全国リーグにいるから味わえる。こういう面白さがJFLだけではなくJリーグにもあると思います。要するに興行としての価値が作られる。注目度は上がっても、興行としてのサッカーはJリーグではないと作り上げられない。
私はそう思います。
ただのスポーツ、ただのある日のサッカー観戦だけならば、近所でやっている草サッカーでも十分に楽しめます。
しかし、JFLからJリーグ。こうしたカテゴリーでプレーすることで、キックオフ前から何かしらのイベントを設け、五感すべてでその日の日常を非日常にすることができるのは興行としての性格を持つことができるJFLそしてJリーグだと思います。


3.“サポーターは客ではない”を受けて


先述したnoteではサポーターは客ではなくチームの一員である。とあります。
サポーターは12番目の選手と表現されますが、例えば負けが込んでくると急にお客様になるサポーターもいます。かくいう私もそうなのですが…
ですが、ただ単純にクラブが勝てない時に寄り添え。という言葉で片づけてはいけないように思います。勝てないからこそ支えるというのは「ただの肯定」ではないと私は考えます。
どういうことか?
昨シーズン、9試合勝てない時、私はこんなことを考えていました。

「このまま勝てない時が来るかもしれない、でも、最後まで応援したい。あの時感情が爆発して、雰囲気を悪くしたとしても、途中で投げることは許されない」

だからこそ、勝てば泣くほど嬉しいのです。そして、負ければ泣くほど悔しいのです。ここで、選手と初めて一つの感情を共有することができるのだと思います。
それが、チームの一員となる。という事だと思います。
けれども、勝てないとまず先にシンプルに腹が立ちますけどね(笑)

チームとしてのサポーターの姿というのは、昨シーズンのホーム最終戦、そして、先日、垣間見えたように思いました。
スタジアムグルメやイベントに並ぶ人々、そして、試合が始まると一つ一つのプレーに拍手や鳴子が鳴り響く。
昨シーズンの最終節、引き分けに終わりましたが、そのラストプレーにスタジアムに割れんばかりの拍手と鳴子が響き渡りました。そして、先日の試合も、ゴールが決まるたびに割れんばかりの拍手と鳴子、さらには、選手たちがピッチで躍動するのに呼応するようにそれらが鳴り響いていました。
拍手と鳴子…共通項がありますね。

4.それはさながら…


今は少ないサポーターですが、私自身夢があります。
「高知ユナイテッドSCの試合がよさこいになること」
先述のnoteにおいても“クラブの目指す世界観は「祭り」”とあります。まったくの同意見です。
拍手と鳴子がなりひびく場所がよさこいだけではなく、高知ユナイテッドSCの試合会場であってほしい。
しかし、よさこいと明確に違うところがあります。それは…
演者は選手ではなく、選手と私たちサポーター。
であるという点です。
選手のプレーに送られる拍手と鳴子。それらがないとよさこいになり得ないからです。
チームには選手とサポーターの両輪が必要で、それらがうまく回らないと前に走り出すことはできません。
前に走り出す。そのために、サポーターとして出来ることは、この場所こそがよさこいの競演場であるというある種の錯覚を起こせるくらいの熱を持って応援する以外にない。という結論に至ります。
COVID-19の影響下において声を出してはいけなくても、拍手や鳴子は取り上げられてはいない。
そんな今だからこそ、作れる雰囲気がある。その為に、私たちはサポーターとして熱を起こさなければいけない。そう思います。
クラブの理念は
〇大好きな高知のために、高知愛をかたちにする。
〇高知の子どもたちに夢と目標を
〇スポーツでもっと幸せな高知へ
私たちの大好きな高知、その大好きな高知が一番誇っている祭りであるよさこいを、この場所でよさこい節が聞こえなくても起こせることができるならば、もっともっと、この場所だけではなく、高知そのものが幸福な場所に変わることができる。
試合は最後の笛が鳴るまでわからない。それまで、チーム両輪の一つとして勝敗を超えた興行としてのサッカー、クラブの理念に共感した応援が必要であると思いました。
いつかこの街がJリーグのある街になるために。

長文になりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは。

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