見出し画像

まちづくりで日常的賑わいを創るなら「部活動」を始めよう!京都・洛西エリアから部活動の在り方を紐解く

まちづくりのためのイベントや集まりで、日常的に賑わっているまちってとても魅力的ですよね。でも、イベントを自分たちで定期的に開催するのはなかなか難しいです。

そこで、イベント開催よりも簡単な「部活動」を取り入れることをオススメします!バッチバチに厳しい部活動ではなく、だれでも気軽に集まって好きなことをする楽しい部活動。本記事ではまちづくりに関わる人たちを活かしあいながら無理なく部活動を始めて、継続していくコツをご紹介します。

実際に京都・洛西エリアにある阪急洛西口の高架下でおこなわれている交流型イベント「洛西高架下大学」第9回で話し合った内容なので、まちづくり運営者や地元参加者、ゲスト講師を交えてのリアルな意見・アイデアを覗いてみたい方はぜひ最後までご覧ください!


交流型イベント「洛西高架下大学」

トート阪急洛西口が主催する洛西高架下大学。2019年2月より地域交流の促進を目的に人が行き交う京都・阪急洛西口駅の高架下をキャンパスに見立て、誰もが自由に参加できるセミナー&交流型イベントをしています。

多分野で地域に根付いた活動をしている方々を講師としてお呼びし、ノウハウを学べる講義や参加者同士の交流ができます。第1回~第7回はオフライン、第8回からはオンラインで実施中。

トート阪急洛西口の運営者を中心に、地元のNPOや金融機関、そしてまちづくり活動に取り組むゲストをお迎えし、1つのテーマについて語り合うダイアログ形式で開催しています。


今回のゲスト

株式会社ツナグム タナカユウヤさん

タナカユウヤ

1984年生まれ、滋賀県出身、京都在住。2015年3月、株式会社ツナグムを起業。人と人、人と場のつながりから新しい事業や幅広いサービス作りを行っています。現在、京都を拠点に複数のシェアオフィスやコワーキングなどの企画運営、商店街の活性化、地域のこれからづくりなどを展開。仲間と共に展開する京都への移住促進事業「京都移住計画」は全国各地への広がりを生んでいます。


まちの日常的な賑わいに繋がる部活動を考える

画像2

前回の洛西高架下大学では、日常的な賑わいを生みだすためには「人が出会い、繋がる機会をどう生みだすのか」という話題があがり、定期的に情報交換ができる機会や一緒に何かを体験できる場の必要性が見えてきました。
↓前回の記事を読みたい方はこちら

前回の話題から今回は「部活動」をテーマに取り上げ、「まちの日常的な賑わい×部活動」で考えたときにどのような活動が生まれると良いのか、そして、どのような運営方法だと無理なく継続できるのかを紐解きました。


自分の好きなことを共有し、共感者を見つける

画像3

タナカ:好きなこととかを誰かに共有しながらやるっていう時に共感した目の前の人が一人でもいればそこから部活とかコミュニティが始まるんじゃないかな。

今は結構ツイッターとかフェイスブックで発信できるので、それがひとつひとつ重なっていくとまちの賑わいに繋がるんじゃないかなと思います。

タナカさんは京都に引っ越したタイミングで休日が水曜日だったことと、鴨川が好きだったことから毎月第3水曜日を「鴨川の日」で集まる日と決めて、なんと1回目で30人、2回目で50人集まり4年間続けたそうです。
それが新聞に載り、最終的に「川から作るまちづくり」というテーマでセミナーを行いました。

その他にも、タナカさんの運営するコワーキングスペースにけん玉を置いていたらみんながハマりだし、その結果「けん玉部」ができてFacebookで状況報告をしているそうです。

たくさんの人に来てもらおうとするよりも、自分のやりたいことに共感してくれる一人から少しずつ輪を広げることで、最終的にまちの賑わいづくりに繋がっていくのかもしれません。


1つの部活動に「2つの好き」を組み合わせる

画像4

自分のやりたいことや好きなもので部活動を始めるのも良いですが、1つの部活動に「2つの好き」を組み合わせると、より共感者が集まりやすくなります。

たとえば、
朝に本を読む部活→「朝活好き×本好き」
コーヒーの部活→「コーヒー好き(飲む人)×コーヒー好き(作る人)」
地図部→「地図集め好き×まち歩き好き」

など、自分の好きなものと、皆が好きそうなものを組み合わせることで、共感者を巻き込みやすくなります。

また、今回イベントに参加された地元印刷業者さんからは紙廃材の活用をしたいという声が挙がり、「紙廃材×子ども、地元芸術大学」で部活動として取り組みながら社会課題の解決にも取り組める可能性が出てきました。

「好きなこと×まちの課題」や「好きなこと×地域資源」の組み合わせができれば、地元の企業や事業者が困っている問題を部活動を通して解決できるかもしれません。


交流型イベントで出た部活動の案&スタートする部活動をご紹介!

これから部活動をやってみたいと思った方に、交流型イベントで出た部活動の案をいくつかご紹介します!
まちづくりの拠点によって地域資源や地域住民の特有も異なるので、自分のやりたいことと組み合わせるときに一度地域には何があるのか整理する時間を設けてみてください!

◎吹奏楽部
地元小中学校の吹奏楽部と地域住民で音楽が得意な方とのコラボなど。ご家族が地元の協議会に参画している参加者がいたので、音問題も解決できるかも。

◎紙部(支部)
地元印刷業者さんの紙廃材を活かした部活動。廃材の活用で社会課題に取り組める且つ、遊びの達人である地元の子どもたちや創作が得意な芸術大学とコラボして事業に繋がる可能性も。

◎社会見学部
ものづくりをしている地元企業や洛西エリアにある農村や自衛隊基地など地域資源を活かして、地域を好きになるきっかけになる部活動。

そして、すでに個人で本のイベントを開催している参加者がいたので、洛西高架下大学メンバー(参加者)のパイロットプロジェクトとして「本部」をスタートすることに!洛西エリアに住んでいる方は部活動メンバーにぜひご参加を!

また、部活動の紹介ができるような掲示板をつくる案も出てきました!
活動拠点に提供場所があれば地域住民の目に入るところに掲示板を置き、少しずつ発信して他の人たちも集まりやすい環境をつくると、参加者が気軽に出入りできる部活動になります。SNSで拡散して掲示板の役割を担ってもOKです。

まとめ

まちづくりで日常的賑わいを創るためには「共感者を見つけ、2つの好きを組み合わせた部活動」が大切ということが分かりました。
今回のオンラインイベントはゲスト以外にも部活動の実践者やまちづくりに興味がある参加者が集まっており、このような「話し合える部活動」があっても面白いのでは?と個人的に感じました!

今後もゲストを招いたイベントをご紹介するので、ぜひご覧ください!


▽洛西エリアに住んでいる方や近くで活動している方必見!
次回の高架下大学第10回のイベント案内はこちらから!


▽共感者(仲間)とともに活動に取り組む方法を詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!