見出し画像

ぼくのBL 第四十三回

No Cookin' ,No Life


 ぼくは料理が好きだ。
 食べることはもちろんだけれど、作ることはもっと好き。
 なぜかと考えると、それは大学進学を機に一人暮らしをしたことが契機になっている。
 実家暮らしの頃は母の手料理がぼくの主な栄養源だった。
 おふくろの味というものは、いくら歳を取っても忘れられないものだ。
 仕事をしながら家族の料理を作ってくれていたことには愛しか感じられないし、いくら感謝しても足りないくらいだ。
 しかし。
 今さら言うのも何だけれど、全体的にぼくの好みの味付けではなかったのだ。
 一度そんな話を母にしたところ、想像通りに立腹して「そんなこと言うなら自分で作りなさい」と憤慨していたので、それ以来話題に出すことはなかった。
 その出来事の直後に一人暮らしを始めたので、これ幸いと喜んで自炊をはじめた。

 最初に買った調理器具は、手持ちの中華鍋だ。
 きちんとシーズニング(使用前に空焼きして油をコーティング)して使いはじめたら、料理が楽しくて仕方なくなった。フライパン同様にも使えるし、煮物、蒸し物(小さなセイロも一緒に買った)など、1本(という単位が正しいかどうかは知らない)で何役にもなる万能調理器具だ。
 大学時代はコンビニのバイトをしていた。
 その頃は「期限切れの弁当をいただく」という行為が暗黙の了解で許されていたため、自炊といっても副菜を作る程度だったけれど。
 だから、その頃のぼくのエンゲル係数はかなり低かったと思う。
 食費にかけるべきお金はどうしていたか。
 ここでようやくBL話に辿り着くのだけれど、答えは単純。
 書籍代に化けていたのだ。
 まあ、この話も語れば長いので別の機会に譲ることにしよう。

 ここからが今回の本題。
 久しぶりにおせち料理を作ろうと思い立った。
 しかし、実はつい数日前までそんな気持ちはなかったのだ。
 年末年始の休み、ぼくの職場では4日しか取れないし(12/31~1/3)、途中で管理当直が入ってるし、他の休みもドルオタの活動をするだろうから在宅している時間は短いだろうし。
 去年はネットでおせちを買った。
 なかなかいいお値段だっただけあって、かなり美味しいものだったけれど、何かひとつ物足りない。何だろうと思ったら「作ったという実感=正月感」だった。
 やっぱり自分で作るこその正月なのです、ぼくの場合は。
 ほら、こうやって本の話題からすぐ逸れるんだから!
 でもいいの。おせちに戻ります。
 で、今年はちょこっと作ろうかと思ってTwitterに自分の企み(作ってみようかなと思うメニュー)を書きこんだところ、推しているアイドルちゃんに「うえぴー、おせち作るの? すごい!(意訳)」と言われたものだからハートに火が着いちゃいますよね? ね?
 で、本腰を入れて作ることを決意したのが昨日今日の話。

 ヘッダの写真をご覧ください。
 独身時代、一人暮らしの部屋で作ったおせちです。必死に写真を探したら見つかったので掲載してみました。2003年12月31日の写真です。ああ、20年前だ!
 なんとなく思い出してきた。
 この写真はおせち初心者の頃のやつだ(と言いながら、写真上部にあるのはお手製のシメサバだったりする)。
 毎年徐々にこだわりを強めていき、最終的には生のイクラを買ってきてぬるま湯でほぐして醤油漬けにしたり、黒豆を数日かけて煮たり、「おせちジャンキー」になる寸前だった記憶がある。

 ここからは個人的な備忘録になるので、気にせず読み飛ばしてください。

 これもアイドルちゃんに言われたことだけれど、「うえぴーってさ、お料理好きなんだね! Twitterにいっぱい写真が上がってるから(意訳)」と指摘されて我に返った。
 あらためてTwitterで「#うえぴークッキング」で検索すると、出るわ出るわ。お前どんだけ料理好きなんだよ! って自分に突っ込みを入れたくなるくらい。
 それでね、検索はできるし、あの時あんな料理作ったよな、美味しかったなー、って思い出せるんだけど、いざその料理をまた作りたいと思ったときに、大問題が発生したのだ。
 どのレシピで作ったかが書いてない!
 これが致命傷なんですよ。
 今回も、2~3か月前に作った焼豚をおせちでもリピートしよう! って思ってたのに、どのサイトのレシピで作ったか忘れてしまっている。
 作って、食べて、美味しかったら、そこで他のことがどうでもよくなっちゃうんですよね。
 だから、猛省しました。今後は参考にしたレシピはきちんと記載すること。それを心に刻み、これからの料理道を邁進することを誓います。

 なんだ今回の記事は。
 おせち奮闘篇につづく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?