京大理系数学を数弱なりに講評するよ④(2018-2022)

こんにちは。

前回に引き続き京大数学の難易度を自己満で講評します。
数学が苦手な受験生目線の甘ったれた講評になるので、そこんとこよろしくお願いします。

私でも解けるレベルの問題は方針もほんのちょっと書きますが、解答とか載せないんでご了承ください。

あとめんどくさいので問題も載せません。
ごめんね。自分で解いてから読んでね。


ー難易度基準(独自です)ー

  • 易(解けなかったら多分落ちます)

  • やや易(易!と言うほどではないけど標準よりは易しめ。数弱でも何とか喰らいつけ)

  • 標準(合否の分水嶺。合格者は取るが数弱は多分落とす)

  • やや難(数学で稼ぎたいなら取りたい。数弱にとってはもうここから関係ない世界)

  • 難(地雷です)

あと2024年度までの入試の範囲外の分野(行列)は飛ばします。




2018

①(30) (1)易 (2)やや易
②(30) やや易
③(35) やや難
④(35) やや易
⑤(35) (1)標準 (2)やや難
⑥(35) (1)易 (2)難


① 京大では影が薄い軌跡の問題です。去年(2017 ①)出たけど。原則に沿って計算するだけですが細かい条件に注意です。論証の過程で除く点が分かりますが、最後に答えをかくときにその存在を忘れるのはあるあるですね。

② 京大の問題に慣れてる人なら瞬殺だけど、そうでない人からしたら泥沼でしょうね。n絡みで式も簡単だし、とにかく実験します。すると全部3の倍数じゃねーか!ってなるので、恒例の mod3 等でそのことを示し、3の倍数のうち素数は3のみだから…って。まあ取らないといけない問題です。

③ 与えられた条件だけではどうにもならないので自分で変数を設定する必要があるのですが、方針を誤るとそれはもう完全に詰みます。大人しく正弦定理を使い、sinで辺を表しましょう。本年度で一番差がつきそうな問題ですね。

④ 複素数は飾りです。出てくる数が実は3つしかないのですが、複素数平面上で考えなくても樹形図描けば分かります。あとは基本的な確率漸化式です。漸化式なんだろうな、とは思いつきやすいですね。

⑤ きつい。ひたすら計算するだけとはいえ…
(1)はベクトルで求めるのは経験が必要かと。私は法線の方程式求めてゴリ押ししました。(2)はdu/dtとdv/dtの形に注目して閃かないと無理です。こういうところが嫌いです。

⑥ (1)はベクトルで難なく出来ますが、(2)は捨てていいでしょう。小問が多いので(京大比)この年は結構部分点が稼げますね。




2019

①(40) 問1 標準 
    問2(1)やや易 (2)やや易
②(30) 標準
③(35) やや難
④(30) やや難
⑤(30) 標準
⑥(35) 標準


① 問1のような無理数が絡んだ証明って大体p+qα=0(p,qは有理数、αは無理数)を作り p=q=0 を導くじゃないですか。それに持っていけるかが鍵です。
問2(1)はxがうざいので部分積分です。(2)は知らないとどうしようもないですが、京大受験生なら知っているはず。現役の時の私は知りませんでした。酷いですね。

② お決まりの実験をすると、ある範囲のnでは|f(n)|と|f(n+1)|どちらかが必ず偶数になることに気付きます。そしてさらに調べると、nと|f(n)|の偶奇は一致すると。じゃあ素数で偶数は2のみだから… あとは単調増加性とか細かい論証に注意です。これも取りたい問題です。

③ ベクトルかな?と思ったら面積なのでそれだけではどうしようもありません。座標導入です。模範解答では座標軸の取り方を工夫してますけど、あんな小手先は現実的じゃないです。 素直にBCをx軸に取りましょう。

するとPの座標をtを媒介変数にして表せますが、Pが単調に移動するのか調べないといけません。ここで鋭角三角形という条件が効くんです。ここまで神経質に書き切ったら、あとは計算です。中々骨のある、解けたら差を付けられるであろう問題ですね。

④ (この手の確率全然解けん…どうせまたこれも青本では「やや易」とか言われてるんだろうな) と思ってたら青本も「やや難」判定でした。
題意を満たすのはこうなる時や!とまで書けたら十分かと。そこまで出来たら計算しろよと思うでしょうが、計算も複雑なんですよこれ。そもそも捨てていいと思います。

