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編集部員は私だけ。書けば、知らないが見えてくる、社内報のススメ

こんにちは、株式会社ロジカルスタジオのタスクです。弊社デザインチームで連載が始まって2ヶ月と少し。私の初回は趣味全開、どこにもニーズがなさそうな銭湯連載をスタートさせていただきました。湯船よろしく、ホクホクで脱稿しましたが、数日後、脳内サミットが開かれまして、自己紹介もままならず、


何者かもわからない銭湯レビューなぞ誰が見るんだコノヤロウ
そもそもweb業界に向けてのマガジンなんだからwebのこと挙げなさいよ
他のメンバーは真面目に書いてるんだぞ
銭ドロボウ
表面自意識の解散を表明しろ

などと暴動が起きてしまいました。同サミットでは「ウチはウチ、ソトはソト」派閥と「郷に入っては郷に従え」派閥で論が展開されましたが、選挙結果は僅差で郷派閥が勝利、しかし、根強い自意識派閥も「私はまだ負けてない」などと繰り返しており、折衷案として、お風呂の記事も挙げながら、会社っぽいこともやっぱり書き残しておこうと。そういった運びとなりました。

弊社に入社して3ヶ月ほどが経ち、webディレクターとして、さまざまな案件に携わっておりますが、新年度になり、全く関係ないところで私は役職持ち、しかも編集長になったのです。今日はそのお話をば・・・・。

社内報発刊3日前 課題とコンセプト設定

4月某日、「社内報を作りたい」との要望があり、どのようなものにするか、企画部でコンセプトを決めました。弊社はコミュニケーションツールにSlackを活用しているのですが、チャット感覚で連絡できるメリットがある反面、情報の流れが早く、追いきれないことが多々ありました。
正直Slackだと手軽すぎてしょうもないことも言っちゃいますしね
少し目を離すと、メンションが数件も溜まり、それが様々なチャンネルで
繰り広げられているから、一切合切拾い切ることは中々できることじゃないです。社内のメンバー全員が実務で起こる共通課題なので、これは改善しましょうと。

目的:新規社内決定事項の共有を短時間で共有、または、新規参入者への
   情報共有ツールとして活用
実施案Notionに社内報ページ作成、Slackや会議などで挙がった業務連          絡、重要情報、新ルールなど記載すべき内容を網羅的に掲載

弊社ではプロジェクト資料共有やナレッジの保管庫として、Notionを
めちゃくちゃ活用してます。めちゃくちゃ使いやすい。めちゃくちゃ。

今回の社内報についてもNotionで作成し、ナレッジとして溜めております。

社内報発刊2日前 ユーザーの不便も不満も改善、味付け大会

骨組みである目的と方法が決まったところで、今度は肉付けです。短時間で情報共有できるツールとして作成するにしても、弊社は若手社員が多いですから、味気ないものを作っても見てもらえない。せっかく社内報をつくるなら、ユーザーの不便を改善するだけじゃなくて、面白くないという不満も解消しなくちゃと。読んで楽しい噛みごたえのあるものにしましょうと、企画部で話し合いました。画像はその時の模様です。

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社内報企画部チャンネルでは、大真面目に話していますが、企画会議では

新入社員の恋愛事情書いてください
ワンミニッツカルチャーコラム書きましょう
Slackに#タレコミ先 チャンネル作ってゴシップ募集して
しいたけ占いはマスト
ネタコーナー作ってハガキ職人育てよう


のように、コンセプト決めよりも白熱しました。ハガキ職人育てるのは流石に無理です。ハガキ職人になるためには弛まぬ努力が必要、会社で働いてる場合ではありません。とりあえずできそうなことをピックアップして、調査、制作が始まりました。

社内報発刊1日前 隠密取材と執筆

まずはSlackなどで流れてしまった業務連絡、重要事項を収集。作業中、私も見逃していた連絡がちらほらあり、もう社内報の意義というか、こいつは報われるんだなと安心しました。誰かに見てもらえる人生であれ。
次に味付け大会部分、新入社員の恋愛事情を聞きに行くと、ホンモノの週刊誌みたいな下世話なトピックになってしまったので断念。本当は書きたいです。ゴシッパーなので。社内を奔走して様々なトピックを集め、ひいこら言いながら執筆。

社内報発刊当日

そして、出来上がりました。もう本当に社外の方にも見ていただきたいぐらいです。

アセット 3

新入社員たちに話を聞くと、ある女の子が、書道をずっと学んでいたと。
現在も続けているらしく、ダメ元で文字を書いてもらえないかとお願いしたところ、快く引き受けてくれ、ものすごく体裁が整った風のページが出来上がりました。そして、肉肉しさの部分はこちら。

