自分の浮世絵の復刻について②

自分は木版画摺師として様々な下請けの仕事をしていますが、夢は材料の復元を通して江戸時代の浮世絵を復刻する事です。
市場に出回っている復刻版浮世絵版画のほぼ全てがオリジナルとは異なる材料で作られています。考えや事情は色々ありますが、材料含め復元するのが本当なんだと思っています。
「復刻」と複製品作りは違います。また老舗の版元とベテランの職人が作れば本質的なものが出来るというものでもありません。(これは根本的には"復刻とは何か?"という解釈と探求心の問題です。)  本当の江戸の浮世絵はもう何代も前に途絶えています。

自分は技法はもちろん、材料も同じであって初めて江戸の浮世絵は蘇ると考えています。
伝統的な木版画の業界に属する作り手、売り手、組織団体の中で自分のような考えを持った人はいません。
江戸時代の材料を研究・解明・復元し、自分で版木を彫って摺って作っていくしかないと思っています。
制作依頼、作品の購入を通じこの活動を支援して下さる方を求めています。

2018.1.16

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