⑤ 何か簡単と評されてるけど個人的にそんな事はない… 図形的に解くか関数的に解くかの2パターンあります。どちらかと言えば断面図を考えて図形的に解くのが素直なのかな。

⑥ 腹立たしい問題です。何が酷いって「log10(2)=0.3010じゃありませ〜ん‼️0.30095≦log10(2)<0.30105ですぅー❤️」という嫌がらせがこの問の真髄である事です。

数学的に正しいのは分かってるけどさ。てか態々常用対数表貼っつける意味あった?ほとんどの情報が不要だろ。不等式与えろよ。
問題としてはそんなに難しくないです。複素数でn乗ときたら、というよりそもそも値からして明らかに極形式で表します。するとsinが消えるし、しかもcosの符号からmod8でnの候補を大分絞れます。あとは地道に調べるだけです。




2020

①(30) 標準
②(30) (1)標準 (2)やや難
③(35) やや難
④(35) やや難
⑤(35) やや難
⑥(35) やや難

悪夢のようなセットです。
①以外全ての大問が同等に高難易度であり、何とかその中から得意分野の問題で部分点をもぎ取るしかないです。
数弱と平均的な層の間で差がつかなくなるという意味では数弱に有利ですが、それならそもそも試験として不適切です。馬鹿なのかな❓

① 例年なら「これが出来たら差をつけられるだろう」と評されるだろうに、このセットの中にぶち込まれたがために「絶対に完答しなければならない」問題になってしまいました。酷すぎる。

とりあえず実数係数の3次方程式なので
(i)3つの実数解 か (ii)1つの実数解と2つの互いに共役な虚数解 のいずれかですが、(i)だと三角形になりませんね。
すると正三角形の頂点の位置関係は2つの場合しかないと分かるので、あとは解と係数の関係から3解とa,bをカリカリ求めるのですが… 結構きつくないですか?
計算量もあるし値も汚ったねえし、このレベルを初っ端に持ってくるのかって感じですね。まあこれが本セット最易問なんですけど。


② (1)典型問題だけど簡単ではないと思うんです。でも取らないといけない。α+β、αβの利用を意識すれば2つ前まで仮定する帰納法が見えてきますね。
(2)は… 個人的には本当に苦手なんですけど、極限が出来る人なら取れるものなんでしょうか。lim(x→0)sinx/x=1に頑張って持っていくのですが、京大であんまり出てこないタイプの問題な気がします。

③ ベクトルの問題って割と易しいものが多い気がしますが、これはそうはいきません。色々解法がありますが、個人的に座標導入が1番分かりやすくて論証での失点も防げると思います。
まず三角形OABと三角形OCDは1辺の長さ1の正三角形だとは気付ける筈です。なので例えば A(√3/2,1/2,0),B(√3/2,-1/2,0),C(x1,y1,z1),
D(x2,y2,z2)と置いちゃいます。正三角形OABを固定しても一般性は失われませんしね。あとは内積の式にひたすら代入すれば解けます。

④ 何かごちゃごちゃ言ってますが、要はf(m,n)が3で最大何回割り切れるかです。と来たら…そう、恒例のmod3です。
まずmod3として調べると、そもそも(m,n)≡(1,1),(2,0)じゃないとf(m,n)が3で割れないと分かります。ここからでも答えには辿り着けるのですが、m,nの値の範囲も限られてるしもうちょい絞りたい。てことで mod9としてf(m,n)が9で割り切れる場合を再び調べると、(m,n)≡(0,2),(3,2),(6,2) のときのみだと分かります。ここから頑張って場合分けして調べていきます。

問題文は京大らしくなく長ったらしいですが、実は割と単純な構造でした。でも本年度が大幅に難化してると分かって激焦りしてる中、これが時間さえかければ解ける問題だと見抜けるかというとね… 

⑤ 出来る人と出来ない人にキッパリ分かれそう。ラテン方陣、もっと言うと完全順列の問題です。
1行目の並べ方は4!通りなので、この各々に対して2行目以降の並べ方を考えます。例えば1行目を(1,2,3,4)とすると、2行目は9通り。3行目が決まれば4行目も自動的に決まるので、あとは3行目だけ考えればいいのですが… もう全部書き出せばいいじゃない。4マスしかない完全順列だし。

色々頑張ったら書き出す手間を減らせるんでしょうが、考えるより羅列した方が速いと思います。
これも④に続き、問題文で面食らうけど実はゴリ押し出来る問題でしたね。何かそういうコンセプトでもあんのか?


