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【この春からトルコ語を始める予定の人たちに捧げる】とりあえず持っておくとよい語学書(和文編)

最近この話ばかりで恐縮ですが、こちらの件。ご期待感謝につき。

いよいよ4月7日に開講されるということで、講座では随時、自分の知る限りでの推薦図書(語学書に限らず、トルコ関連の書籍)を紹介する予定でいます。

さて上記講座ですが、定員は21名ということでした。ひょっとしたら…ひょっとしたらですが、応募しようと思っていたら、もう締め切られていて間に合わなかった!とか、いや最初から自力で勉強するつもりでいましたから!とか、そういった方もおられるかもしれません。

先日、トルコ語の英語で書かれた語学書の話はしました(おかげさまでどういうわけだかダントツ1位で読まれている記事のようです。なぜ?)

しかし、しかしですが。
いやあ私、英語の文献もちょっと…という方もおられるかもしれませんね(ただしそれはリソースの活用という点でもとてもとてももったいないので、とりあえず苦手だという意識はなんとか克服することをオススメします。自戒も込めて、ですよ。もちろんそれは。ええ、ええ。)

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ということで。そういった方々を対象に、とりあえずこういうのを持っておいたらいいんじゃないですか、という和書を何冊かご紹介します。基本的な考え方としては、メインとなる文法項目や頻用のフレーズを身につけるための1冊、文法を参照するときの1冊、語彙を確認する1冊があれば、独学でも心強いのではないかと。

予算との兼ね合いもあるかと存じますので(資金に余裕のある方はぜひかたっぱしから買っていただけると、関係者のはしくれとしては直接・間接的にありがたいですのよ)、適宜選ぶ時の参考にしていただけたらと思います。

では以下、項目ごとに見ていってみましょう。

教科書

まず語学書テキストブックとしては、もう何度も紹介していますがこの2冊をさしあたって推します。もちろん、これ以外はよくないと言っているわけではないことに注意してください。とりあえずは、何か一冊、ペースメーカーとしての1冊を持っておけばよいのではないでしょうか。

音声資料がついていて、練習問題がついていて、なおかつ文法項目の解説が載っているというものであれば、これから挙げる2冊以外にも候補となりうる本が何冊かあります。

『初級トルコ語のすべて』川口裕司著、IBCパブリッシング (2016)

『ニューエクスプレス プラス トルコ語』大川博著、白水社(2018)

このほかには、東京外国語大学トルコ語専攻で使用されている教科書として、東京外国語大学トルコ語専攻(編)『トルコ語文法 初級・中級(改訂版)』というものもあるのですが、おそらく一般向けには販売されていないのではないかと思います。もし入手できれば、それも大変有益な一冊となるでしょう。

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参照文法書

文法項目の参照用としては、やや入手が難しくなっているようですが、次のものがあります。

『トルコ語文法ハンドブック』林徹著、白水社(2013)

あくまで日本語で読める文献として今回は紹介ということで。Amazonレビューだと、初学者にはやや早い、という感想もあるようです。たしかにそうかもしれません。もうちょっと詳しく知りたいなと思った人向けということでご紹介しておきます。

日本語での解説がある参照文法は私の知る限りでは、林先生のこの本くらいしか選択肢がなく、現実問題としては先日英語文献で挙げたものなどがオススメということになります。

またはこういった解説書は、参照したくなるほどの粋に達したときで、という考え方もできます。誰かに教わる場合などは、不急のジャンルなのかもしれません。

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辞書、単語集

あとは語彙の強化ですが、いろいろな記事で書いているとおり、竹内辞書は有益ながらやや高価で、コストパフォーマンスとしては果たしてどうでしょうか。トルコ語を長く続ける予定があるのであれば、入手をご検討いただくとして…(たとえば私も、この辞書あげますよ、と言われたら喜んでいただきますね。それはね)

最初の語彙強化の本としては、こちらなどがいいかもしれません。もちろん、辞書よりぐっと語数は限られてしまうのですが。

『ニューエクスプレス  トルコ語単語集』、野田納嘉子著、白水社(2012)

ただ、今みてみるとこちら、入手が難しいようです。語彙集についてはもう少しリサーチしてみます。

個人的には、辞書はトルコ語-英語、英語-トルコ語のものをチョイスするほうがコストパフォーマンスの点でも、語数の点でもオススメではあります。タブレットPC、またはスマートフォンをご使用の方はRedhouse Dictionaryのご購入を検討されてみてはいかがでしょうか。

その他、語彙力アップにあなどれないのが『指さし会話帳 トルコ語』です。これは現地で困ったときに、該当項目を指でさして使うというよりは、あらかじめ勉強するときに、イラスト付きで単語を覚えるのに活用することをオススメします。

咄嗟のやりとりに、本を指差して「これ、これ」みたいにやるというのは現実問題としては個人的にけっこうつらいものがあるので…

『旅の指さし会話帳18 トルコ(トルコ語)[第二版]』、磯部 加代子 (著), 北島 志織 (イラスト).情報センター出版局(2006)

だいたいこんなところでしょうか。こうやって挙げてみると、白水社は強い。いつのまにか、トルコ語関連でも語学書を扱ってくれる出版社となっていますね。Hayırlı olsun.

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オンライン教材

界隈では有名ですが、やはり東京外国語大学の言語モジュールは紹介しておくべきでしょうか。こちらは音声から会話、文法などあらゆる側面が網羅されているというのが強みです。音声資料がない語学書を使用する方は、こういったウェブサイトの教材を有効活用して補うとよいのではないでしょうか。

その他(宣伝につきご容赦)

やや小声での話になりますが(そのわりにはしょっちゅう書いてはいますが)、私個人もレッスンを承っております。詳細はこちら。

今年春開催予定の、例のオープンアカデミー と比べると受講料という点で1時間当たりの受講料をやや高めの価格設定にしておりますが、マンツーマンで対応できるという点がウリです。

せっかくなので人から教わりたいという方がもしおられたら、候補の一つとしてご検討いただければ幸いです。ご連絡はいつでも大歓迎でございますので、どうぞご遠慮なくご相談ください。

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というわけで、「プレオープントルコ語学級通信」ということで書いてみました。どのような形にせよ、これから新しくトルコ語に取り掛かる人のご成功を祈っております。Bol bol başarılar!


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