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【シリーズ】あるじとしもべのダイアローグ(6)

「しもべ~(喜)」
「なんですかあるじ 今日はさすがにゴキゲンですか」
「当たり前やないかぃワレェ 今日なんの日や思てるねん」
「それはもうあるじ 記念すべきお誕生日ですね」
「そやねん なんと今日で4歳に🎉」
「おめでたいことですあるじ わたくしは自分の誕生日にはもはやなんとも思いませんが、あるじのお誕生日は心からお祝いできますからね」
「アホ おまいも自分の誕生日は喜ばんかいな いや~しかし 生まれてもう4年も経ったか」
「経ちましたね… この間本当にいろいろありました あるじとともに成長できた気もします」
「?成長したのワイやないけ なんでおまいが成長しとんねん おまいはむしろ老化しています」
「そんなご無体なあるじ あるじのおかげでいろんなことを経験できたということですよ」
「たとえば」
「動物病院にしょっちゅう通うことになりましたでしょ おかげで、普段使わないようなトルコ語の単語とかも覚えられましたしね…」
「たとえば」
「たとえばえーと … …まあいいじゃないですか とにかく動物病院でねこの容態を説明する機会なんて、ねこをお迎えしなければ経験しないんですから」
「なるほど まあワイなんかはしもべ的には世話しやすいっちゅうか、なにかと楽なはずやでな」
「なにいってんですか 3階のベランダから大ジャンプしたときなんかはこのねこ、アホと違うやろかとか思ってしまいましたよ 今だから言いますけど」
「ドアホ 人をアホ扱いすな」
「いやあるじは人ではなくてねこですね」
「コーシャク言うな あれはそこに葉っぱがあったんや 生い茂ってたから飛び乗れるかな思うて そしたらなんのことはない、ただの葉っぱで実際はスカスカだったからさあ大変です」
「まさかと思って下に降りてみたら」
「あれはびっくりしたな~  地上に降りたけど、びっくりしすぎてすぐそこにあった知らん車の下に隠れたもん」
「お隣のパン屋さんが見ていてくれたからよかったです 『さっき空からねこが降ってきたけどあれはお前のだったの?』とか言うんですよ あのおじさんに聞くまで、私めは1時間ぐらい近所を探し回ったんですからね」
「ワイも車の下からおまいを見てたやで ワイがここにおるのに、こいつなにしてんのかな~思うて」
「なにしてんのかな~じゃないんですよこのやんちゃねこさん」
「いだだだだだだ 耳はあかん耳はあかん ワイ今日何の日だったか思い出せください」
「あ 失礼失礼ハハハ いや~当時を思い出してつい」
「あぶないしもべやなおまいは まあともかく、トルコでもいろいろあったけども」
「いろいろありましたが、子ねこ時代から成長を見守ってきた次第ですよ」
「せやな キ○タマこそ取られてしまったが
不妊手術といいましょうあるじ つらい決断でしたが家の中で性欲に耐えるのも大変ですから」
「まあそれはそれで後日また話し合いましょう」
「(何をや…)そうですね そんなこんなしているうちに、1年2年とたちまして」
「おまいに『さあ日本に帰りましょうね』とか言われた日にはびっくりしたわいな」
「びっくりしましたか」
「そらそやでおまい 帰るもなんも、ワイアンカラ生まれアンカラ育ちやんけ思うて 聞いたらおまい、よその国からやってきたー言うんやもん うそーん言うてもうたがな」
「おうちにいらした日くらいからずっと教えて聞かせてたつもりでしたけどね…」
「おまい、生後2か月くらいのかわいいネコちゃんがいきなり日本語理解できると思いますか?
「いわれてみればそりゃそうですね 」
「そやろ ある日ふと気づいてん あれ?なんか獣医のおっさんとしもべ、しゃべってる言葉が違うぞ思て で、問い詰めたらおまいがなんとジャポンヤとかいうて、トルコから10000キロも離れたとこから出稼ぎでやってきてた~いうもんで」
「はずかしながら、さようでございました」
「おまいマジで💢 なにをわざわざトルコまで来ることがあってん ずっと日本におらんかいな…おかげでおまい、ワイ輸入品扱いで日本に入国したやんけ」
「あれはもうほんと、大変でしたねえ…おかげでその一部始終の記事、よく読んでもらえていますよ」
「あー noteのかいな そらそやで せやないとワイの苦労と努力がうかばれへんよってに」
「まあ何事も経験してみるものですよね おかげであるじもSNSではそれなりに人気者に」
「ゲヘヘそう?ワイ的にはそうでもないけどな~」
「そうでもないですか?一度ウィッシュリストを公開してみましたら、とんでもないプレゼントをいただいてしまいましたでしょ」
「あれ、ワイもびっくりしたもんな ちょっとみなさんに申し訳なくなった」
「申し訳なくなったどころじゃありませんあるじ 私などは冷や汗出まくりました 出すぎて激やせしたかもとか思いましたけど」
「体型かわってへんやんけ おまいもいい加減やせなあかんな」