アセット 2

アセット 5


弊社のSlackでは各メンバーが#timesというチャンネルを持っており、日々の勉強内容や、趣味のこと、最近見かけた気になるものなどなどツイッターのように呟けるのです。ただ、意外と認知度が低く、メンバーたちは各々面白いこと言ってるのにもったいないなーと思っておりました。みんなのプライベートな呟きを社内に周知、また、だれかが挙げた技術資料を全体共有の意味でも、と「今月の踊る!timesヒット賞」立ち上げました。執筆にあたり、私も調査したのですが、本当にバラバラで、本気で学習内容を載せている人もいれば、自主制作した映像作品をアップする人、趣味ばっかりのどうでもいいことをアップし続けている人、様々で面白い。社内のメンバーを知る意味でも、times 作ってみるのは割とおすすめです。ちなみに私のチャンネルは本当にしょうもないことしか言ってないです。

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他にもしいたけ占いや、かわいめのゴシップなど、毒は出さず、甘めのお肉をつけました。時間の制約で、なかなか面白い企画は書ききれませんでしたが、社内の評判は順調。「短時間で情報共有」としての機能もなんとか担保し、メンバーの不便と不満をクリアできたような気がしています。せっかくNotion活用しているのだから、今後はもっとわかりやすく、例えばこんなように

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目次の右側に斜め読みコーナーを作って、スクロールすることなく情報がキャッチできるようにするとか、企画を盛り上げて社内コミュニケーションがもっと活発になるようにとか、骨も肉も太くして便利且つ面白い社内報
作っていこうかと思ってます。そして、制作にあたって、かなり見えてきた部分もあります。

書けば、知らないが見えてくる、社内報のススメ

社内報を作ることで、どの情報を共有すべきか、どうやって読ませるかのような、見せ方の重要性について再考させられました。

そもそもの目的が「重要な情報を、逃すことなく素早くキャッチさせる」なので、実はかなりハードルが高いです。適当に書けばいいでしょと思ってましたが、資料、体系化するのって、やっぱり難しい。

「資料が上手く書けるように、練習で実際の案件の提案書を書いてみなさい」

この言葉、よく聞きます。上司に言われるランキング上位です。よく聞く言葉なので、結構みんな書いてるのかしら、と思うのですが、実際のところ、練習で提案書書いてる人たちって、かなり少ない。作ったとしても、適切なフィードバックをもらえる機会って少ないんです。見てくれたとしても、大抵チーム内の上司1人か2人ぐらい。じゃあ実際に提案書作成するときは、相手がお客さんだから、チームで作ったりとか、経験のある上司が一気に作ってしまって、自分はそれの修正だけとか、特定のページだけ作るみたいなことがほとんどで、1人でゼロから作る機会ってとんでもなく少ないのです。

私が社内報を勧める理由の一つは、
社外の人に見せるわけではないけれど、社内の全員が見る機会がある、ある程度オフィシャルな資料を毎月強制的に作成できる点です。
大勢に見られる意識をしながら作成できて、しかもそれが強制的に発生するって、こんなちょうどいい資料作成の練習場所なくないですか?

もう一つの理由は、ちょっとディレクターっぽくなりますが、
ヒアリングを通して、他の社員についてさらに知られることです。別に知る必要なんてないかも、ですが、案件をするにあたって、全然知らない人とやるよりも、なんとなく人となりを知っている人とやる方が話も早いですし、何より進み方が桁違いで違う。社内報制作におけるゴシップ調査が功を奏し、この人こんな人だったんだ〜みたいなことが結構でてきます。しかも社内報のための調査という大義名分があるので話しやすい、あと、適当なこと言っても「まあ社内だけですから許してください〜〜」なんて逃げられます。さらに、これも練習みたいなことなんですが、課題を引き出すためのヒアリングとほとんど近いことができるわけです。案件のたびに、お客さんに対してヒアリングしますが、模擬戦が社内でできちゃう。しかもコミュニケーションも取れて、今後、一緒に案件に携わるときに、とってもやりやすくなる。そして、社内報の企画と銘打ち、好きなことできる。
もうやるしかないです。

編集長になりました。

意外と大変だけど、絶対に力になるこの作業。オモロイオモロイ言いながら脱稿、そして評判も良好。自分が書いたものが喜ばれて、ウキウキしていたところ、評判の良さが仇となり、「もう君が担当だ」と、編集部が私だけになりました。吸いも甘いも1人で全て請け負っております。そして、今日は社内報の5月号の締め切りです。まだほとんど書けておりません。noteを書いてる場合ではない。よろしくお願いします。

  





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