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令和元年度 全国学力テストに関する考察(滋賀県詳細版)

私が通っていた中学校は環境が悪かったです。授業中にバイクで校庭を走り回る人がいたり、トイレで煙草を吸っている人と仲良くないとトイレを使えなかったり、良い学校ではありませんでした。
当時は「学校とはそんなものなのかな」と思っていたのですが、高校で環境が一変します。「授業中にバイクに乗っている人も煙草を吸っている人もいない…!」というのが最初の衝撃でした。気軽にトイレでうんこができることに感動したものです。中学生の頃は、気軽にうんこができない緊張感により病院に通っていました。

ただ、私が通う高校の環境が良かっただけで、友達が通っていた高校は中学の頃よりも酷くなっていたそうです。私の高校は進学校で、友達の高校はそうではありませんでした。

学力と環境は相関関係にあるという研究結果が多数あります。小学校からトイレで煙草を吸う子がいるとは思っていませんが、自分の子供が気軽にうんこができるかどうかを確認するためにも、「全国学力テストの考察」は重要だと思い、記事を書き始めました。

全国学力テストとは

毎年4月に行われる学力・学習状況の調査を行うものです。全国すべての小学6年生と中学3年生を対象に行われます。
文部科学省により都道府県単位の公表までは必須で行われます。市区町村の公表は教育委員会に委ねられています。つまり市区町村は非公表のところもあるということです。

今回は小学生の結果に限定し、まず都道府県単位での学力テスト順位を把握します。その後は私の住む滋賀県の順位をまとめていきます。

全国の都道府県別の学力テスト結果

科目別にまとめます。ソースは以下です。

まずは国語から。

順位 都道府県 国語(平均正答率)
1 秋田県 74.0
2 石川県 72.0
3 福井県 72.0
4 青森県 70.0
5 新潟県 68.0
6 富山県 68.0
7 山口県 68.0
8 沖縄県 68.0
9 岩手県 67.0
10 愛媛県 67.0
11 大分県 67.0
12 山形県 66.0
13 茨城県 66.0
14 京都府 66.0
15 広島県 66.0
16 鹿児島 66.0
17 群馬県 65.0
18 東京都 65.0
19 静岡県 65.0
20 香川県 65.0
21 福岡県 65.0
22 熊本県 65.0
23 福島県 64.0
24 栃木県 64.0
25 埼玉県 64.0
26 長野県 64.0
27 三重県 64.0
28 和歌山 64.0
29 岡山県 64.0
30 高知県 64.0
31 佐賀県 64.0
32 宮崎県 64.0
-- 全国(公立) 63.8
33 北海道 63.0
34 千葉県 63.0
35 岐阜県 63.0
36 鳥取県 63.0
37 徳島県 63.0
38 宮城県 62.0
39 山梨県 62.0
40 兵庫県 62.0
41 島根県 62.0
42 神奈川 61.0
43 滋賀県 61.0
44 長崎県 61.0
45 大阪府 60.0
46 奈良県 60.0
47 愛知県 59.0

次は算数です。

順位 都道府県 算数(平均正答率)
1 石川県 72.0
2 秋田県 70.0
3 東京都 70.0
4 富山県 69.0
5 福井県 69.0
6 京都府 68.0
7 広島県 68.0
8 香川県 68.0
9 愛媛県 68.0
10 高知県 68.0
11 沖縄県 68.0
12 青森県 67.0
13 神奈川 67.0
14 三重県 67.0
15 兵庫県 67.0
16 山口県 67.0
17 福岡県 67.0
18 大分県 67.0
-- 全国(公立) 66.6
19 岩手県 66.0
20 茨城県 66.0
21 埼玉県 66.0
22 千葉県 66.0
23 新潟県 66.0
24 山梨県 66.0
25 長野県 66.0
26 静岡県 66.0
27 大阪府 66.0
28 奈良県 66.0
29 和歌山 66.0
30 鳥取県 66.0
31 佐賀県 66.0
32 熊本県 66.0
33 宮城県 65.0
34 山形県 65.0
35 福島県 65.0
36 栃木県 65.0
37 群馬県 65.0
38 岐阜県 65.0
39 愛知県 65.0
40 滋賀県 65.0
41 島根県 65.0
42 岡山県 65.0
43 徳島県 65.0
44 長崎県 65.0
45 鹿児島 65.0
46 北海道 64.0
47 宮崎県 64.0

私の住む滋賀県は国語43位、算数40位と下から数えた方が早いようです。一方で一回前の平成30年度の結果は最下位だったので、それなりに順位を上げているとも言えます。

この結果だけを見て散々な結果を残念に思うこともできるのですが、滋賀「県」という単位はまだまだ主語がでかいです。もう少しブレイクダウンしてまとめてみます。

滋賀県の市区町村別の学力テスト結果

まずは国語からです。調査結果を見る前に一点注意があります。多くの市町村は具体的な数値ではなく棒グラフのみの公開であったため、数値は私の読み取り値となっています。

市区町村 国語(平均正答率)
草津市 65.0
全国(公立) 63.8
大津市 63.0
野洲市 63.0
彦根市 63.0
滋賀県 61.0
長浜市 61.0
東近江市 60.0
近江八幡市 60.0
米原市 60.0
愛荘町 58.0

以下は平成31年度のデータを非公表または見つからなかった市区町村。
守山市、栗東市、甲賀市、湖南市、日野町、竜王町、豊郷町、甲良町、多賀町、高島市

続けて算数です。

市区町村 算数(平均正答率)
草津市 68.0
大津市 67.0
野洲市 67.0
全国(公立) 66.6
彦根市 66.0
滋賀県 65.0
長浜市 65.0
東近江市 64.0
近江八幡市 63.0
愛荘町 63.0
米原市 63.0

以下は平成31年度のデータを非公表または見つからなかった市区町村。
守山市、栗東市、甲賀市、湖南市、日野町、竜王町、豊郷町、甲良町、多賀町、高島市

ソースなどの詳細は以下のスプレッドシートにまとめています。

滋賀県の市区町村別の学力テストの考察

都道府県別では散々な結果だった滋賀県ですが、市町村別に見ると違った景色が見えてきました。特に滋賀県トップである草津市の結果はすばらしいです。
算数においては草津市の68%という正答率は、都道府県別の6位である京都府の数値と同じです。滋賀県全体は40位でしたので、その差は歴然です。

また県内の上位市町村は主に琵琶湖線沿線の滋賀県南部に集中していることがわかります。自ずと滋賀県北部・東部の地域は正答率が悪いようです。

また約半数の市区町村が学習状況調査の結果が非公開であることもわかりました。もしかしたら見つけられていないだけかもしれませんが、資料を見つけられないサイト構造になっているのであればそれも行政の課題です。
公表するかどうかは市区町村の教育委員会の方針によるそうですが、数値は出さなくても振り返りの結果くらいは出すべきかなと思いました。

まとめ

今回は全国及び滋賀県の学習状況調査の結果を考察しました。今年度はコロナウイルスの影響で学習状況調査は中止となりました。来年の結果は「休校期間中に先生が子供にアクション出来ていたかどうか」も反映されてきそうですね。

次は市区町村から小学校の単位までブレイクダウンして調査してみようと思ったのですが、少なくともネット上には公表値はほとんど見つかりませんでした。残念ですね。
でも今の時期に小学校のホームページを見ていると、コロナ下にどれくらい生徒とコミュニケーションを取ろうとしているかが見えて参考になります。

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