「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事」の理論の図解と解説(1)
「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」(デヴィッド・グレーバー著)の一部を図解と解説してみました。資料も最後にあるのでご自由にDLください。
ブルシット・ジョブとは?を簡単に知ることができる図解と解説です。これは途中までの説明なので、いつか後半も書けるかも。
ブルシット・ジョブってなに
無意味な仕事なんだけど、お金が結構もらえて割に合う仕事です。え、そんな仕事あるの!と思ったけど、あるらしい。辞書を書き写すだけの仕事みたいな響きでちょっと羨ましい。
ただ、ここには重要な補足があって、すごく完璧に無意味な行為なのに「意味がある仕事のような取り繕い」が求められます。この取り繕い部分が原因で多くの人が病むのではないか、という話です。
これが「ブルシット・ジョブ」の定義です。正当化できないほど完璧に無意味・・・。そんな仕事ってあるのか。
例えばですが、こんな感じらしい。コンピュータ・ゲームというのは、マインスイーパーみたいなやつのことらしい。「多くのオフィスワーカーは、実際何の仕事もしていないんじゃないか。」良いですね、パワーワード。
何ではないか、から考えるとわかりやすいのでは。ということで、マフィアの殺し屋が例として出てきます。マフィアの殺し屋は「ブルシット・ジョブ」ではありません。
マフィアの殺し屋は、自分の仕事が無意味かつ有害だと自己認識した上で、「それで良い」と完全肯定して、周りもそう認めているので、違う。
無意味であることは部署全員の人が知っているのに、そのことには誰も触れずに、意味ある仕事をしているように演技をすることが強要される状況、これがブルシット・ジョブ。
演技の中身はこんな感じ。楽なように思えるけど、実際には、この仕事は穴を掘って埋め戻すようなもので、自分の精神に対する暴力にもなる。
さらに、よく間違えられるのが「シットなジョブ」と「ブルシット・ジョブ」とが同じものと思われることがある。例えば美容師は、「割りに合わない」かもしれないが、無意味ではない、誰かに価値を提供しているのは間違いない。いわゆるケアワーカーと呼ばれる人たちは、大体において給与面で割りに合わないので、「シット・ジョブ」。
まとめるとこういうことになります。世の中のジョブは、割りに合わなくて、意味がある「シット・ジョブ」。完璧に無意味で割に合うけど取り繕いが必要な「ブルシット・ジョブ」。そして、それを取り繕わない「醜悪な仕事」。意味あって割に合う「最高の仕事」に分類されます。
本の中では、「最高の仕事」という分類はないけど、こう整理したら必要だなと思って追加しました。あと、この概念だと、無意味かつ割に合わない「最低のブルシット・ジョブ」というのもあるけど、これはどんな仕事なのか想像がつきません。強制労働?
この本は、イギリスで書かれたものなので、イギリスでどれくらいの人が実際、「ブルシット・ジョブ」に就いているのかを調べたもの。なんと37%が「ブルシット・ジョブ」と思っているらしい。日本は?と思いました。
実際には、こんな感じのブルシット・ジョブがあるよという類型。
まとめ
今回は、ブルシット・ジョブって何ということをまとめました。
無意味だと思っているのに、それを言えず、演技をし続ける必要がある仕事。これがブルシット・ジョブです。
もしブルシット・ジョブを知っている人がいたら
こんなブルシット・ジョブがあったよ!という人がいたら具体的なエピソードを、#ブルシット・ジョブで教えてください!日本にどれくらいあるのかを知りたいです。
今後まとめるとしたら
この本の後半は、ブルシット・ジョブがなんで生まれたのかの原因、ブルシット・ジョブがもたらす悪影響、道徳羨望(モラルエンヴィー)というものがどのようにしてブルシット・ジョブへの道を加速するのか、などが書いてあります。もしかけたらここにアップします。
記事内で引用したスライドです。ご自由にどうぞ!
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