『星の王子さま』ドキュメンタリー番組を見ての感想など
昨晩、久しぶりに見たいテレビ番組があったのでそれを視聴していました。
期待通り、大変面白い内容でした。同書の多言語翻訳に時間とお金を使っている身からすると、番組の最後の一言にぐさっときましてね。正確な言葉はメモしていないのですが、同書が500以上の言語に翻訳されていることを紹介したうえで、でもその数字が好きなのは大人のほうだからね、という一言。何冊集めたかとか、今後何冊まで増えるかとかそういうことを気にしていた自分はもちろん、その意味において(のみ)「数字が好きな」大人そのものでありましたよね。
さて、自分の場合は日本語訳のほか、トルコ語をはじめとするテュルク諸語訳を何冊か読んできました。ほかの方とも読書会を何度か企画したこともありましたが、毎回読み進めるにつけ、同書の内容はどう考えても大人向けでしかないんじゃないかと思っていました。
はたして、世のお子さまたちにこの本の内容は響くのだろうかどうだろうか、ともずっと思っていました。昨晩BS1で放映された上記番組を見て、原著者たるサン=テグジュペリが「子どものような大人だった」という内容の証言を何度もしていたテグジュペリ夫人の回想を聞くと、同書は子ども向けでもあり、大人向けにもなっているということなのかなと、ほんとうに今更なのですがそういう感想を持ちました。
自分、子どものころこの本を通っていないのですよね。存在は知っていたかもしれないですが、まったく読もうとしませんでした。読んでみたいという気持ちも起こらなかったのはどうしてなのか、今でもわからないのですが。
あるいは、トルコ語などをやっていなければ今でも興味を持っていない本だったかもしれません。とすると、自分の関心は本当に同書の内容そのものなのか、単に多言語に翻訳されているということに気が向いているのではないか、とか。いずれにしても、もし子どものころ読んでいたら当時の自分はどんな感想を持っただろうか、その後大人になって改めて読み返したらまたテイストが違ってくるのだろうか、等々。
番組を見ながら、いろんなことを考えていたように思います。
いずれにしても、大変面白い番組でした。見終えてから、あらためて多言語『星の王子さま』蒐集がんばっていこうと(なぜそう思ったかは自分の言葉で説明できないのですが)心新たにしました。オレ、がんばろう…。
記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。Çox təşəkkür edirəm! よろしければ、ぜひサポートお願いいたします!いただいたぶんは、記事更新、また取材・調査のための活動資金に充てさせていただきます。