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キルギス語も日本で独学できる時代をオレたちは生きています

昨日、両著者さまより下記のご著書をご献本賜りました。すでに著者ご両名にお礼のメールを書きましたが、この場でも改めてお礼申し上げます。
きましたでぇ。テュル活民待望のキルギス語教科書

アクマタリエワ・ジャクシルク、大﨑紀子 (2024)『大学のキルギス語』東京:東京外国語大学出版会.

大学でキルギス語の授業が開講されているところって東京外大以外にどこがあるの、とかそういうツッコミはまあ受け流すことにしまして、なるほど通年の授業だとこのくらいのボリュームが必要になってくるのかなあという感想を持ちました。

動詞形式をどこまで網羅しているのかなということに個人的に注目しつつ、この原稿を書いている段階では本当にざっくりと目を通しただけなのですが、条件形はもちろんのこと連体形も連用形も解説されているようですし、大まかな全体の概要は押さえられているようです。練習問題も音声もついているし、独学の教科書として良質なのは間違いないでしょう。


しかししかし。最近はトルコ語以外のテュルク諸語の語学書がそろってきました。先日日高氏の『ニューエクスプレスウズベク語』が白水社から公刊されたのは記憶に新しいところですが、間を置かずにキルギス語テキストブックも出てきたというのはすごいことです。カザフ語も既刊がすでに出ていますし、トルクメン語も非売品ながら日本語の解説による教科書があります。

中央アジアのテュルク諸語、かくしてどれにもアクセスできる時代になったということですね…トルコ語?なにそれおいしいの的な冷ややかな視線を浴びていた自分の学生時代を考えれば(まあこれは今もないことはないかもしれないですけど)、トルコ語が地味に人気のコンテンツになっていて、さらには中央アジアや東アジア(ウイグル語などの存在を意図しています)、そしてシベリアのテュルク諸語にも注目が集まっている(たぶん)現在の状況は当事者のはしくれ(本当にはしくれなんですが)としてはうれしい以外の感想がありません。


さあしかししかし。こうして自分より下の世代の人たちがこうやって成果を出しつつあるのを手放しで喜んでばかりもいられませんですね…私自身もトルコ語かアゼルバイジャン語で、もう一つ二つ何か仕事を残したいところです。

この数年で何とかしたいところですが、さあ見てみましょう。果たしてどうなるか。

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