『ヴェノム』マスクのないトム・ハーディと、2人で1つの一体化になぜか萌え 11/2(金)~公開
原題:Venom ★★★★☆
このルックス、怖いですよね。でも、きっと好きになるはずです。
思いのほか、いいヤツですから!
トム・ハーディだから成立する異形のヒーロー
主人公のエディ・ブロックは、みんなが気になる出来事の真相を追う正義感溢れる映像ジャーナリスト。若き天才カールトン・ドレイクが立ち上げたライフ財団が人体実験で死者を出していることを、財団の弁護士である恋人のアンから知った彼は、突撃取材を試みるも、“シンビオート”と呼ばれる地球外生命体に寄生されてしまいます。
この意思を持った生命体の名が、“ヴェノム”。ヴェノムと共生するようになったエディは、ドレイクの企みを知り、“シンビオート”の親分格と闘うことに…。
ヴェノムとエディ・ブロックが出会った直後、エディが戸惑いながらヴェノムと会話したり、背中から突然ニョキッと腕が生えたり、
どっちがどっち? 状態のとき、トムハはほぼ一人芝居。そんな中で追っ手を蹴散らしたりもして、撮影大変だったろうなと思いつつも、このアクションの魅せ方には大興奮。
そして、寄生されたエディは、すっかりヴェノムに気に入られます。2人は一心同体というのか、二人羽織というのか、2人で1つ。“ひろしとピョン吉”というのは、まさに言い得て妙だなと(ヴェノムがピョン吉)。
エディが持つ身体ばかりではない心のマッチョさ、信念に基づく毅然とした精神、優しさや人間味が、あの不気味でおどろおどろしい姿から透けて見え、愛着がわいてきてしまいます。“中の人”がトムハだからこそ、それが可能になっています。
『マッドマックス』や『ダンケルク』のようなマスクもなく、ひげモジャでもない、現代に生きる正義漢であるトムハをたっぷりと拝めるうえ、アン役ミシェル・ウィリアムズが飼ってる猫とじゃれたりも。
あ、ヴェノムがマスクといえば、マスクになるでしょうか。若干、仮面ライダー的な“変身”感は、ありますね。
トム・ハーディ、ますます人気が高まるんじゃないでしょうか。
また、注目なのは、ライフ財団の天才科学者カールトン・ドレイクを演じたリズ・アーメッド!
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でボーガレされた元帝国軍のパイロット、ボーディーといえばピンと来る人もいるでしょうか。何気に「ローグ・ワン」の名付け親ですね。『ナイトクローラー』では死んだ目のジェイク・ギレンホールにいいように使われる助手役でした。
リズはラッパーのRiz MCとしても活動しており、俳優としては「ナイト・オブ・キリング 失われた記憶」で犯罪現場に居合わせてしまったことから人生が激変するNYのパキスタン系青年を演じて、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、エミー賞を受賞しております。
オックスフォード卒のインテリであり、今回、マッドサイエンティストがついにハマりました! 我こそが唯一の正義であり、救世主なのだと思ってやまないところなどは、まるであのサノスみたい。
独善的、傲慢、非道。
エディ&ヴェノムにとっての強敵を好演しています。
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