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仮説以外の重要性も再認識できた『仮説起点の営業論』

なぜこれを書くか

読書の感想を自分の言葉で書くことで記憶を定着させたいためです。
いくつかの本に書かれていることはリンクしています。その本と本を紐付ける作業にもなり、1つのキーワードに対していくつかの視点が結びついて、より思い出しやすく、より引き出しが広がると考えるようになりました。

また本はいつか売ることもあります。またKindleであればそこにあり続けますが見返しづらいところもあります。
こんな風に自分の文字で残しておけば、「本の中でどこがどのように記憶が残ったのか」「この本は人におすすめできるような良い本だったのか」「なにが良いと思ったのか」などを簡単に見返すことができる栞のような役割になります。

そのためにも自分の言葉で残していきたいと思います。

この本を読む目的

現在FSとして働いしていますが、前職時代から「〜という仮説が立てられるから〜」とメンバーに話してきました。営業する前に大まかな方向性がわかるような状態になり、対策を打てるようになると受注率なども高まると考えていました。

しかし、現職に入り「仮説」という思考が少し薄くなっていました。理由としては、「仮説<FF(ファクトファインディング)」が重要であるという認識で型をインプットしてしまったためです。(実際は仮説とFFは逆なものではなく、セットだと思います。)

ただ最近現職で1年が経過し、顧客状態のサンプルが集まってきて帰納法的に仮説が自動で立てられるようになってきたことと久しぶりに社内の勉強会で冨田和成さんの『営業』を読み返し発表したこともあり、「仮説」への注目が蘇ってきました。

そのタイミングで今回読んだ本の存在を思い出し、購入してみました。
キーエンスやfreeeでも「仮説営業」が通じるのであれば、どこでも活用できる最強の武器かもしれないので、他の人の考え方を吸収したいと思いました。

著者の方

キーエンス、SAP、freeeなどで営業・インサイドセールスなどを経験し、セールスイネーブルメントも担当されている。

本の中で特に気になった点・印象的な点

4つの不の中で最も重要なのは「不要」

不要な状態は、課題がない状態。
課題がない状態というのはゴールがない状態。
自分が対応している顧客からは、理想がないと言われることもある。
「情報共有における課題を例をあげながら聞く」
出てこない場合は「情報共有における理想を聞く」。
そのためには、「現在の人やお金のリソースを度外視した場合に、どうなっているのが理想ですか?」と枠をはずして考えてもらうがいい。

オープニングで認識を揃え、顧客の要望とこちらの話したいことの両方をとる。

顧客が聞きたいこと(例えば使い方)に加えて、こちらが提案したいことの合意を取っておく。
・他社事例含めて、御社にどうお役立ちできるのかも話したい。
・そして、御社でも成果が出ると思っているので、メリットがありそうだと感じたたらご検討いただきたく、後半で今後どのようにご検討を進めるかご相談させていただきたいのですがよろしいでしょうか。

学びになった点(感想)

本自体の感想

基本的にこの本で書かれているのは、様々なフレームワークや考え方の総集編というイメージ(チャレンジャーセールスモデル、SPIN、ロジックツリー、各種フレームワークなどなど)
なので既視感はありますが、それを営業に活かしきれていない自分に対して、著者の方はフル活用して営業で成果を出されてきたのかと思います。

仮説の重要性は理解しているつもりだったので、革新的な気づきまでは得られずでしたが、書かれている内容からアイデアや思考は広がったので、そこはプラスでした。(Kindleのメモに残しました)

「仮説」だけでは不十分

仮説は非常に有効な手段ですし、自分も仮説営業が一番しっくりきます。
相手に気づきを与えたり、最短距離で話を目的のところまで進めることができます。
仮説は
・相手の商材への理解度、印象の把握
・課題を抽出する場面
・懸念点を把握する場面
・顧客の気持ちを把握する場面
など様々用途で効果を発揮するので万能に近いと思います。

しかし、仮説を使って相手に「そうなんだよ」「よくわかっている」と思ってもらっても、それらへの対応策としての自社を選ぶ理由のロジックが弱いと受注には繋がらないと思い出せました。

仮説は重要だが、仮説だけでは不十分だと思います。

ではなにが必要と考えるかというと、
「不適」「不急」「不安」の解消をする必要があると思います。(不信は所属する組織としては難しくない印象)

「不適」が解消できないと、せっかくニーズ喚起しても他社を選ばれるかもしれないです。

「不急」を解消しないと、そもそも現状維持を選ばれてしまうかもしれないです。(顧客が気づいていない課題を発掘し、不急じゃなくなるというのは、ドライバー、エクスプレッシブ系のタイプだけかもしれません。そもそもすぐに着手しないとまずいと思う場合は、ある程度問題意識がある場合に限られる気がします。)

「不安」を解消しないと、「何から手を付けないといけないのか」「決裁者に反対されそう」「現場からも反対されそう」などの心理的負担が生じて動かなくなります。懸念点が払拭されて、「これならできそう!」という気持ちになっていることは最低限必要だと感じます。

なので
不適、不急、不安の対応策をしっかり社内で言語化する必要がある。
と再認識できました。

最後に

本は新たな知識を手に入れることだけではなく、著者の考えやそこに書かれていることから、「自分の脳みそを使って思考が進む」ということもメリットだと感じました。

あえてこのように文章に起こすことにより、思考を整理する練習にもなるので今回もアウトプットは有意義だったと感じます。

またアウトプットを前提に読書しているので、メモ書きやマーカーが残るのも未来の自分にとっていい流れだと感じました。

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