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【脱テフロン】ベストなフライパンの素材はステンレスだと思う

以前は調理器具には全く関心がありませんでしたが、自炊をするようになってから、ノンスティック加工のフライパンがすぐくっつくようになることにストレスを感じようになりました。そこでどんなフライパンが最適か自分なりに考えてみました。


フライパンの素材

フライパンに使われる一般的な素材は、アルミ、ステンレス、鉄、ホーロー(琺瑯)です。他にも銅やチタン製もありますが、家庭用として流通しているとは言い難いです。アルミはフライパン内面にフッ素(テフロン)加工を施すのが一般的で、家庭用でコーティングなしの素のアルミフライパンは珍しいです。

ちなみに、「フッ素樹脂加工とテフロン加工って何が違うの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、テフロンは登録商標であり、フッ樹脂素加工の一種です。ホチキスやシャチハタなどと同じく、商標(商品名)が一般名称化しています。

コーティングを避けるべき理由

長期的にみると一番お金がかかる

フッ素加工のフライパンは他の素材と比べて価格は安いですが、雑に使えば半年ももたないですし、丁寧に使っても2年くらいが限界なので、頻繁に買い替える必要があります。フッ素加工のコーティングには、耐久性を上げた、ダイヤモンドコート加工、マーブルコート加工、チタンコート加工といったものがあります。また、フッ素樹脂を使わないセラミック加工というものもあります。

しかし、いずれも普通のフッ素加工よりは多少耐久性が上がっているとは言え、残念ながら何年も使い続けられるようなものではありません。そのため実は長期的に見るとコスト面ではコーティングなしのステンレスや鉄のフライパンと比べて割高となります。

有害ガス

フッ素加工はこびり付きやすくなるだけでなく、有害物質を発生させる危険があります。フッ素樹脂自体は人体に無害ですが、高温(約260度)になると有毒ガスが発生します。強火で空焚きすると1分もせずフライパンの表面温度が200度に達し、その後すぐに260度に超えてしまいます。強火や空焚きが厳禁だと言われるのはそのためです。

なお、セラミック加工の耐熱温度は400度以上なので比較的安全だとされています。「安全性は気になるけど、やっぱりコーティングがある方が手軽でいい」という場合は、セラミックフライパンを選ぶのもありだと思います。

フッ素(テフロン)加工フライパンから卒業するなら?

耐久性の低さや健康面の不安でフッ素加工のフライパンから別のフライパンに買い替えようと考えている方は少なくないかなと思います。

フッ素加工等コーティングありのアルミフライパンからの乗り換え先としてどの素材のフライパンが良いのでしょうか?先ほどのセラミックフライパンも悪くはないですが、僕はステンレスフライパンが一番総合点が高いと思い、ステンレスフライパンを選びました。

個人的なおすすめ順は、ステンレス>ホーロー>鉄

鉄フライパンのメリット・デメリット

  • 優れた熱伝導

  • 頑丈

  • 鉄分が補給できる

料理好きな方や「丁寧な暮らし」界隈に大人気な鉄フライパンはどうでしょうか?鉄フライパンはチャーハンなどの火力が必要となる料理に適していますし、熱伝導が良いので肉をカリっと焼いたり、野菜をシャキッと炒めるのも得意です。また、金属製のターナーも使えますし、たわしでゴシゴシこすっても大丈夫です。洗剤は油膜を洗い流してしまうので、使わない方がいいですが、良く言えば洗剤を使わなくて済むとも言えます。さらに、不足しがちな栄養素である鉄分も補えます。

ここだけ聞くと、「鉄フライパンめっちゃいいじゃん」と思うかもしれませんが、メリットを帳消しにしてしまうほど「手入れが圧倒的にめんどくさい」というデメリットがあります。