⑥ 回転体の回転体なんて聞いてない…
まずSの方程式を立式する必要があるけど、これ初見で出来んのか?類題を解いた経験が無いとどうしようもないと思います。Sの平面x=uによる切り口を考えるとこもきつい。類題を解いた経験がないなら、この問題はガン無視して④か⑤でカリカリ書きまくるべきですね。

数Aはゴリ押しでどうにかなる時もあるが、数3は知識と経験が無いとどうにもならない。そんな事を教えてくれるセットでした。




2021

さすがに去年の反省はしたようです。数3マシ小問マシマシ。

①(40) 問1 易 問2 標準
②(30) やや易
③(30) やや難
④(30) 標準
⑤(30) (1)やや易 (2)標準
⑥(40) 問1 標準 問2 難


① 問1は問題文の「ただし〜」がもうモロに解法です。ひたすら条件をベクトルで表すだけです。
問2は2008の②の類題です。赤玉が出ない確率から1色のみ出る確率と2色のみ出る確率を引きます。過去問って大事ですね。

② Qの座標を求めて直接PQの長さを求めちゃいましょう。途中雲行きが怪しくなるけど綺麗な式になります。あとは微分で終わります。

③ うーんきつい。無限級数とかあんまり出ないし計算量も多いし。でも得意な人なら確保できそうな位の難易度じゃないですかね。

④ 現役生が不利そうな積分の問題です。半角の利用が定石ですが、ワイエル・シュトラス置換でやってもゴリ押しできます。

⑤ (1)BCと角BACが分かってるので正弦定理を使いましょう。中心角やらで図形的にも解けます。 (2) Aが(2cosθ,2sinθ)と置ける事に気付きましょう。すると垂心Hとして内積 AH•BC=0とBH•AC=0 を素直に計算すれば、cosθとsinθを簡単な式で表せます。あとはθを消し、範囲に気をつけましょう。

⑥ 問1 対偶の利用、忘れてませんか?「n=pqと表せる」とスタートを切れたら出来るはずですが、これは差がつきそう。問2は地雷です。


全部やや難じゃなくて1個だけ馬鹿みたいに難しいのがある、こういうのでいいんですよ。これが適切なんですよ。2020はおかしいです。




2022

私が落ちた年です。200点中72点でした。弱い。
ネットではやたらこき下ろされてますが、そんな言う程簡単ではないと思うんですけどね… 確かに易の小問は多いのでド数弱でも多少の点は取れてしまいますが。

①(30) 標準
②(35) やや易
③(35) やや難
④(30) (1)易 (2)易
⑤(35) (1)易 (2)標準 (3)やや難
⑥(35) 難


① 年号問題初じゃないですか?与えられたのは式とlog(10)2の範囲のみ。2000<2022の利用に踏み切れたかで運命が分かれます。
簡単だ簡単だと数多の解説系YouTuberやブロガー共が喚いていますが、これは絶対差がついたと思います。私のように思いつかない人からしたら、こういうのはとことん思いつかないんです!!!
非常に悲しい。

② 色々解法がありますが、個人的にYを固定すると分かりやすいです。Σの計算はだるいけど。
本番ではこれに小一時間くらいかけてそれらしき値(多分正答ではなかった)を出した記憶があります。小一時間もかける事なく取らないといけない問題です。

③ いつものように実験…かと思いきや6乗がきついし法則性も少し調べただけでは分からない。私はこの時点で完全に詰みました。
互除法に気付けるかどうかが鍵です。頑張って割り算するとAn=(n^2+2,6)と分かりますね。ここでmodが効きます。これは解けたら差がつくでしょう。

④ ベクトル。以上。

⑤ 小問3つと珍しい構成です。(1)は挑発的な難易度ですが、これ配点何点なんでしょうね。(2)はおなじみの論証なので、ここまでは取っておきたいです。
(3)はやや難です。(2)で行った議論を利用するのですが、気付けるかな〜。これも差がつく問題ですね。私はちゃんと(2)まで解いて逃げました。

⑥ 予測して帰納法で示すってとこまで書いたらもう十分だと思いますが、得意な人はここで頑張るんでしょうね。解説を読んでもよく分からないので、私から特に言えることはありません。







はい。以上で直近20年分の自己満講評が終わりました。最後に「特に言えることはない」と言い放って終わりました。あまりにも無責任。

拙くて読み辛い上に難問は丸々放棄するという中々な講評()でしたが、過去問を解いた後に読んでみて少しでも参考になれたら幸いです。

ではまた。



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