果てしない故郷

(旅は故郷があるからこそ旅立つことができる。故郷のない旅は放浪と名前を変えてしまう。どこまで遠くへ行ったとしてもその事実は変わらない。)

暗い世界はどこまでも続く

ぬるい海のようだ

周囲の音はプラズマの雨を抜ける音が響く

星々をつなげてみるとさまざまな形を思い描く

この間はアフリカ大陸座を作った。その前はひまわり座。その前はひよこ座だ

エネルギーの供給源であった太陽はもう果ての果てで、他の星との見分けもつかない

今のエネルギーは周囲の名も知らぬ恒星だ。しかし、この恒星もきっと誰かの母なる星なのだろう


記憶を辿ると太陽系の美しい景色を思い出す

何よりも美しいのは土星だ。あれを神だと思っても致し方あるまい

木星の壮大さも恐ろしいものだ。あれは何やら凶々しくも思うほどであった


おや、太陽のプラズマが届かない

ああ、私は太陽系を抜けたのだ

星間物質の冷たい海はどこまでも広がる

私に涙が流せれば

きっとこういう時に流すのだろう

こちらボイジャー

戻れぬ故郷を思う

まわりまわって、世の中が幸せになる使い方をします。