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2019年のベスト映画+次点

今年圧倒的に好きなのは、この2作『女王陛下のお気に入り』『マリッジ・ストーリー』。さらに年末になって案の定、名匠にやられました。

また、(チケットシステムに関しては言いたいことが山ほどある)池袋・グランドシネマサンシャインのこけら落としの際に2度観に行った『ダンケルク』もやはり素晴らしく、心に残っています。

マリッジ・ストーリー

カイロ・レンだったアダム・ドライバーと、ブラック・ウィドウで単独主役を張るスカーレット・ヨハンソンがノア・バームバック監督の自伝的なストーリーで本領発揮というのか、真骨頂を見せる夫婦の映画。悲しく、ほろ苦く、でも優しい気持ちになる愛に溢れた映画。特に、アダムはオスカーに最も近い気がしてきました。

女王陛下のお気に入り

こちらはむしろ逆かな。愛を求めても愛されなかった、愛をその手につかめなかった女性たちの物語。オリヴィア・コールマンは海外ドラマでよく知られた方で、底力出ちゃったよね!という感じ。レイチェル・ワイズも、エマ・ストーンもより高みに行っております。宮廷絵巻をスタイリッシュかつ現代的に、かなりの変化球で描いており、全方位から大好きです。

アメリカン・アニマルズ

実際に罪を犯した大学生たちが、“自分が特別だと示したくて”とか何とかいってサラリと登場してしまっている点が衝撃的。ビジュアルも好きです。『ダンケルク』や『女王陛下のお気に入りY・ランティモスの『聖なる鹿殺し』、さらに海外ドラマ「チェルノブイリ」でも印象的だったバリー・コーガン推しなので。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが初共演で見せてくれた関係性にときめいたのはもちろんのこと、タランティーノ監督の「If…」(もしも)のおとぎ話を楽しませていただきました。夢ならば覚めないで。


パラサイト 半地下の家族

期待していた以上に笑い転げ、その顛末にのたうち回りました。涙さえしました。挑戦的で、普遍的、寓話的で、大衆的。黒澤明監督の『天国と地獄』のように、下へ、下へ、下へ…どんどんと下っていくキム家の姿が脳裏にこびりついています。


ジョーカー
観るたびに確実に体内に蓄積されていく“何か”。エンドロールが終わって劇場が明るくなったときの、場内の何ともいえない空気は彼に惹かれてしまったことへの自責や懺悔のようでした。2019 年は『ジョーカー』と『パラサイト』『アス』『家族を想うとき』が生まれた年として記憶されるんでしょうね。

家族を想うとき
家族と幸せになりたいだけなのに、なぜ、こうも、現実はうまくいかないのでしょう。あの余韻をいまでも消化しきれずにいます。

ロケットマン
ジャスティン・ティンバーレイク、トム・ハーディの後に見つけた(出会った)タロン・エジャトン起用の時点で優勝。そしてエルトン・ジョンの過去へと遡る起点が依存症の会であることも大きな意味を成していました。ちなみに…タロンのもう1本の公開作は今年のワーストクラスで好きになれなかった映画でした(キャストは好きな人ばかりなのに)。

アベンジャーズ/エンド・ゲーム
この作品に関しては感謝しかないです。それぞれに見せ場もあり、関係性の修復も、自己改革もあり…まさに集大成でした。キャップの諸々に泣きました。

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
これはもう義理のようなもの。完結の感慨よりも、回収作業お疲れさまでした感のほうが強く、私はラストのアレは不要派なので、入れようか迷いましたが、アダム・ドライバーのカイロ・レン/ベン・ソロがすばらしかったので。

(次点)
アイリッシュマン
キャプテン・マーベル
ゴールデン・リバー
アマンダと僕
バーニング 劇場版
ブラック・クランズマン

スパイダーマン:スパイダーバース
神と共に 第一章:罪と罰
さよならくちびる
ラスト・クリスマス

(別枠)エルカミーノ:ブレイキング・バッド THE MOVIE
懐かしいキリキリするような緊迫感に、間のため方、意外なところに結びつくイースターエッグ。「ブレイキング・バッド」ファンだけが楽しめる、贈り物のような映画だった。ジェシー・ピンクマンの落とし前をしっかりと見届けたよ。


夏頃からnoteになかなか向かう時間がとれなかったのは、来年に向けての反省点。やっぱり、その都度ちゃんと記していこうと思います。

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