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Webサイトのディレクションで気をつける12のステップ

サイト制作のディレクション時に気をつけていることをまとめておきます。

目的・目標を明確にする

目的を明確にせずなんとなくで制作すると、なんとなくなサイト・中途半端なサイトができあがります。

・作ってからだいぶ経過したらかなんとなく新しくしたい
・新しく会社を作ったのでサイトをつくりたい
・見た目をいまどきっぽく新しくしたい
・周りがサイトもっているので自分もほしい
・サイトくらいあったほうがいい気がしたから

みたいなざっくりした目的はNGです。

目標は明確にしないと運用方針も明確に策定できません。
まずは目標設定する際に必要な要素の頭文字をとった「SMARTモデル」を利用して目標を明確化します。

SMARTモデル
Specific:明確・具体的
Measurable:測定可能
Attainable:達成可能
Relevant:関連する
Time-bounded:期限が明確

Specific:明確・具体的
達成したい目標を明確に具体的にします。例えば
・Web経由の売り上げを増やす。
・サイト経由のお問い合わせを増やす
など、新しくする目的、サイトを保有する目的をきちんと定めます。

○○するためにサイトを新しくする
○○するためにサイトを作る

の○○に入る内容を考えます。

Measurable:測定可能
目標をさらに具体的かつ明確にするために数値を設定します。数値を設定することで誰が見ても明確に判断が可能になります。

「売上を増やす」ではなく
【サイト経由で年間○○円の売上げる】

「問い合わせを増やす」ではなく
【月間〇件の見込み客のお問い合わせを獲得する】

必ず数値目標まで具体化します。

Attainable:達成可能
目標を数値で設定する際に、夢を見てはいけない。

月間売上が今まで100万しかない商材の目標を3ヶ月で10倍の1000万にするとかは、厳しい。※不可能ではないが現実的ではない。
少し努力したら達成可能かもしれないなと思える数値を設定する。
ここの数値設定が一番難しい。

Relevant:関連する
サイトを作ることがゴールではなく、サイトをつくってお客様(の事業)に貢献することがゴール。サイトだけで完結するような目標設定にしないことが大事。

事業成果とサイトのゴールを関連づける。
※ここはあとで補足します。

お客様の会社の事業理解ができていることが重要になる。

Time-bounded:期限が明確
Webサイトは、こだわりだすといくらでも時間をかけることができる。特にお客様は良いサイトを作りたいと思い始めてしまうと歯止めがきかなくなることがある。契約から公開までに3年以上かかったお客様がいたな……

永遠に作業することにならないようにするためには、サイトを公開する日程を制作開始前にお客様と認識を合わせておくことが必要になる。期限が決まっていれば途中のプロセスの期日も逆算で決まっていく。スケジュールが決まることでお客様も動きやすくなる。

リアルビジネスをゴールに

さきほどの「目的・目標を明確にする」の段落で

Relevant:関連する
サイトを作ることがゴールではなく、サイトをつくってお客様(の事業)に何かを貢献することがゴール。サイトだけで完結するような目標設定にしないことが大事。

と記載した補足です。

Webサイト制作をする会社の多くはサイトの反響だけを考えがちです。

SEOで1位にする。
コンバージョンをたくさん獲得する。

これらは本来の目標達成のための指標です。最終的な目標ではない。

例えば目標が売上アップだとした場合
SEOで1位になっても売上が増えなかったら意味がありません。
コンバージョンがたくさんついたとしても見込み顧客からのお問い合わせが1件もなければ、意味がありません。

サイトで完結してしまう目標設定にすると、お客様の事業に貢献しないサイト運用になってしまう。だからサイト制作の目標は必ず事業に関連した目標にしないといけない。

目標設定するには事業理解が必要

現状:営業機会が10回あれば3件は受注できる。
目標:月間の受注を今より3件増やしたい。

という場合、単純計算で3件受注を増やすためには営業機会を10件増やす必要があります。

つまりWebサイトの目標は
見込み客からのお問い合わせを月間10件以上獲得する。
ということになります。

実際はもっとヒアリングして「今より受注率をが上げる方法があるかもしれない?」とかも話し合います。

サイト制作前の目標策定時のヒアリングは事業理解(サイトCVのその先)まで意識してヒアリングしていくことがとても大事になります。

ターゲット設定

目標を決めたらターゲットとなるユーザーを定義していきます。ターゲット設定は基本的に3C、SWOT、STPを使っていきます。

細かな手順は下記にまとめたので今回は割愛。

ターゲットやサイトの目標などが決まったらあとはその戦略に合わせてコンテンツ内容とデザイン(構成)を準備していきます。

サイトの構成はベイジさん見たらいいんじゃない?

