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Part 30 子どもの本音

Child care and Self care of ui
Part 30 子どもの本音


娘はシュタイナー幼稚園に入る前に、
シュタイナー幼稚園の未就園児のクラスに
週に一度通うようになった。


そこは本当に覆い包まれたやさしい空間で、
子供たちも親自身も安心して居れる
やわらかい空間だった。


そんな頃、私は図書館で、ある本を手に取り、
読んでいた。


池川明 ママのおなかをえらんできたよ。


胎内記憶の本。


娘が2歳...の後半頃からだったと思う。

しゃべれる言葉の単語が増えた頃。

この本の影響もあり、
私は娘によくこんな質問をした。


ママのお腹の中どんなだった?

お日様の出ている昼間はこの質問をしても、
にっこり笑うだけの娘が、
夜、寝る前やお風呂に入っている時は
スラスラとお腹の中のことなどを喋り出す....
そんな不思議な現象があり、
私は興味深く観察していた。


***********+*++*******++*********+++

ママのお腹の中は、
ふあんふあん。
〇〇(娘の名前)楽しいから、
いつもふあんふあんしてた。
あったかいの.....
パパのこと中からみてた....。
中はピンク。
〇〇(娘の名前)は青かった。

******************************+***+****


こんな質問もした。

何でママのところに生まれてきた?

なぜなら、この胎内記憶の本には、
子供の最初の目的は、
“お母さんを助けるために生まれてくる”
と書かれていて、
私はそのことが気になっていたからだと思う。


この質問をすると娘は決まってニコニコしながら、
「そうだよ」って答えた。
私はこの言葉を聞き、妙にうれしかった。


うん.....。


今、振り返るとこれも承認欲求で、
娘に依存していることがよくわかる。
育児に疲れていて....心の拠り所が
欲しかったのかもしれない。



ある日の夜、絵本を読んで眠りにつく前、
いつもと同じように、
ママを助けるために生まれきたんだよね?

とふざけながら、娘に聞いていた。
私は子育ての安らぎや自分の存在意義を
娘に持とうとしていたから、
こんな質問をしたのだろう.....。


けれど、その夜は違った。
娘はニコニコ笑わなかった。


娘は....
いつもとは違う、見たことのない大人みたいな表情で、
こう答えた。


「違うよ、生きるためにきた 」


私はドキッとして....娘の顔を見ながら、
鳥肌が立ったのを覚えている。


娘はこの時、3歳になったばかりだった。




アイスブルー











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