視聴率 とは(2015・早稲田大学・人間科学部・政治経済)
2番の選択肢が…それ試験に出すのか。記述は正しいが、行動としては確実に不適切なんですけど(苦笑)。
むかし、視聴率調査会社に勤務していました。
視聴率調査対象の世帯(テレビに調査機をつけさせていただいている世帯)がどこか、というのは社内でも限られた部署しか知りません。
「その世帯を決める調査部」と「調査機を設置する機械部」。
社内LANには、これらの部署しかアクセスできないエリアがありました。
社長でも「どの世帯に調査機があるか」は分からない仕組みです。
視聴率調査の機械は社内にそのサンプルがあっても、実物が稼働しているところを見ることはありません。
僕がいた部署は、上がってきたデータをPCで検索できるように加工したり、テレビ局や広告代理店にそのデータを提供する専用回線を提供したりしていました。
じゃあこの買収事件、どうやって調査対象世帯を調べたかというと、情報を誰かが漏らしたわけではなく…あとは検索して調べてください。
なんで放送局の人が必死になるかというと、この問題の選択肢にある通り
「視聴率がCM料金算定の基準になるから」
です。
僕が務めていた視聴率調査会社の社員手帳には、統計学に基づいた「視聴率の誤差一覧表」がありました。
全数調査ではないから誤差はあるわけで、9.9%と10.0%の視聴率に有意な差はあるのかというと…
番組を作っている人にすれば1桁と2桁は大きな差なのでしょう。
だからこそ、提供する数字にミスは許されないんですけどね。
【解答】4 (外務省機密漏洩事件などが挙げられる)
1は放送法第70条に記載されている事項であり正しい記述。
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