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ほぼ全てのものにメリットとデメリットがある


メリットしかない、とか、デメリットしかない、ということはあまりないのではないか、と思っている。

先日、ある売れっ子漫画家のインタビュー記事を読んだ。
売れっ子でい続けるには、やはり戦略があった。

デビューする際は、とにかく一点突破を目指し、自分の持てる時間と労力全てをそこに注ぎ込み、チャンスをつかむ。
若さゆえ、失うものもないからこそ、できたことだ。
さらに、この漫画家にはハングリー精神があった。
決して裕福な家庭ではない、ということ、さらにきょうだいの数が多かったこと、
そのきょうだいの中で期待されていなかったこと。
今で言えば「親ガチャ」と言われるのかもしれないが、これら全てを自分のモチベーション、すなわち「絶対に漫画家になってやる」と言うものに転換したことから始まる。

チャンスをつかんだら、今度はマーケテイングだ。
まだ若かったであろう当時から、読者アンケートに全て目を通し、読者は何を求めているのかを研究する。
そこでわかったことを、漫画に取り入れる。
その際に、自分が持っているメリットもデメリットも活かしている。
メリットはミーハーであったこと。自分が興味を持ったことは、その後流行すると言うことに気づいていたから、自分の興味を持ったことを描けばいいと思った。
デメリットは、地方出身であると言うこと。
この一見デメリットだと思えることを、彼女はどうやってメリットに変えたのか?

「読者の9割は地方出身者だ」ということに目をつけ、「すなわち自分目線で書けば、読者の共感を得られる」と考えた。

やはり、何も考えずに売れっ子でい続けることはできないのだ、と改めて思った。
いつも頭を使って、作品を作っている。当然少女漫画界のトップに君臨し続け、やがて期待されていなかった女の子は、家族にその価値を認めさせることに成功する。

このインタビュー記事を読んでいて、「全ては捉え方なのだ」と思った。
一見デメリットに見えることも、メリットに変えることはできる。この彼女に期待してなかった家族がいたからこそ、彼女は強い意志と信念を持って漫画家として成功したのかもしれないのだから。
生まれた土地も環境も、自分で選ぶことはできない。しかし、それは果たして本当にデメリットなのだろうか、ともう一度考えてみることも大事かもしれない。
言葉を変えれば、どんな環境も状況も楽しんで、全て利用し尽くしたらいいのだ。

「事実は一つだが、捉え方はいくつもある」
この言葉の意味が理解できた気がした。


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