  • 油ならし・油返しが必要

  • 錆びやすいので使用後すぐ洗い・手入れが必要

  • 重い

油ならしと油返しの手順については、参考サイト(鉄フライパンの使い方・お手入れ方法 | 和平フレイズ株式会社)に譲りますが、どちらも一言で言えば、油でフライパンをコーティングする作業です。油ならしは初回だけなのでいいですが、油返しは調理前に毎回行わなければいけません。その上、フライパン使用後は温かいうちに洗って、加熱して水分を飛ばし、油を塗りこむ、といった作業が必要となります。食べ終わった後一息ついてから洗い物を始めるということもしづらいです。

めんどくさがりの自分にはデメリットが大きすぎるので、鉄のフライパンは諦めました。

鋳物ホーローフライパンのメリット・デメリット

  • 錆びにくい

  • 鉄フライパンと比べて手入れが楽

ホーローとは金属(主に鉄)の表面に無機ガラス質の釉薬(うわぐすり)を高温で焼き付けたものです。よって、基本性能は鉄フライパンと同じとなりますが、ガラス質でコーティングされているので錆びやすさが克服されていますし、油返しも不要です。洗剤も使用可能です。なので鉄フライパンと比べると手入れが楽です。

  • くっつきやっすいので油を引く必要がある

  • 摩擦・衝撃に弱い

  • 重い

  • ステンレスや鉄ほどは長持ちしない

油ならし・油返しは必要ありませんが、調理の際の予熱と油は欠かせません。また、鉄フライパンと違って、フッ素加工と同じく傷が付きやすいので、お玉など金属製の調理器具が使えません。中身は鉄なので表面に傷が付くとそこから錆びます。重量も鉄フライパンとほぼ同じです。大事に使えばそれなりに長く使えますが、鉄フライパンやステンレスフライパンのように一生使えるとまでは言えません。

鉄フライパンよりは使い勝手がいいかなと思いますが、ステンレスフライパンほど手軽には使えないと考え、僕はホーローフライパンも見送りました。

ステンレスフライパンのメリット・デメリットと1年使ってみての感想

ステンレスフライパンのメリット

  • 洗いやすい

  • 錆びにくい

  • 錆び落としが簡単

手入れのしやすはかなり実感しています。めんどくさがりな僕でも手入れが苦になっていません。手入れが面倒ならノンスティック加工のフライパンに戻っていたかもしれませんが、ステンレスフライパンに満足しています。

基本的にスポンジで簡単に汚れが落ちる上に、コーティングありのフライパンと違って、繊細に扱わなくてもいいので、たわしでゴシゴシも可能です。

洗った後、乾くまで水切りかごに置いて放置していますが、かなり錆びにくいです。鉄ではありえないことだと思います。全く錆びないわけではありませんが、少し錆びても重曹でちょっとこするだけでピカピカになります。これは感動を覚えるほどの手軽さです。

ステンレスフライパンのデメリット

  • フッ素加工のフライパンに比べるとくっつきやすい(が、予熱でだいぶ改善する)

  • 熱伝導が良くない

  • 重い

最大のデメリットはやはりくっつきやすさですが、これはどれくらい予熱(フライパンが温まるまで待つ)をするかにかかってきます。熱伝導が良くないので、温まるまで時間がかかりますが、予熱をちゃんとすれば結構くっつきにくくなります。実は肉など脂が多い食材は無油調理も可能です。

とは言え、めんどくさがりは予熱という工程も省きがちだと思います。焼きそばなんかは流石に厳しいですが、油を引けば意外に多くの食材はそれほどくっつかずに調理できます。しかも、たとえ食材がこびり付いてもお湯にしばらく浸ければスポンジで簡単に落とせます。

重量に関しては、物によりますが、24㎝で1㎏~1.5kgくらいになるので、それなりに重いです。中華鍋みたいに振って使うことはないので、料理の際にはそれほど気にならないですが、洗い物をする時にやっぱり重いなと感じます。大きなサイズには不向きなのは確かです。28㎝だと2㎏近くになるので、24㎝か26㎝が限度かなと思います。


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