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2023-24シーズン 振り返り 個人編 ショーン・デニス


🔸今回からはチームではなく個人に絞った振り返りをしていきます。

その1
ショーン・デニス
ヘッドコーチ

・3年連続でCSに出場。そして3シーズン目にしてついにセミファイナル進出を果たす。クラブの歴史を作ったすばらしいシーズンの功績は多大。
日本人選手は皆継続したが、外国籍が2人新規になり、唯一継続のエサトンが開幕前の怪我で離脱。急遽スミスが加入する事態になり、3人とも新規になってしまい前半戦はチーム作りに苦しんだ。特にスミスは特徴的なプレイスタイルで、そもそもドルフィンズのスタイルとは異質。チームとの融合に時間が必要だった。
しかもスミスはおそらくエサトン復帰までの短期契約のはずが、ソアレス、フランクスと順番に怪我で離脱していき、スミスがシーズンを完走する。結局当初予定の3人でプレイする事は最後までなかった。
当初はインタビューで、明確にペース&スペースのバスケを追求して、ハイスコアゲームを狙う。ペリメーターシュートの割合を増やす、と言っていたが、前述の怪我人の影響で修正せざるを得なかった。
スミスを筆頭にオフェンスリバウンドを荒稼ぎし、スミスがいる時といない時で全く別のチームになるというコンセプトで、デニスとしては随分頭を使ってやりくりしていたと思われる。
それでもタレントが揃っているとはいえ、地区優勝までチームを導いた手腕はさすが。
スミスをあそこまで走る魔改造をしたデニス恐るべし。

・デニスの練習強度が高くてハードである事は周知の事実だが、今シーズンは前半戦は怪我のリスクを最大限抑えるために控えめにしていたらしい。しかしチームの練度が上がらずに苦戦していた事で、方針転換して厳しい練習に戻したとの事。
そこから少しずつ好転していった。

・選手のプレイタイムが選手の評価によって偏るのはどのチームも当たり前の事で、デニスはまだ優しい印象だが、CSではシーズン中とは違った起用をしていた。過去2シーズンは怪我人の影響で理想的なメンバー起用が出来なかったので分からなかったが、プレイオフモードのデニスの采配を見る事ができた。
今シーズンは伊藤と坂本がノンシューター扱いでかなり離れて守られるケースが増えて、オフェンスが重くなる傾向にあり苦しんだ。
特にディフェンスがいいチームには打開策が中々見出せなかった。
さらに新外国籍の2人がハンドラーではなかったので、プレイメイカー不足が悩みだった。
今回のCSでは、特に最後に齋藤が怪我で離脱してからの時間が顕著だったが、2シーズン取り組んできた中東をPG起用のビッグラインナップを多用した。おそらく来シーズンもオプションの1つとしてレベルアップを図るだろう。
そしてセミファイナルでの広島のミリングとの選手起用の駆け引きがとにかく面白かった。
正直広島のチェンジングディフェンスは、前年のクラークがいた時のドルフィンズを見ているようだった。

・性格は普段は温厚だが、試合中は熱くて激しく、よく激昂している。怒り狂ってたまにテクニカル取られる事もある。器物損壊で取られた事もあるのは愛嬌。
外国人は選手もコーチもそんな人が多いので、デニスが特別怒りっぽい訳ではない。闘争心が日本人とは桁違いなだけ。日本人は大人しいので。
今シーズンはたまに須田キャプテンに諌められていたのが笑えるが、ソアレスがめちゃくちゃ怒られていたので、皆が心配していたのも今となっては懐かしい思い出。

・チームの完成度では、昨シーズンを超えたとは素直には言えない。ずっと苦しんできて、最後の最後にやっと形になった。
自由度の高い攻撃的なバスケを目指すデニスにとって、ディフェンスシステムの構築はチームの基礎になるので重要視しているはず。どのコーチがディフェンス担当なのか知らないが、課題の残るシーズンだったと思われるので、来シーズンに向けて色々考えているだろう。
まずはメンバーが揃ってからだが、おそらく梶山GMとデニスは密にコミュニケーションをとってチーム構想を練っているはず。
誰が新加入するのか、そのメンバー次第で何とも言えないが、来シーズンも前半戦はチーム作りの時間になるのだろう。
目先の勝利にこだわる采配はしないタイプのように見える。

・岐阜県等の大自然の中でリフレッシュするデニス夫婦のインスタはドルファミ必見。

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