INTJと親と連休と想像力の話

少し気が早いが、もうすぐ大型連休だ。
ゴールデンウィーク、お盆、正月、連休前の定番の会話。「休みどうするの?」
私は人に積極的に何をするか聞き回るタイプではないが、人の連休の予定の話を聞くのは好きだ。だから、私に聞いてくれても構わない。面白い予定は皆無だが。

休みの予定を聞かれるのは構わないが「実家帰るの?」とピンポイントで聞かれるのは困る。何度も何度も同じ会話を繰り返して嫌な気持ちになるからだ。
私は親との関係が悪い。だから実家には帰らない。親との関係が良好な人からすると、虐待を受けた訳でもないのに親との関係が悪くなる理由がわからないらしい。何度も何度も言われた。
「親は会いたいって思ってるよ」「親は心配してるよ」「親は連絡ほしいって思ってるよ」

いい加減にしてほしい。私が連絡しないのと同じように、親からも連絡がない。それが全てだ。
確かに、私は親になったことがないから、親の気持ちはわからない。だが、親との関係に悩んだことのない人にも、私の気持ちはわからない。わからないならわからないままでいい。
的外れの説教をするな、と言いたい。

なぜ目の前にいる私の気持ちもわからないのに、会ったことも会うこともない私の親の気持ちがわかるのか。一生会うことのない私の親の気持ちは慮れるのに、なぜ私の気持ちを想像してくれないのか。
あまりにしつこく言ってくる場合は、こちらとしても嫌味の一つや二つは言うわけだが、それでも自分の言ったことの意味がわからない人は多い。

私は虐待を受けたわけではないし、ネットの体験談のような毒ばかりの親でもない。だからこそ、悩んだ。いい思い出もある、してもらったこともたくさんある、感謝もある。だからこそ迷い、悩み、苦しみ、自分の決断に自信が持てなかった。
私とて人の子だ。恩も感謝もしがらみもない他人を切って捨てるのと、親とではやはり違うのだ。

それをわかってくれと言うつもりはない。私も十分な説明などしていない。ただ「親と折り合いが悪い」という言葉で、踏み込んで欲しくない領域に近づいたことを悟ってほしい。
そう願うのは、私のわがままだろうか。

1人の人間がしつこく何度も言ってくるなら、私も対処法くらい弁えている。それで対応できる。
だが、大人になってから人を変えて何度も何度も同じ的外れな説教を聞かされてきた。全くの他人なら、嘘で塗り固めた話を聞かせたって罪悪感はない。だが、ある程度見知った人に大嘘をつくことはしたくない。

この的外れの説教をしてくる人は圧倒的に子持ちが多い。自分の子が私のように思ったら嫌だからだろう。自分が精一杯子育てをして嫌われたんじゃ、救いがないと思うのだろう。
その人の子が、親を見てどう思うかは私にはわからないが、少なくとも他人に無責任な想像力のかけらもない説教をする姿を見ても喜ばないだろう。

ちなみに、しつこく言われた時の嫌味だが
「あなたのように他人の気持ちに配慮できる人なら子どもにこう思われることはないから、安心してていいと思うよ」
「私があなたで私の親があなたの親なら、私もあなたと同じことを言ってたと思うよ」
この二つの言葉で、体感だが七割の人は黙る。
腹が立った時、これくらいなら許されるだろう。

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