渋谷アベマズが漫才したらこうなる
多井「どうもーっ! アベマボーイです!」
松本「お願いしますっ!」
多井「うぇ〜〜〜い、ありがとうございまーす! ねっ、今、客席から多井熱をいただきましたけどもねっ!」
松本「あざっすっ!」
多井「こんなの、なんぼあっても良いからっ! たかちゃんの実家の2階、この本で埋まってるから!」
松本「たかはるが買い取ってくれますからね」
多井「それをボクがRMUアスリートに高値で売りつけるんですけどもね」
松本「あ、いきなりなんですが」
多井「はいはいはーい?」
松本「うちの翔ちゃんがね、好きな女流Mリーガーがいるらしいんですけど」
多井「あらっ、やだっ! そうなの!?」
松本「その女流プロの名前をちょっと忘れたらしくて」
多井「ちょっ! Mリーグにたった10人しかいない女流プロの名前忘れるって、何なのあのコ? 3歩歩いたら忘れるニワトリ?」
松本「で、まあ、そのニワトリに色々聞いたんですけど、まったく誰かわからないんスよ」
多井「みっつでも、わかんないの!?」
松本「まっつだろ。俺マングローブじゃねえよ。おまえもチームメイトの名前、忘れてんじゃねーか」
多井「じゃあボクがね、翔ちゃんの好きな女流Mリーガー、ちょっと一緒に考えてあげるから。彼がどんな特徴を言ってたか教えてみてよっ!」
松本「えっとですね、麻雀もSNSも真面目で、コケシみたいな童顔がとても可愛くて」
多井「うんうんうん」
松本「なのに、たまに水着になっちゃうコ」
多井「おー、魚谷じゃーん! その特徴はもう完全に、ゆーみんじゃーん! 郷土玩具顔といえば、魚谷じゃん!」
松本「うーん…魚谷さんかあ…」
多井「すぐわかったもん! たかちゃん、こんなのクイズ王の松嶋桃より先にボタン押しちゃうからっ! 頭上のハットにパネルが立ち上がるから!」
松本「でもこれ、ちょっと分からないんですよねえ」
多井「ホワイ? 何がわからないのう?」
松本「翔ちゃんが言うには、まつかよヒョッコリの代役なら、そのコが良いって言うんですよ」
多井「あれ…? じゃあ魚谷と違うねえ」
松本「ですよね」
多井「ヒョッコリ写真が、魚谷でいい訳ないもんね。魚谷のクールな無表情は、卓上だからカッコ良いのよアレ。あの顔が、楽屋裏のオフショットで前面に大きくあったら、心霊写真だから」
松本「霊障強いタイプの写真ですよね…」
多井「魚谷も勝利者インタビューをまかされたら荷が重いよお? 近藤さんの、大宮のセクキャバに来たような浮かれっぷりを前に、間違いなく露骨に嫌悪感を出しちゃうから!」
松本「あんたが勝利者でも、きっとそうだよな」
多井「魚谷ってそういう女の子だから! そっそっそ! じゃあ魚谷と違うねコレ! スコッティ、全然違うじゃん!」
松本「まつもってぃだろ。チリ紙呼ばわりすると、先輩でも殴るぞ」
多井「あのさネピア、もう一度くわしく教えてくれる?」
松本「なんでその女流が、そんなにタイトルいっぱい獲れるか、わからないらしいです」
多井「魚谷じゃーん! プロフィールに並んでる獲得タイトルの数、めちゃくちゃ長いんだから、あのコ! ボクの方が長いけど!」
松本「おー」
多井「でもたかちゃんね、あれはデジタルなスピード麻雀で、連盟の重厚な麻雀を相手にしてるからこそ、魚谷は勝ってるとにらんでるの!」
松本「や、他団体参加のオープン戦でも勝ってますよ、彼女」
多井「ボクの目はだまされないね! 慣れた庭の自団体のタイトルばかり獲って、トロフィー並べて得意がってるうちは、まだまだだね!」
松本「それ、おまえじゃねえか」
