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【アンカラ滞在記】長期遠征に伴う「ぴのをどうするか」問題

ぴのを家族にお迎えしたのが、2017年10月。そこから月日は流れ、この記事を書いている現在では、一緒に住むようになって通算4年目を迎えています。

ぴのを迎える前には、当然いろいろなことを心配しました。その中でもっとも大きな懸案事項だったことの一つが、自分がアンカラの自宅を出張や用事などで離れるときに、ねこをどうするかということでした。

当然、自宅に一匹だけ残して行くわけにはいきません。
1日くらいならともかく、1週間以上も離れるとあっては、飲み水、ごはんともにやはり不安を抱えるものです。まして、誰もいない状態はセキュリティという点でも心配なことこのうえない…

というわけで、アンカラ在住時に知り合いがいる場合は、その方々にお願いしてあずかってもらうことにしていました。

スーツケースに入って自分も一緒について行こう…と思っていたかどうかは不明です

最もよくお世話になったのは、最初にぴのたち(ぴのは4兄弟の一人でした)の保護者になった方。この方がアンカラにいたころは、できる限りこの方にお願いして預かってもらっていました。ただ、なんせ海外生活の事情にいろいろあるのは世の常で、その方は我々より一足先にアンカラを離れてしまうということになったのでした。

その他にもアンカラにはねこを飼っている知り合いもいましたし、ねこは飼っていないけれど1週間、2週間程度なら預かってもいいですよというありがたいお申し出をいただいた方々などもいましたので、その都度助けられていたものです。本当に、その節はなんと御礼を申し上げればよかったかと改めて思います。

で、問題は運悪く預かってくれそうな方が不在の時。このときばかりはもう、仕方がありません。ペットホテルに預けるという選択肢しかない。

幸い、アンカラでは行きつけの動物病院の一つが別にペットホテルも経営していたので、そこにお願いしていました。

一人動物病院に足を運んでは、実は何月何日からこれくらいアンカラを離れるんだが、1泊いくらで、20泊なら(夏休みなどはどうしてもそれくらいの長期滞在にならざるを得ませんでした…)いくらにしてくれる?という話などしに行ったものです。(結局ディスカウントはなかったんですけどね)

トルコ語でも獣医さんのことをveterinerというのですが、veterinerさんが責任を持って経営しているペットホテルなら、まあ間違いはないだろうというので。当然当日になると、どこかに連れていかれることを察したぴのはバッグに入ってくれなかったりして、それはそれは難儀したものですが、心を鬼にするしかありませんでした(でなければ、こちらも出張も一時帰国もできませんでしたからね!)。

なんとかバッグに入ってもらって、寂しそうに動物病院に預けられていくぴの吉を背にして、国内外に出張に行く。
アンカラにいる間、これをいったい何度繰り返したことでしたでしょうか。

出張から帰ってきて自宅に帰ってきたときの安ど感たるや、いかばかりだったでしょうか。

友人宅に預けられた時と、ペットホテルに預けられた時とでは、引き取りに行ったときのぴの吉のリアクションがずいぶん違っていました。友人宅に滞在していると、情が移るようで。その預かってくれた人のことを心底好きになってしまっているのか、帰ろうとしないのです。

それが、ペットホテルから帰ってきたときはこちらの顔を見た瞬間、心底うれしそうな顔をしているように見えるのです。獣医さんにその都度御礼を言って、さっそく家に帰ってバッグから出すと、それはもう甘えてくる甘えてくる。

その日の晩は、私の腕に前脚を二本巻き付けて寝ていたものでした。それを見ているだけでもう、泣きそうになったものです。こちらのやむなき事情とはいえ、申し訳なかったなと。

トルコのペットホテルだから、それなりには快適だっただろうとは思うのですが(説明もちゃんと受けたうえで預けましたからね!)、やはり一番長い時間を過ごしているのが私でしたから、その私がいない間というのはきっと寂しいというか不安だったことだろう、と。

わからないですけどね。あくまで憶測でしかないわけですが。きっとそうに違いない。

そんなぴのと一緒に日本にやってきて、気が付けば長崎でも2年経とうとしています。

今日からまた、少し長い間(およそ4週間ほどになる予定です)家を空けるわけですが、今回は実家に預けるということもあり、その意味では安心しています。

実家の私の家族とぴの吉の関係も良好ですので、そこまで寂しい思いはしないのではないかと思いますが、さてさてどうでしょうね。

この答え合わせは、来月末に長崎に戻ったときに。

というわけで、しばしオフィスぴの吉社長とお別れとはなりますが、行ってまいります。よいお土産話がぴの社長はじめ、皆様にも提供できることを願うばかりです。

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