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術後2年目検査クリアしました

先日、聖路加病院でPET-CTを受けました。MRIより精密な全身検査です。

ちょうどオペ後2年目の節目の検査にあたるのですが、ロンドンに行ってしまったら大病院の検査を受けるのがちょっと大変ということもあって、主治医が前倒しで紹介してくれました。(後で知ったんだけど、がんのフォローアップだから保険適用だけど、私費受診では10万円くらいかかる検査だったようです。なんか、得した気分。)

検査自体は20分程度で、1時間近く爆音に耐えるMRIよりずっと楽でした。(2019年の秋にMRIを受けた時は、小型潜水艇で深海に突入する絶望的な海洋生物学者の妄想をしてしのいでました…)

ただ、造影剤に放射性物質が含まれているので、きっかり1時間は隔離室で過ごさねばなりません。リクライニングシートであったかい毛布につつまれてるので快適だったけど。さらに、その後24時間は10歳以下の幼児と妊婦への接近を避ける必要がある...普通の人との1メートル以内の接触も極力控えてください、という注意事項がありました。

ヨーヨーもあーちゃんもまだ小さいので、念のために検査後は病院近くのビジネスホテルで単身一泊することにしました。大手町界隈には美味しそうなレストランも多いけど、歩く汚染物質であるからには隣の席の人を被曝させる可能性があるので、食べ物はテイクアウトで。

しかし、持ち込んだキンパとシードルのおいしかったこと!

そして、久々に子供たちに蹴飛ばされる懸念のないベットで一人でのびのびと寝たらびっくりするくらい熟睡しちゃって、翌朝は遮光カーテンのおかげもあってチェックアウトギリギリまで目が覚めませんでした。

仕上げに、後日受け取ったその検査結果はオールクリア、転移なし。「よかったぁ、安心してロンドン行けますね!」と、主治医先生もよろこんでくださいました。

この手の前向きなアファメーションは細胞のエピジェネティクスに影響するように思います。

メスの痛みに打ちのめされていた2年前からすると、痛みが消え、傷跡が薄くなり、リハビリで腕の可動域が戻って、一歩、一歩、視線をあげて、時間軸の先をまた考えられるようになってきて、

一つ、深い深呼吸をできたような気持ちです。

自分を健康な人間と思えるって、すごいありがたいことだなあ。

どこまでも「可能性」の話でしかないけれど、生きる時間があと数年かもしれないと思うのと、少なくとも後20年は何か社会の役に立っていけるかもと思うのとでは、目の前の選択肢の見え方が全然違ってきます。

これからも食事をはじめとした生活習慣に気を付けていかねばならないけれども、ロンドンでの新生活もいっそう、楽しみになってきました。

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