多井「それで魚谷のプロフィール見たらね、誰が視聴してるかわかんないような放送対局『天空麻雀』とか地味なタイトルを含んで、あの長い受賞歴になってるのよ。そっそっそ。ズルイのよ、あのコ」
松本「おまえのプロフだって『麻雀の鉄人』とか、ちゃっかり入れてるだろ!」
多井「ボク何でもお見通しだから。魚谷ってそういう女の子なのっ!」
松本「でもまだ、わからないんですよね。俺も魚谷さんかなあって思ったんですけど、翔ちゃんが言うには…」
多井「うん?」
松本「女流アイドルユニットMOREに入っても全然良いって言うんです」
多井「じゃあ魚谷じゃないよっ!」
松本「そうなんですよ」
多井「MOREが歌うPVに、魚谷がいたら一時停止ボタン押すもんね」
松本「連盟プロはそもそも所属していないですからね、あのグループに」
多井「MOREはね、デビューシングルCDは景気付けで大量にボク買ったけど。山積みのCDの写真、ツイッターにもアップして。いつか大人気グループになった時のため、恩を売りたいからさあ。こういうの大事よ」
松本「協会の先輩がいっぱいメンバーにいたけど、俺はずっとメガネを割って、宣伝ツイートが見えてないフリしていました」
多井「でも活動を眺めているうちにさあ、脱走兵が次々に出るし、クリーンを掲げつつパチンコの営業を始めちゃったり、果てにはプロデューサーが暇持て余して手品ショーとかし始めたから、こりゃボクが応援頑張っても、安いアガリにしかならないなと気づいちゃってオリ始めちゃって」
松本「俺、配牌でわかってオリてました」
多井「うん、あれはそういうアイドルユニットだったから…」
松本「過去形にしないでください。まだ存続してますよ」
多井「Mリーグの人気女流プロが入るグループとは違うでしょ〜〜〜?」
松本「でもうちの日向と、松嶋桃と、石橋と朝倉の嫁もメンバーにいましたよ」
多井「………この話やめよう! 他にはヒントないの!?」
松本「あー、巨乳好きのファンが多い女流プロらしいッス」
多井「魚谷じゃん! 魚谷と高宮と岡田と和久津は目立つんだから。視線が行かないようにボク頑張って、いつもあの顔だから。そっそっそ。河より上に目線が上がると、捕まっちゃうから。黒木くんにチクられて、森山会長に道場に呼び出されて『おまえ、うちのムスメの乳見ただろ』って叱られてスンスン泣いちゃうんだから!」
松本「てか、いっぱいいますね」
多井「あとひなたんもけっこう大きいから。巨乳ファンは、アベマズもよろしく。そっそっそ。売れるもんは何でも売っちゃう。雑草でも多井熱でも」
松本「うーん…」
多井「なんでまだ悩んでるのよー。魚谷だってこんなの!」
松本「俺も魚谷さんだと思ってるんですけど、翔ちゃんが言うにはそのコ」
多井「うん」
松本「黒沢さんの麻雀に憧れているって言うんです」
多井「それ魚谷じゃないじゃん!!」
松本「ですよね」
多井「黒沢さんの麻雀に役牌の1鳴きなんか、絶対ないんだからっ!」
松本「ええ、2枚目も鳴くかも怪しいです」
多井「魚谷はね、できるだけ鳴いて誰よりも多くカメラに映りたい、目立ちたいという、煩悩の塊なのよ!」
松本「それもおまえだろ。ダマでyoutube始めやがって。」
多井「あれみんな煩悩でチーポン仕掛けてるの。園田もそう。見た目が地味な人ほど、そういうとこある。そっそっそ。目鼻口のパーツが仏像みたいに派手なひなたんなんかは鳴かないから。ただただ『リーチ♪』を可愛く発声することに全力かけてるからアイツ」
松本「俺もあんまり鳴かねえな……派手だからかな?」
多井「じゃあもう魚谷じゃないよね。博多人形みたいだもん。面相筆で描く顔だから。 もうちょっと翔ちゃん、なんか言ってなかった?」
