見出し画像

少し幸せ過ぎたんだと思う。


301

大通りのとこから細い道
更にまた細い道のとこの小さな家

そこの301が家だった 

僕のパーカーを着たそれは
ちょっとブカブカで可愛かった

暖房の室温は23度。
2人くっつくには少し暑いくらいだ。
でも、それがちょうど良かったりもする。

ちょうど良かったんだと思う。

深夜にいつもより贅沢なハーゲンダッツ。
僕がバニラで、君はクッキークリーム
僕らには少し甘すぎた
でも、それがちょうど良かったりもする。

ちょうど良かったんだと思う。


6畳のライブハウス
薄明かりの中、僕がギターを弾いた。
君が鼻歌程度に口ずさんだ。
僕らには少し幸せ過ぎた。
でも、それがちょうど良かったりもした。

ちょうど良かったと思いたかったんだと思う。

ポニーテール、
コードに繋がれて放ったらかしの端末
恥ずかしそうな笑顔と隠すような涙

バレバレだよ。

もう僕らはバラバラだよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?