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ちょっと山奥への移住を考えて永源寺へ

最近「2年以内に里山と呼べる田舎へ移住したい」というnoteを書きました。

その後に空き家バンクの物件を眺めていると、「山奥、敷地300㎡(建物150㎡)、田畑付きで300万円」という物件を見かけたので、おでかけを兼ねて近くの様子を見に行ってきました。(家には行っていません)


家から1時間半くらいで永源寺へ

訪れた場所は滋賀県東近江市にある永源寺という場所です。

永源寺付近は、私が二拠点生活の物件を探している条件の1つである「今の家から1時間半以内」という条件も当てはまっていました。
実際にドライブで1時間くらい走ってみると、これくらいの距離は非日常を感じられる程度には遠く、かといって通えないほど遠すぎない、ちょうど良い距離感だなと思いました。


人気の峠道で人の流れもある

お昼は永源寺に続く山道のふもとにある永源寺そばで昼食を取ります。

天ぷらそば(1,300円)

手打ちのおそばでおいしかったです。
2階建ての店内は繁盛していて、1組は待ちの方がおられました。

永源寺に続く国道421号線はライダーの間でも人気らしく、お店にはバイクや自転車で来られている方も見られました。
田舎だけど人の流れはそれなりにあって、自分たちがゲストハウスやカフェを開いた場合もお客さんの流れはありそうです。

永源寺そばの隣にあるお店で奥さんが冬瓜を買っていました。
きっと安かったのだと思います。


幸せを感じる夏の川

食後は川遊びをしに山の上を目指します。

奥様からは「ふもとの池田牧場近くにある川にしたら?」と言われていたのですが、以前に小松で遊んだような野生の川で遊びたくて、目標もなく山道を走りました。

そうして見つけたのが、永源寺ダムや道の駅を越えた先にある松原キャンプ場です。
工業的に水が溜められているダムを超えると、野生感が高まります。

家族4人と車1台で1,100円を払ってキャンプ場に入ります。

ちょっとだけ「お金を払って川に入るのは野生の川なのか?」と思いましたが、実際に川へ降りてみると期待通りの野生の川でした。(野生の川ってなんでしょうね)

聲の形に出て来そうな橋ですね。

真ん中の大きな石の上からたくさんの子どもたちが飛び降りていました。
息子も怖がっていましたが、2回も飛んでいました。
「怖かった~もうやらない~」と言った後に2回目を飛んでいて、楽しかったんだろうなと思いました。

ぷかぷかと浮かべるような穏やかな流れもあります。

空の青が澄んでいて、それに負けないくらい山の木々は緑で美しいです。
私が田舎に魅力を感じるポイントの一つが川で、川で遊んでいるときの息子は本当に楽しそう。
好奇心に満ちあふれて穏やかな息子と話せる田舎の川は、とても魅力的な場所です。

2歳の娘はまだ浅瀬でしか遊ぶことはできませんが、そんな娘と水をかけあう時間も幸せなひと時でした。


とんぼが飛び交う里山

どうやら偶然にも空き家バンクで見つけた家がある地域がここら辺にあるかもしれないということがわかって、水遊びをしたあとは駐車場付近の集落を歩きました。

集落に流れていた川に掛かる橋を歩いていると、不思議なことにここだけ温度が違うことに気づきます。
とてもひんやりとしていて、不思議な気持ちになりました。

集落の道沿いから見える山と川。
自然だけの景色というのはとても良いなと思いつつ、まだ9月上旬の4時過ぎなのにも関わらず、日が落ちているということは少し気になります。

車道は狭く車がすれ違うのは大変ですが、30分歩いていて車は3台しか通りませんでした。
写真には写っていませんが、視界いっぱいに大きなとんぼが飛んでいて、山からは「ききききき…」というひぐらしの鳴く声が聞こえていました。

近くには春日神社と光林寺という神社とお寺がありました。

空き家バンクで見つけた家らしきものは見当たりませんでしたが、もしかしたら同じ町の別の集落なのかもしれません。
1つ1つの家は大きいですが、家と家の間の間隔はほとんどなくて、その点も「求めているものと少し違うな」という気持ちになりました。

