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【アンカラ滞在記】しもべの基本は、ジジ先生に教わった(前)

2016年、2月のこと。

突然ねこさんを預かる話が舞い込んできました。それも、数ヶ月単位で。これはもう、事実上の同棲生活になるではありませんか…!

今や茶トラねこ4歳オスの「ぴの」のしもべとして任務についている私ではございますが、ねことして自分で引き受けたのは後にも先にもぴのだけ。

それまではねこの飼い方…ではなく、あるじへのご奉仕の仕方というものを何一つわかっていませんでしたが、先にいろいろなことを教えてくださった存在の先輩ねこさんがいます。それが「ジジ」。扉の写真のねこさんです。

アンカラにて、ある知り合いの方から「しばらくアンカラを離れるので、数ヶ月単位になるが面倒を見てもらえないだろうか」というお話を受けたのでした。

なんと。よりによってこのオレにですか。ワイ、職場と自宅とを行ったりきたりしてる生活だし、自宅も遠いから(この当時はまだ市内中心部に引っ越す前でしたので)面倒見れない時間帯がありますけど、いいんですか。それに、ねこが長崎の実家にいたことはありますけど、特に何か自分自身が世話をしたことはないからその辺ど素人ですけど、大丈夫でしょうか。etc.

大丈夫、お利口なねこだから楽ですよとおっしゃる。その方にとっても、長期で引き受けてくれる人というのがそんなにたくさん当てがあるわけでもなかったでしょう。

というわけで、100点のお世話はできないかもしれませんよ、と念を押してその方に言いつつ、2016年2月から数ヶ月の間、女の子のねこさんを預かることになったのでした。

ということで、2016年の2月末。ついにやってきました。名前は「ジジ」。

飼い主さんは気を利かせてくださって、ジジの毛をトリミングしてから連れてきてくださったのですが、ふさふさの毛がジジのジジたる所以でもあったでしょうね。今思えば…その点ではちょっとかわいそうなことをしたかも。

ジジは、当時8歳くらいだったと思います。初期に撮った写真が何枚か残っていました。

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なんか、知らない家に来たわりにはえらく堂々としているなというのが最初の印象でした。で、おとなしい。おとなしいけど、人懐っこい。家にやってきたその日の晩には、私の寝床にとことこ歩いて行って、さあ臨時のしもべ、もう寝る時間ですよと言わんばかりの態度だったことを覚えています。

ヤバい。ねこを飼うとはかように幸せなことだったのか!

日本にずっといたら、今回のようにトルコで仕事しながら生活するという経験をしていなければ、こんな恩恵にはあずかれなかったよなと今でも思います。

当時のツイッターでは、いちいち感動してはそれをツイートしていました。

そういえば、ねこのトイレの砂を扱うときのあのなんとも言えない感覚。今でこそトイレの砂にすっかり慣れましたが、最初はねこのトイレを手入れするということに、とても抵抗がありました。ねことはいえ、生き物の排泄物を処理するのかあ…という。

それが慣れてしまえば大したこともない(なんなら、ちゃんとトイレをしているということに安心すらする!)というんですから、人間もなかなか優秀な生物だなと思いますよね…(これは自画自賛?になるのかどうか)。

ジジが家に来て3日目にして、すでにこの心境。しもべの心構えをしっかり叩き込まれていっているのでありました。なんせ人様の家族を預かっていたのです。責任もプレッシャーも半端ではなかったと思います。

そういえば、本にとても興味を示すねこさんでした。(ぴのは全然興味を示さない)

なにのろけてやがんだ当時の俺…人様のねこやないか

お尻を向けられるのは、信頼されている証だとかなんとか…

ヤバいですね。バリかわいいですね。今見返しても。

自宅に帰ったあとは、よく一緒にテレビを見てくれました。しもべはこうやってテレビを見つつもトルコ語の勉強、ジジはそれを見守ってくれていたのですねえ。

そう考えると、トルコ語の勉強にはねこが必須ということなのでしょうね…?(注:もちろん冗談です)

ジジの飼い主さんにはちゃんと報告していましたが、当時は同衾していました。ええ。何か問題でも?

といっても、要するに柔らかい場所の上で寝るのが好きということで、私の足元あたりで寝ていることが多かったように記憶しています。日を追うごとに、徐々に顔の方に寝る場所が近づいてきていたようにも思いますが。

2週間くらい経つと、あずかっているこちらがもうメロメロになっていました。ねこおそるべし。

かようにして、しもべの心構えから日々のすべきことなど、ジジが最初に教えてくれたのでありました。

書き出してみたら、長い文章になりそう…ということで、今回は前半ということで。後半に分けて後日また続きを書こうと思います。

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