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ルーテイン化のその後


いつの間にか、気付いたらルーテインになっていることや、ものがある。


仕事
家事
人付き合い

など、あらゆることを人はルーテイン化していると思う。


ルーテインとは、「習慣化」なのだと、最近気づいた。
もちろん「良い習慣」は身につけた方がいいのはわかる。

歯磨き
食事内容
運動

など、健康に必ず良い、と言われているものについては、習慣化は
「考えなくていい」けど、「得をする」というメリットがある。


しかし、それは永遠に良いかどうかはわからない。

膝の調子が悪いのに、無理して日課のランニングを続けるなんて、どう考えても良い習慣とは言えない。


最近父が体調を崩した。

食欲がなくなって心配した。そんな時は、栄養バランスを考えた食事内容なんて、全く意味がない。

だって、「食べたいと思うものを食べている方が、何も食べないよりは
ずっといいから」だ。


食欲がないときは、食べたいものを、食べられるだけ食べればいいのだと思ったし、実際に食べやすい、父が好きな「あんこ」が入っているアンパンなどを
買って行った。

すると「食べたい」と言って、2口くらい食べてくれた。
(今は随分回復に向かっている)


友人は、いつも買いに行く洋服屋さんが勧めるものがとても気に入っていたので、そのお店に定期的に行くのが「習慣化」していたらしい。

だけど、家を片付け断捨離をした際に「買って一度も着ていない服」が
たくさんあることに気づいた。

つまり、お店に行って勧められたものを買っておくことが、習慣化していたのだ。

「断捨離」という行動を通して、服はそんなにいらなくなったことに気づいて、習慣を変えることにしたらしい。


人は変わる。
時代も変わる。
必要なものも変わる。
考え方も変わる。


人は良いと思ったことを習慣化→ルーテインになる→考えなくなる(思考停止)→義務感になることがある


と気づいた。

それは仕事のことだったのだが、仕事とは責任感を伴うものであり、ある程度の義務感は仕方がないと今でも思っている。

ただ、その義務感が強くなっていくと、相手にもそれが伝わってしまう。

うまく隠せる人はいいが、私はあまりうまく隠せない。

それでも、自分のことを客観的に見ることはなかなか難しい。
自分の心の奥底を見つめ、思い込みを捨て、自分に正直になることが
できたら、客観的に見えるかもしれないが、たいていの場合気づかないのではないか、と思う。


私は、幸いなことに「自分が義務感でやっていること」に気づく機会があった。
自分が楽しくなさそうにしている様子を、録画でみてしまったのだ。


話すのは話せる。今までやってきたことだから。


でも、楽しくなさそうに見えた。


ここから考え始めた。
なぜこんな表情で話しているんだろう、と。

そうして気づいたのが「義務」になっていた、ということだった。


もう一度言いたい。

人は変わる。
時代も変わる。
考えも変わる。
感じ方も変わる。

一番避けたいのは、「自分が変わったことに気づいているのに、
変えようとしないこと」だ。


ある人のセミナーでこんな話を聞いた。

「人の脳は、ルーテイン化することを好む。そして一度ルーテイン化したものを変えようとした時には、「危険信号」を出す。
でも、以前と違う行動をとって、それを2、3回続けると、脳はもう危険信号を出さず、「大丈夫」という信号を出す」らしい。

人が安定を求め、変化を嫌うのは、脳の仕業だったんだ、と分かった。

例えば通勤ルートや、駅までの道をしょっちゅう変えている人は少ないだろう。
その道が一番近くて、安全で、と思っているからだ。
それを変えることは、頭を使って考えないといけない。

「この道は安全だろうか」「この道は近道だろうか」と。

頭を使うことは大事な時にとっておきたいから、普段の雑事について、人はできる限り省電力化するのだろう。

でも道が変わることもあるし、その道路がしょっちゅう事故が起きるかもしれない。
そうして外側からの変化によって、通勤ルートを変える必要が出てくるケースもある。


今回私は外からの変化がなくても、自分で気づくことができた。
ただ、違和感はあったのにそのまま気づかないふりをしていたのだから、本当はもっと早くに気づいてよかったのだけど、このタイミングだったのだと思う。


でも、もう気づかないふりはできない。
これからは古い習慣を捨て、別の習慣を取り入れようと思う。

そして脳にとっては、その変化の第一歩を踏み出すことが一番大きな勇気が必要になるらしいが、その勇気はまだ私にはあるようだ。

「変化に応じて変化するものだけが」生き残れるという、
動物の当たり前の姿に従えばいいのだから。

これが本当の変化なのだろう。


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