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【結果発表】UKIHAデザインコンペ第2回

大変お待たせいたしました。
UKIHAデザインコンペ第2回の結果発表です!

今回は応募総数86点(家具部門54点、小物部門32点)と、第1回開催時の2倍以上のご応募をいただきました。前回に引き続き、学生・主婦・デザイナーなど全国より様々な方にご応募いただいており、中には、高校の授業や大学のゼミなどで取り組んでいただいたケースもございました。

森林や木について、そしてうきは市について、多くの方に知っていただくきっかけになったのではないかと感じております。

また作品につきましても、家具部門・小物部門ともに、魅力的な作品に溢れており、良い意味で審査が大変だった部分もございました。

この度は、たくさんの方にご参加いただき、誠にありがとうございました!

それでは、見事入賞に輝きました作品をご紹介いたします!

※UKIHAデザインコンペ第2回では、市職員の方や林業関係の方など、キャンプ好きの多くの方々のご意見も取り入れ、審査を行っています。


【特賞】

審査・検討を重ねた結果、今回家具部門において選定した作品はどれも杉・桧では製作が難しく、製作を試みたとしても元々の製品コンセプトから大きく外れたものになってしまうと判断いたしました。

したがって、今回は特賞作品を小物部門より2点選出しており、また併せて、入選作品を家具部門より3点、小物部門より1点選出いたしました。

UKIHAデザインコンペ第2回では、以下の2作品を実際に試作・製品化いたします。

OMORI(小物部門)

OMORI修正

 キャンプのBBQの最中、風で紙皿や紙コップが飛ばされてもどかしい思いをしたことがありませんか。キャンプ用のお皿は洗い物増えるし面倒くさい。紙は使い捨てで便利ですが、風で飛んでしまう。そこで、洗い物を増やさず、コンパクトで、多様な使い方ができる木のオモリを提案します。
 デザイン案のように、2つのパーツで下部の溝によって皿を軽く固定することでできます。その2つのパーツは一つの円柱形にまとめることができ、コンパクトに持ち運ぶことができます。そして、ただのオモリではなく箸や紙コップをはめることも可能です。今回は、割りばしの寸法と自らの箸を置く角度といった身体スケ ール、7オンスの紙コップ、直径20cmの紙皿を基準にパーツの寸法を検討しました。
 木の種類で重さを調節でき、オモリの下部の削り具合や、箸の溝ではなくフォーク・ナイフの溝を掘るなどで、今後のバリエーションが望めます。

紙皿の押さえであるとともに、箸やコップ置きとしても機能する「OMORI」が特賞作品の1つです。シンプルかつ考え抜かれたデザインであり、「紙皿が飛ぶ」という誰もが直面する問題をスタイリッシュに解決しています。
製品化に際して比較的加工がしやすい形状であること、また木や溝の種類を変えることでバリエーションを持てることも非常に評価が高かった作品です。

TAKIGI(小物部門)

【デザイン案】TAKIGI(古橋叔枝)①_1

TAKIGI修正

キャンプと言えば、たき火。
枝を拾い集め、火をおこす非日常の体験。
それによって生まれるあたたかな場と時間。
そんなキャンプの風物詩のエッセンスをTAKIGIに込めました。

焚き木をモチーフとした数種類の木材を組み合わせることで、さまざまな使い方を提案する「TAKIGI」が特賞作品の1つです。こちらは、室内でキャンプ気分を味わうインテリアとしての性格が強いものとなっています。
シンプルかつ独自性のあるデザインであり、加工も比較的しやすく、また組み合わせにより使い方の幅も広げていきやすいことから非常に評価が高かった作品です。


【入選】

先述の通り、特賞作品を小物部門より2点選出したため、入選作品は家具部門より3点、小物部門より1点選出しております。

Circle bench(家具部門)

【デザイン案】Circle bench(原和暉)_1

「まるくなる」をかたちにする家具
キャンプでは、「食事をする」「火を囲む」「話をする」といった、人々がまるくなって過ごすシーンが多く見られます。そこで使う人が自然と中心に身体を向け、親密な時間を共有するためのベンチを提案します。
分割可能であることで、食事の時はテーブルに合わせて少し離したり、焚き火のときは円形に繋げたりと、使用者の気持ちがかたちとなって現れます。これはゆるやかな一体感を生む、キャンプを豊かにする家具です。
使用するスギ材は 3 尺角、アルミパイプは工業的なモジュールを用いて設計しました。一般的に流通する寸法を用いることで、本提案の実現性、波及効果が期待できます。
また、ベンチの分割、脚部の取り外しにより細分化することが可能で、車で他のキャンプ道具とあわせて運搬が可能です。
最後に、本提案は “円形” の形態をあらわすこと、仲間や団体を意味する “サークル”、そしてスギ材活用から木材 “循環” に寄与するという願いを込め、「Circle bench」としました。

「まるくなる」をキーワードに、分割可能な円形ベンチを提案する「Circle bench」が入選作品の一つです。目を惹くデザインであり、実際の使用感もイメージしやすいものとなっています。
デザインとしての評価は非常に高い作品でしたが、製品化にあたっては、「気軽に持ち運べる重さにはならない」という点がネックとなり、入選といたしました。