ネットや本で読むだけでなく、時間と足を使って田舎に訪れて肌で感じてみると、色々な気づきがありますね。 


通学バスはあるけど小学校まで遠い

山の景色自体は気に入ったのですが、気になる点もありました。
それは市街地へのアクセスです。

おそらく最寄りの小学校は山上小学校という場所なのですが、集落からの距離は12.4km. 車で19分らしいです。

東近江市の資料を見ていると、どうやら通学バス運行などの補助はされているようです。

少子化により、山上小学校については、平成 2 1 年に旧政所小学校を、平成 23 年には旧甲津畑小学校を統合、永源寺中学校については、平成 16 年に政所中学校と青野中学校を統合したことにより通学区域が広がった。
市では通学距離が一定の基準を超えている地域について、通学バスの運行又は路線バス通学をする子どもに対する補助を行っている。
また、本地域の小中学校のほとんどの学年が学年単学級となっており、人間関係の固定化等が課題となっている。

東近江市過疎地域持続的発展計画(令和4年度~令和7年度)

最後に描かれている人間関係の固定化等が課題というのもちょっと気になりますね。
バス関連では、他にも東近江市立学校通学バス運行管理規則というものもありました。

そういえば子育て世代のための快適移住マニュアルという本を書かれた著者の方が住む和歌山県龍神村も、バス通学をされていると書かれていました。

調べてみると、へき地教育推進法というものがあって、へき地にあたる地域は国の支援でスクールバスを設置することになっているようです。

スクールバス導入の背景
 スクールバスの導入については、主に以下の機会を契機に行われました。
 一つ目は、主としてへき地における通学支援のための導入です。昭和29年に施行された「へき地教育振興法」においては、へき地学校の児童生徒の通学を容易にするための措置を講じることを市町村の任務として求めています。そのため、へき地学校への通学支援のためのスクールバスの購入費の国庫補助制度が設けられています。また、近年、市町村合併、過疎化などにより学校の統廃合が進んでいますが、統合のため遠距離通学が必要になった児童生徒を対象とした、スクールバスの国庫補助を行っています。それにともなって、各市町村においては、自宅等から学校までの遠距離を対象としたスクールバスの購入費について、国庫補助制度を活用しています。

国内におけるスクールバス活用等状況報告

山奥のようなへき地に住んでいたとしても、義務教育の間は通学はなんとかなるのかもしれませんね。

曜日が限られているので通勤通学には使えませんが、自動運転車両も走っているようです。
田舎だと逆に進んでいる部分もあるみたいですね。


まとめ

今回は実際に山奥に移住してみたらどうなるだろう?という目線でお出かけしてみた記録でした。
実際に一日の時間と足を使って田舎を体験してみると、色々なことに気づくことができました。

  • やはり川と山の景色は美しく、心が穏やかになる。とんぼが飛び、ひぐらしが鳴く環境は自然とゆっくり歩きたくなる。

  • 息子は川で過ごしていると心が穏やかで、家族の笑顔も増えていく。

  • 山奥でも国道沿いの峠道は人の流れもそれなりにある。お店を開くのも良さそう。

  • 山奥でも集落は家々が密集している。山奥ニートやフルサトをつくるという本で読んだような、「隣の家まで歩いて3分」くらいの距離感が良い。

  • 山奥は太陽が出ている時間が短いため、山奥の夜は早く、おそらく朝も遅い。太陽と触れる時間が短いと、うつ病になりそうだ。

  • 山奥の通学は大変そうだけど、調べてみるとへき地はバスの支援があるらしい。それでも通学は大変そうだ。

  • 今回広くて状態も(多分)普通そうな家が300万だったけれど、へき地になると家は安価になるのかもしれない。

山奥の魅力は感じつつも、個人的には日が短いのは結構辛いポイントです。
もう少し色々な田舎を見て回ろうという気持ちになりました。

これからも、田舎を巡っては自分が感じたことをnoteに記録していきます。

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