BtoBサイトって書いてありますが、BtoCでも十分に活用できます。

上記のベイジさんのブログに書いてあることを参考にすることが一番効率がいいと思います。

上記に記載してあることを全部をクリアすることは難しいかもしれないけど、できるだけ多くのチェックをクリアしたい。

ファーストビューはこだわる

サイト構成で一番気をつけていることがファーストビューです。それもトップページのメインビジュアルとコピーはこだわります。

・何をサービス提供しているか明確
・競合に似せない
・オリジナル、個性がある
・写真の品質にこだわる(フリー素材は避ける)

他の細かい注意点はベイジさんのブログの「3. ホーム」の項目を参考にしてみてください。

サイトの構成案(ワイヤーフレーム)はディレクターがメインで考える。

サイトの構成案(ワイヤーフレーム)をデザイナーに任せるディレクターがたまにいますが、僕はディレクターがメインで考えるほうが良いと思っています。

なぜならお客様の事業を一番理解しているからです。事業理解が乏しい人がつくると的外れな構成・ストーリーになりやすい。事業理解できている人が構成案(ワイヤーフレーム)を作ったほうがいい。

デザイナーには訴求したい内容がより伝わりやすいビジュアルする作業に集中してもらいたいと思ってます。

デザイナーがデザイン以外のこと(戦略理解など)で悩まないような構成案をしっかりと作っておきたい。戦略の方向はディレクションでしっかりと定めたほうがいい。だらかディレクションって言うし。

ディレクション【direction】 の解説
1 指導。管理。監督。演出。指揮。
2 方角。方向。
3 傾向。また、目的。

サイトの構成案(ワイヤーフレーム)を作る際にデザイナーがかかわらなくていいわけではないですが、ディレクター主体で進めるのが一番効果的だとは思います。

コンテンツ内容は基本+オリジナル

構成案ができたらコンテンツの詳細・内容を作っていきます。その際の原稿はできるだけお客様に作ってもらのがベストです。

お客様に作ってもらう文章が一番独自性が出やすい。

伝え方や見せ方はコンテンツ内容を確認しながら調整していく。場合によってはお客様に加筆してもらう。

ただしお客様が考えた文章だけだと伝わりにくくなるのと、SEO対策もできないので一般的な内容もある程度は追加しておく。一般的な内容はこちらで準備して、内容の整合性をお客様に確認してもらう。

SEO対策、キーワード設定

SEO対策とかは下記にまとめました。ここでは割愛します。


集客はSEOだけに頼らない

今でもSEOでの集客がメインですが、昔に比べると影響度が下がってきています。またGoogleのアルゴリズムの変化も多いため、SEOだけに頼った集客をしてしまうとリスクが高い。

これからはSEOだけでなく、SNSや動画メディアからの集客も想定しておいたほうがいい。また紙媒体やポスティングなども商圏が限定的な中小企業や小規模店舗にとっては有効な手段になります。

拡張性は考慮するけど、あくまで今のベストを作る

Time-bounded:期限が明確
Webサイトは、こだわりだすといくらでも時間をかけることができる。特にお客様は良いサイトを作りたいと思い始めてしまうと歯止めがきかなくなることがある。契約から公開までに3年以上かかったお客様がいたな……

最初のほうに上記に書いたようにWebサイトにできることはたくさんある。やれることを全部やろうとすると終わらないので、現状のベストを常に意識して設計していく。

やりたいこと・チャレンジしたいことは運用後にできるように準備まではしておく。拡張性のあるサイトにするのはいいけども、究極によいサイトにする必要はない。まずはサイトを公開することが大事。

公開後のことも話す

サイトは公開したら終わりというよりは公開からがスタートなので、運用はとても大事。ただ、お客様の多くは作って公開するまでは熱心だけど、公開後に熱量が下がる人が意外と多い。

熱量が下がった後だと話が通りにくいため。制作中の熱心な状態(テンション高い状態)のときに公開後の運用についても話しておきます。そうすることで運用後の新しい施策を実施しやすくなる。

「そういえば、制作時にそんなこと言ってたね。新しい動画作ろうか。」という感じで追加の発注もスムーズにいただける。

公開後の運用のイメージをお客様にも持っていただけるとサイト運用をスムーズにしてくれる。


以上です。

サイト制作して公開したら終わりではなく、そこがスタート。そこからさらに改善して育てていくのが大事だし、面白いと思ってます。

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