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手術の1日〜稽留流産

ようやく長い1日が終わった。

心拍が停止していますと決定打を出された昨日。


迷うことなく翌日である今日に流産の手術を決行することに。

お医者様は1週間自然に流れることを待っても良いかも?と言ってくれましたが、


・このしんどい「つわり感覚」がそれまで続く


・出血がいつ始まるかわからない

・腹痛がひどくなったら病院に行かねばならない

・自然に出血が出たとしても子宮内部に残る可能性があるのでそうなると手術よりも厄介な場合もある


という理由から、やっぱり手術を早めに実行した方が良いと決心。

お盆に手術することで、その後は家族にその後は面倒みてもらえるし。


来週になると、学校も始まり、お弁当屋さん経営の最後の仕事も体調不良などと言う理由で予約をお断りするわけにも行かないし。

  
8月7日 心拍停止だろうと判断

8月11日 心拍停止完全確認

8月12日 流産手術

手術日当日、約束時間の11時に産婦人科へ。


家を出る前に娘は頑張ってねと笑顔で送り出し、ギュッとハグも求めてきた。


夜勤明けから急いで帰ってきてくれた夫も、眠そうにしながら「頑張って」と。

私:「頑張ることはないんだけどね、無事にすむようにリラックスして行ってきます。」

きっと家族がいるからまだ平常心でいられるんだろうなぁと、この安心感と愛情に改めて感謝しながら、自転車で産院へ向かう。


お盆休み前最後の外来なのか、妊婦さんで受付は溢れかえっていた。
お腹が大きくってしんどいはずなのに、待ち受けの椅子にも座れていない人もいて。

かわいそうだと思う反面、自分もかなり身体がしんどいので、必死で椅子を探して座った。


携帯の画面を顔に近づけながらみている妊婦さん多数。


先日電磁波講座で「顔に携帯を近づけると本当に脳波もやられる!」と聞いたのを思い出す。


「あー、ダメだよ、電磁波の影響あるから、赤ちゃんかわいそうだから、本当に頭から外して、携帯触るならもっと体から遠くでいじってあげて・・・。」


教えてあげたいなぁ、私ならこうするのに、と思いながら妊婦さんを眺める。


そしてやっぱり
「赤ちゃんがいるのが羨ましいなぁ、無事に生まれるって本当にすごいことなんだなぁ」
と素直なうらやましい気持ちもむくむくと湧き上がり、それも全て自分の中で受け止める。


涙も悔しさも特になく、落ち着いている感情。

強くなったなぁ、私。

きっと家族が家にいてくれて、応援してくれているから。

メールでエールをくれた友達もいた。

本当にそれが心の支えだったんだろうな。

30分ほど経ち、ようやく名前を呼ばれて診察台に。

内診で、心拍停止を最終的に確認してから、子宮口を開く処置をした。

その後別の部屋に案内され、ひとまず手術をする15時までベッドの上で寝ることに。


病院の空気はすごく澄んでいて(空気清浄機のおかげか)、ユニクロでわざわざこの日のために昨日買った1枚ワンピも楽チンで、着心地がとてもよく、居心地の良い時間を過ごせた。


途中看護師さんがやってきてお着替えを準備。


そして、隣のカーテン越しにあるベッドにも女性がやってきて、多分同じ状況なのかな?どうやら同じタイミングで15時以降に手術があるようだ。


昨晩も十分に寝たので、眠気はなかったのだけど、ベッドはとても居心地がよかったので、ボケーっとするのも悪くはなかった。


スマホが時々メッセージを受診、返さねばならないメッセージはとりあえず頭が回らないので、後回しに。ごめんなさい。
エールのメッセージは受け止めてお礼を送る。「ありがとう」。


15時になったようで、時計のない部屋に看護師さんが呼びにきてくれた。


診察台にいよいよのぼることに。


ここからが長かった。


点滴を打たれ、
めーーっちゃ痛い筋肉注射を打たれ、
もう一つ軽い麻酔を打たれ。


なぜか亡くなったおじいちゃん2人の顔が頭に出てきて。
死を経験している二人が笑顔で私をみている。
見守ってくれているのかなぁ?
亡くなった私の中にあるお腹の命を引き取りにきてくれてるのかなぁ?
なんだか不思議な感覚で、その瞬間になぜか涙が出てきて。
このタイミングで泣いたらおかしいぞと思い、必死で堪えた。



とうとう意識が朦朧(もうろう)としてきた。


でも、ふと現実に戻り。
長いこと診察台に登っているのに
先生は一向にやってこず・・・・


私の心の声「せんせーーーー!!まだなんでしょうか!?」


診察台で座ったままで待たされる。意識が少し飛んでる中で、看護師さんの会話も聞こえ

「先生、前の手術が押してるみたいね?」

「15分ぐらい遅れるらしいね?」

と。

だったら、診察台も上がらないでとりあえず下がっててほしい泣。


女性ならわかると思うが、診察台を上げられた状態では必ずしもリラックスできない。
意識は少しずつ飛びつつあるけど、でも診察台さげてほしいーー泣!!

と心で叫びながら・・・・そしてやっとで先生登場。

看護師さんがすかさず、今から麻酔かけるので、上野さん、一緒に数数えてくださいよ〜と言う。

看護師さん:いーち!にー!さーん!しー!


私も一緒に数える、

しー!と言ったところで記憶が飛んでて・・・・。


いつの間にか手術が終わっていた。


朦朧とする意識の中、看護師さんが重い私の体を二人がかりでベッドに運んでくれて。


そこからまたひと眠りして17時ごろに目が覚める。


まだまだ麻酔が抜けず、頭がフラフラだけど、悪阻のような気持ち悪い感覚はもうなくなって少しすっきりしていた。


「あーー、もうお腹の中にはいないのだなぁ。」


感覚的にわかった自分がいた。


でも、泣きもしないし、泣く気もなくて。


ただただ、「ありがとう、またきてね」と思って、お腹をさすった。


お薬は3つ、ロキソニン、子宮収縮剤2つ。下腹部の痛みを伴ったり出血があるかもということで3日間は安静するようにと言われた。


お薬を飲むことで下腹部の痛みがあるなら、飲みたくないなぁと思ったけれども(もともと薬嫌いだし)、一刻も早く回復はさせないとと思って我慢して飲むことに。


あとは自分のデトックス力を信じ、食事も工夫して、すぐに元気出せるようにがんばるぞーと自分にエールを送る。
JWTのハーブティーの治癒力やらもここらで試してみることができるかと。


健康を仕事とするものにとっては、自分が実験台になるという最高のチャンスだとプラスに捉えることに。


そんなわけで、フラフラになりながら、徒歩6分の道のりを歩きながら帰った。


本当は車で迎えにきてもらいたかったのだけど、なんせ、夫は車に乗れない。隣のベッドの女性は迎えがきてくれていたのになぁ・・・。


いやいや、夜勤明けで、私の往路に利用した自転車を引き取りにきてもらっただけでもありがたいと思え、ももこ!と言い聞かす(笑)。


ようやくながーい1日が終わった。

家に帰って、娘が笑顔で出迎えてくれた。

ありがとう、待っててくれて。

そうだ、待っててくれる人がいる。

それだけでもありがたい。

お盆は家族に甘えまくります。