Roll Desk(家具部門)

【デザイン案】Roll Desk(川﨑 俊也)_1

 大きいテーブルがあれば何かと作業はしやすい。しかし大きくなればなるほど持ち運びは困難になる。そこで、持ち運びしやすい大きなテーブルを考えた。 祖父の家のお風呂の蓋から着想を得た。
 三角形の棒を横に並べて紐やバンドで繋いで巻ける天板を作る。 天板を支える枠と脚を組み立てれば完成。枠と脚はそれぞれを組むだけなので工具は不要である。
 形としては簡単なので、天板のサイズや足の長さを変えるだけで様々なサイズのテーブルを展開することができる。

天板を巻いて運ぶことができる組み立て式テーブル「Roll Desk」が入選作品の一つです。持ち運びがしやすく、また工具なしで組み立てができるというコンセプトは、パッと見で分かりやすく評価の高い作品でした。
一方でロールテーブルというカテゴリーは既に存在しており、差別化にあたっては仕組みやデザインをもう一歩練る必要がありました。また寸法と強度の兼ね合いもあり、入選といたしました。


えんがわベンチ(家具部門)

【応募用紙】えんがわベンチ(中野雄太 他)_2

近年、注目を集めているおうちキャンプ。
おうちキャンプは内と外を使い分けるがその中間を利用することがない。もし、内と外の中間を使うことができたら楽しみ方が増えるのではないか。そこで内と外の両方を利用する新しいベンチを提案する。
ベランダと室内をまたぐように置いて使用する「えんがわベンチ」は縁側のように、建物の内と外を緩やかに繋ぐ役割を果たす。
また、ベンチの脚についているアジャスターによりそれぞれ高さが違う室内とベランダの床高に適応し、快適に利用することができる。お話をしたり、本を読んだりと「えんがわベンチ」でおうちキャンプが楽しい時間になるのではないだろうか。

内と外の中間に目を向け、段差に対応したベンチを提案する「えんがわベンチ」が入選作品の一つです。使用シーンを明確に想定しており、ベランダと室内を繋ぐというコンセプトは独自性が強く、評価の高い作品でした。
一方で、脚部の寸法と強度の兼ね合いや、アジャスター周りの仕組みを考慮すると、デザイン通りの製品化が難しく、入選といたしました。

レトロなスマホウッドスピーカー(小物部門)

【応募用紙】レトロなスマホウッドスピーカー(金城美結)_2

コンセプトは「束の間の休息」です。
小学生の頃、両親共働きでしたが、毎年GWに家族でキャンプに行っていて、そこでよくラジオを聴いていたのを思い出しました。キャンプでの音楽は、私にとって無くてはならないものなので、スマホスピーカーを考案することにしました。また、私が好きな映画「紅の豚」の冒頭シーンに出てくるレトロな木製のラジオに憧れがあったので、その形を参考にしました。
両親の日頃の仕事からの休息と、「紅の豚」の主人公ポルコの波乱万丈な物語の休息シーンから考えた、忙しい日常から「束の間の休息」として楽しむキャンプで、非日常感を高めリラックスさせてくれる外観のレトロなウッドスピーカーです。
スマートフォンを差し込むだけで使える、木材を組み合わせただけの簡単な構造です。

レトロな木製のラジオから着想したスマホスピーカー「レトロなスマホウッドスピーカー」が入選作品の一つです。木製のスマホスピーカー自体は、すでに様々な形のものが存在していますが、当作品はデザイン性に優れ、独自性もあることから評価が高く、入選といたしました。


以上、入賞作品の紹介でした。

この度は多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました!入賞者の皆さま、大変おめでとうございます!

応募作品の公開情報など

今回ご応募いただいた作品につきましては、下記インスタアカウントで順次公開していく予定です。

https://www.instagram.com/ukiha_interior_contest/

今回は惜しくも入賞とはならなかったものの、優れた作品がまだまだたくさんございますので、ぜひご確認ください!

当noteアカウントでは特賞作品の試作・製品化についての続報や、うきは市で今後行っていく木材プロモーションの情報などを発信していく予定です。

ご興味のある方は、フォローをよろしくお願いいたします!

最後になりますが、UKIHAデザインコンペ第2回にご参加くださった皆様、また開催に際しご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

*当コンテストにつきましてのご質問・ご意見等は下記メールアドレスにお願いいたします。

interior.design.r2@gmail.com

Trolley Desk(UKIHAデザインコンペ第1回で制作)販売開始のお知らせ

トロリー

UKIHAデザインコンペ第1回特賞作品をもとに製品化した「Trolley Desk」の販売を開始いたしました。

ウォールナットの車輪が特徴的な無垢ヒノキのリモートワークデスクです。可愛らしい見た目や、優しい手触り、ほのかに香るヒノキが在宅ワークを豊かにします。

昨年度クラウドファンディングも達成しており、大変ご好評いただいている製品です。


Trolley Deskは下記サイトよりお買い求めいただけますので、ぜひご確認ください。


特賞作品の試作を進めております!(2021/9/17追記)

進捗情報は、下記のページよりご確認いただけます。


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