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我が家が日本の私立小学校への復学をやめた理由。イギリスに住んだ後の教育方針の変化や、この結論に至った経緯について。

お父さんです。

このブログは地元の公立中高で学び、地方大学を卒業した庶民派お父さんがひょんなことから子供二人の都内私立小学校受験を経て、またまたひょんなことで子供たちがイギリスのボーディングスクールに合格するまでの道のりを綴っています。

今回の記事について                                      
今回の記事は、我が家が日本の私立小学校への復帰をやめた理由について書きます。第一章で書いた通り、我が家は小学校受験(通称"お受験")をしました。子供たちは東京の私立小学校に通っていましたが、家族でイギリスに渡ってくる際には、いつか日本に帰国して復帰する前提と各学校に伝えていました。が、色々と考えた結果、日本の学校に戻るのをやめました。その辺の経緯や変化点について書きたいと思います。皆さんの参考になれば嬉しいです。


第一章で「日本の小学校受験」、第二章で「イギリスの小学校や生活」について書いてきました。我が家は娘と息子の2人とも小学校受験(いわゆる"お受験")を経て、小学校低学年までは東京都内にある私立小学校に通っていました。第一章に色々と書いてますので、ぜひ一章をご覧ください。

そんな中、突然の海外転勤により家族揃ってイギリスに来る事になり、そこでの生活や小学校選び、その他色々な事を書いてきたのが第二章です。

家族揃って日本からイギリスに来るときに、当然ながら子供たちは日本の学校を一時的に退学しました。その際、娘と息子それぞれの学校と話をして、「復学」ができる事を確認できたのもイギリスに家族で来れた理由の一つです(そうでないと私が単身赴任という事もあり得ました)。

記事に書いた通り色々と苦労をして受験し、入学した日本の小学校で、少なくとも高校まではエスカレーター式で進学できる学校だったので、大学受験までは伸び伸びと学校生活を送って欲しいというのが小学校受験の主な理由であり、親としての願いでもありました。

娘は港区の高級住宅街にある伝統のある私立小学校、息子は九段下にある私立小学校に通っていました。イギリス渡航時の学年は、それぞれ小学3年生と1年生でした。ちなみに二人ともキリスト教系の学校ですが、我が家は、特に信仰もなく敢えて言うならば仏教(無宗教)でした。それぞれ忙しい小学校生活を送っていた時に、青天の霹靂のイギリスへの引っ越しだったので子供たちの学校をどうするのかは大きな悩みどころでしたが、それぞれの学校を訪問し、先生方と話をした際には、「海外に家族で住むというのも良い経験になるはず。小学5年生までに戻ってくれば復学も可能」という言葉を頂いた事が大きな後押しになったのは間違いありません。

例えば息子の学校では保護者の海外赴任の際のルールが明文化されており、
『一度退学したのち2年以内、及び5年生1学期までに復学することを条件に再入学を認めます。しかし保護者の仕事等でケースバイケースで対応します。』と書いてありましたので安心してイギリスにいく事にしました。またその際に、学校からリクエストを受けたのが、「日本に戻って来た時に日本の勉強に付いていけるよう、イギリスでもしっかり日本のお勉強を頑張ってください」という事でした。

もう一つ付け加えると、『イギリスに滞在している間でも、復学するためには、年間授業料は毎年払ってください』と息子が通っていた学校から言われました。正直何の学習指導も受けていないのに何のために通学している子と同額の授業料を払うのか理解できなかったのですが、籍を確保するための税金みたいなものなのかなと自分なりに納得したのを覚えています。

という事で、私のイギリス赴任期間のおおまかなイメージは大体3-4年程度なので、帰国して日本の学校に復学した時のことを考え、イギリスでも日本のお勉強を頑張ろうという事で、子供たちは毎週土曜日にJOBAという塾に通って日本の国語や算数を一生懸命学んでいました。以下を参照ください。

そうして子供たちはイギリスでは現地校に通い、毎日ドタバタしながらも忙しく過ごしていました。日本のそれぞれの小学校とのやり取りは年に数回程度、先生方とメールでやり取りしていました。短いやり取りですが、

「イギリスに渡って1年が経ちますが、様子はどうでしょうか。日本語の勉 
 強の方も頑張っていますか」

といったような簡単なものでした。特に何か課題などが出るわけでも無く淡々とコミュニケーションをして、それ自体は特に可もなく不可もなしといった感じでした。先ほど少し書いた通り、息子の学校には通っている子と同じ金額の学費を毎年払っていました。これは3年ほど続きましたが、正直我が家にはキツイ金額でした。金額自体もそうですが、何のために払うのかという事に納得感は正直ありませんでした。ちなみに娘の学校の方には払う必要はありませんでした。

一方でイギリスの現地校に通う我が家の子供たちは、英語が話せる/話せないは関係なく、とても楽しく毎日学校に通っていました。英語が話せなくても一度も「行きたくない」とは言わず、イギリス人の友達をたくさん作り、宿題には苦労しつつも、よく学んでいました。

そうしてイギリスに渡ってから2年ちょっと経った頃でしょうか。ちょうど学校と親とで娘のシニアスクールへの進学面談がありました。その場では、「いやいや、どうせ日本に帰国するからシニアスクールに関してはあまり真 
 剣に考えてないです」などと正直適当に答えたのですが、その面談をきっかけとして、子供の教育方針に対する考え方を妻と話し合う機会を持つようになりました(ちなみに面談の様子は以下の記事です)

具体的には、
①「子供たちは日本の小学校にいた時より、イギリスの方が楽しそう」

「現在、子供たちはイギリスの学校で楽しそうにやっているけど1‐2年後
 に帰国して日本の学校に戻るって本当にそれで良いのか?」

③「日本の学校に戻った後に、日本の中学高校に通って、大学も日本の大学
 に行くのが本当に良いのか?」

等の会話をかなり真剣にしました。
①については、子供たちは(特に息子は)その時点で英語がそこまで上達していたわけでは無かったと思いますが、それでも楽しく学校に通っている事実

②については、楽しそうに学校に通っている理由として、学校での授業のやり方が「○○を覚えましょう」ではなく、「あなたはどう思うか?」などの考え方を議論したり、色々な実験や実体験を通して自らトライをしてみる事により主眼が置かれている事。そしてそこからの子供達の学び。また学校における先生1人1人が、生徒の良い所も悪い所もしっかりと見てくれているという安心感も大きな要因としてはありました。

比較対象として、日本で通っていた小学校について少し触れます。
すいません、ここからは若干個別の学校に関わる事もあるので限定公開とさせて頂ければと思います。

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