松本「ポコチャのCMに使われてるらしいです」
多井「魚谷じゃん! 街頭の巨大モニターで、ポコチャのコマーシャルに出演していて、ボク悔しかったもん。できるならあの画面を、ボクの顔面で埋めたかったよ。渋谷や原宿を歩く人々に、本物の恐怖を教えたかったもん。その日、人類は思い出した…みたいな」
松本「俺の方が得意ですよ、その役」
多井「あれ悔しいよねえ。いつか魚谷がさらに女性ファン増えて、生理用品のCMに出るようになったら、たかちゃんだって動いちゃうもんね! こっちだって老人用おむつのCMに出ちゃうんだから!」
松本「じゃあ俺、ティッシュのCM出ます」
多井「もう魚谷だよ。翔ちゃんが好きなのは、魚谷! 決定!」
松本「でもまだ、わからないんですよ。翔ちゃんが言うには」
多井「いや、魚谷だって!」
松本「似ている動物で言ったら、ネコだって言うんです」
多井「あれれ、じゃあ魚谷と違うねえ?」
松本「違いますか? ネコも魚谷さんも可愛いですけど」
多井「ボク動物くわしくないけど、どんな動物もなつかないで威嚇してくるけど。ネコだけではないのよ、あのコ」
松本「というと?」
多井「あのコ、セガサミーフェニックスじゃん。 魚谷をネコって呼んだら、隣にいる茅森さんはなんだって話になるでしょ?」
松本「……ネコの…祖先?」
多井「だめだよ! ネコっていえば茅森さんになっちゃうじゃん! 人妻だよ! ボクはそんな不純は許さないよ! 井出康平を二人も生ませないよ!」
松本「地獄絵図が2枚ですね。めくればめくるほどドラドラですね。」
多井「翔ちゃん、他にもうちょっと何か言ってなかった?」
松本「そのコが対面にいる時に」
多井「うんうん」
松本「何を鳴かせればいいのか、わからないらしいです」
多井「誰だってそうだよ! ポン材読みづらいよ!」
松本「そうですかね?」
多井「そっそっそ、特にトイトイは、受けの形が浮かばないのよー」
松本「場に出てない字牌なら浮かびませんかね?」
多井「他家全員に鳴かれる可能性あるでしょ! こいつがトイツ抱えていそうだと読めてきた頃には、すでにそいつのアガリ牌だよ!」
松本「たしかに南場の瀬戸熊さんに、1枚切れの南は切りづらいですね」
多井「南場のセトのリーチは、南と何かのシャボに決まりなの!」
松本「こうなると全然わからないですねえ」
多井「そんなことないよ! 翔ちゃんが好きな女流Mリーガーは魚谷に決まりなのっ! んもう!」
松本「でも翔ちゃんが言うには…」
多井「うん!」
松本「魚谷さんじゃないって」
多井「じゃあああああああ、魚谷じゃないよっ!! それ先に言って! ポンよりも先に発声して、それ!」
松本「つまりどういうことですかね?」
多井「翔ちゃんが魚谷ではないと言ってるなら、魚谷じゃないよ!」
松本「そうですよね」
多井「マジで先に言えよ」
松本「悪い」
多井「てか、ボクが老人用おむつのCMで競り合おうとしていた時、どう思って眺めてたの、おまえ?」
松本「や、申し訳ないですよ、だから」
多井「本当にこれ、全然わかんないなあ。翔ちゃん誰好きなんだろ?」
松本「ええ…女流10人の中で、当てはまる女性いませんね」
多井「どうなってんの、もはや女の子なんじゃないの、翔ちゃんもう」
松本「それで、藤田社長が言うには」
多井「…社長?」
松本「奥菜恵じゃないか?って言うんです」
多井「いや絶対違うでしょ! オチに使っちゃダメだよ!消されるよ!もういいよっ!」
松本・多井「ありがとうございましたー!」
ご機嫌がよろしい時、気分で小銭を投げていただくと嬉しいです。ただあまり気はつかわず、気楽に読んでくださいませませ。読まれるだけで感謝です。