見出し画像

夢と挫折と欲望と成功の街。

私がはじめてひとり旅をした街、ニューヨーク。
その後2回、旅行で訪れた。

ギラギラと光るネオンと、高く聳える摩天楼。
この街ではいつも何かが『満たされない』ように感じる。
実際は美術館やお洒落なカフェ、セントラルパークでの散歩や、ルーフトップバーでお酒を飲むなど、
十分過ぎるほどニューヨークを楽しんでいるわけなのだけれど。
それはニューヨークという街のせいなのかもしれない。

街はいつも人で溢れ、時間は3倍速で進んでいるように思える。
夢を抱いてニューヨークに住む人、既に成功した人、夢叶わず何かを失ってしまった人。
そんな人たちが忙しなく歩いている。

今年の夏に弾丸旅行で訪れたときは、どうしても5番街のティファニーのカフェに行きたくて、現地に住む友だちに予約をしてもらった。
映画さながら憧れのティファニーで朝食をしたわけなのだけれど、その後行ったショップではすぐにキラキラ輝くジュエリーに目移りし、悲しいことに朝食の余韻はすぐに消えてしまった。

ジュエリーも、洋服も、ルーフトップバーも、ステーキハウスも、地位も名誉もこの街では上には上がある。
夢と挫折と欲望と成功の街、ニューヨーク。
誰もが憧れる生きる力に溢れた街。

ただ、私は到底この街では暮らせないとも思う。
素敵な街だけれど、何となく疲れてしまうのだ。
それは私が夢に喰らい付こうとしているわけでもなく、飽くなき欲望に満ちているわけでもないからかもしれない。
そう考えると少し虚しくなるが、自分が求めているものがニューヨークにはないだけなのかもしれない、とも思う。
誰もがこの忙しない街にある成功の道を求めているわけではない。

そんなことを思いながら3度目のニューヨークにさよならをした。
次訪れる時も、この街はいつも通り人々の夢と欲望を抱いているのだろう。

私がこの街で書きたい話はまだあるのだけれど、それはまた次回。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?