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こころを癒す読みもの|音、と、声。


心の専門家である心理カウンセラーが、偉大なる他者の心に触れたときに芽生える、他者の心身の感性について、徒然なるままに書き下ろすシリーズ、題して、『心理カウンセラーの、感性』です。偉大なる他者の感性、それは、命の煌めきとも呼べます。

その初回は、民放で放映された『坂本龍一特集』の番組の視聴を通して感じた、教授こと、坂本龍一氏の『偉大なる他者の感性』ついて、言葉にしてみました。

以下、記事本文になります。


インタビューに答える彼の言葉、そのひとつひとつは、まるで、音の雫でした。

彼とわたしでは、とても、比べられるような次元を有していません。しかし、


言葉を用いる職業人として、
言葉の及ばないところで通じる、
いのちの振動を感じることができました。


彼の言葉を、ひとつだけ、ご紹介します。


「僕の場合は、音、で日記を書いているだけなんです。音による日々の記録。だから、思いというのは、音、なんです」

Photo by zakkubalan ©️2020 Kab Inc.



その言葉から、わたしのなかにあるものが呼び起こされ、連想が続きました。


わたしの場合は、声、で日記を書いているだけなんだと。文字言語ではなく、音声言語である『声』による日々の記録です。だから、わたしにとって、思いというのは、声、だということです。


それは、身体を有するわたしたちが、言葉を獲得したことで許された、命の煌めきだともいえます。

音楽の対象として、特定の表現者だけに与えられた声、だけでなく、太古の昔からある声、つまり、自分自身の声と、周りに居る身近な他者の声、そこに含まれる『思い』に、想いを馳せる時間を過ごしてみることは、SNS上に増え続けるデジタル・データの美辞麗句と反比例するように、わたしたち一人ひとりが急速に失いつつある『心』を豊かにする、と感じています。


わたしたちの、命も拍動、しています。
それは、自然のなかにある、ひとつの音楽です。

心の専門家として、単なる博識や知識のひけらかしではなく、生きとし生けるものとして揺蕩う命の本質を感じる心の豊かさを、大切にして行きたいという思いを、今回は、『声』ではなく、『文字』で、お届けしてみました。


わたしの言葉が、
みなさんの心へと届き、音となり、
豊かな彩りを奏でることを願って。



✎_心理カウンセラーU



坂本龍一氏の『音の日記』は、こちら↓



彼の『偉大なる感性の言葉』は、こちら↓

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