「(お前もやないか…)そうですね…」
「まあおまいのダイエットはまた別の機会に譲るとしまして で?」
「で?とは」
「今年のワイへのお誕生日プレゼントやないか なにとぼけた顔しとんねん」
「…あーはい えーと お誕生日プレゼントですよね」
「お誕生日プレゼントです 今年はなになに」
「…」
「…は??おまいまさかの何も用意してない系??ケーキとかないのケーキとか」
「いや〜ケーキは考えたんですけど、ネコちゃん用のケーキってやたら高いんですよ で、あるじが食べられるんならいいんですけど、どうも下部尿路のほうが心配で…」
「…それはあるな…ワイもうあんな思いはたくさん」
「でしょう なので、ウエットフードにしましょうよ」
「えーウエットフード~ たまに食べさせてもらうやつや~ん 新規性に欠ける〜」
「いやな言い方しないでください とはいえ最近はほら、私のパパンにもおもちゃで遊んでもらってるでしょ それに、以前も親切な方からウィッシュリスト経由でプレゼントしていただいたし、その辺はもういっぱいおもちゃ持ってますから。おもちゃとかももう当分の間はいいでしょ」
「せやな… それはそうやけども うーん なんかないの~」
「ささやかにお祝いしましょう 人間的には大変なご時世ですが、こうして家の中で変わらず平穏に暮らせているのが何よりですから」
「せやかておまい noteでもワイをネタにしてだいぶもうけてるらしいやんけ
「ななな何を根も葉もないことを わたくしは趣味でここのnoteでの執筆活動をですね」
「ダッシュボードの売り上げのページ見せてみい」
「いやです あっ何するんですか それはマウスはマウスでも違うマウスです やめて」
「ほらこれ これ  ここも ここは?」
「…」
ワイ、『オフィスぴの吉』の社長ちゃうんか
「それはおっしゃる通りです」
「じゃあこのオフィスのお金のことを知っておく必要があるんちゃうか」
「いえもうあるじはでーんと構えていてもらえれば」
「おたんじょうびの〜〜 ぷーれーぜーんーーーー とーーー💢」
「ハイハイ わかりましたわかりました ちょっとタイミング遅れるかもですが何か買います どうかそれで納得を」
「やったーーー ゴネ得~」
「じゃあこれでお互い納得ということで、読者のみなさまへ1年の抱負をぜひ」
「ホーフ?ホーフって何やねん」
「またこの先の1年を、こういう1年にしたいっていう決意です 読者のみなさま向けにぜひ」
「決意か~ まあそうやな おいしいもん食べてちゃんと水飲んで、快適に寝られる平穏な1年になったらええな
「平凡ですね…まあそりゃそうか。人間じゃないんですもんね 成し遂げたいことがあるわけでもなく」
「そらそやで おまいががんばらんか」
「ハイ…おっしゃる通りです」
「原稿もはよ仕上げろよ あとワイのために馬車馬のように働け」
「…」
返事は?
「はぃ…」
「声が小さい」
「ハイ(あとで◯す)」
「わかればよろしい さあワイをもふもふしなさい ワイももういい加減ここまで書いて会話に飽きた」
「飽きたってあるじ 言いたい放題言った末にそんな」
「ワイはもうお誕生日お祝いしてもらえるの確定したから、あとはもうええねん おまいオチつけといて」
「なんと雑な あるじとしもべのダイアローグなんですから協力してオチを考えましょう」
「いやです ワイはもう寝ます」
「あるじ~」
「ねこだけに…」
「え…?」
「ネコむ」
「…」
「ニャンつって!ガハハ!!」

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(次回に続く!)

ということで、愛猫兼弊オフィス社長の「ぴの」、本日で4歳になりました。しもべともども、今後ともご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
(2021年8月1日 しもべ記)

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