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良い企画とは変化を創ること

企画を考えて、作って、価値に変えて、売って、利益を得る」ここまでの一連の流れがマーケティングだと思う。

前にまとめたマーケティング概論より引用。

今回は「企画を考えて、作って、価値に変えて、売って、利益を得る」の最初の企画についてまとめてみる。

そもそも企画とは

企画とは変化に対応することではなくて変化を創ること
「市場の変化」「消費者の変化」「商品の変化」この変化を価値にするために変化を創っていくことが良い企画。
といっても、なかなか変化を創る企画なんてなかなか出てこないです。まずは変化に対応する企画をつくることが多いかもしれない。

良い企画例01:ミシュランガイド

フランスのミシュラン社により出版されるさまざまなガイドブックの総称である。社名と同じ「ミシュラン」の通称で知られる。【Wikipediaより引用】

ミシュランガイドの発行元であるミシュラン社はタイヤ会社です。タイヤ会社なのは知らなくても、おそらくミシュランマンは見たことあるかも知れない。

ミシュランガイドは郊外の美味しいレストランを紹介する→食事をしに車ででかける → タイヤがすり減る → タイヤが売れる。というロジックでタイヤ会社のミシュラン社が作ったガイドブックです。

単純にタイヤ買ってくれーっていうのではなく、消費者の行動を変化させて車の利用を増やすことで結果的にタイヤの購買を増やしている企画です。

良い企画例02:バレンタインデー

どこが起源なのかわからないし、たまたま定着しただけなんじゃないかと言う説もあるけど、企画としてみればバレンタインデーも良い企画。

昔は女性から男性に告白するという文化はなかった。女性から告白するなんてハシタナイ的な認識が常識だった。でも告白したい、想いを伝えたいという気持ちは女性は、もともと持っていた。

そこでチョコレート業界が恋人たちの愛の誓いの日とされ、世界各地で様々な祝い方をしているキリスト教のバレンタインを利用して、この日だけは女性から男性に告白してもいい特別な日を創った。その気持ちを伝える手段としてチョコレートを定着させた。

美味しいチョコレート食べてくださいではなく、気持ちを伝える道具として甘いチョコレートを使ってくださいと消費者の意識を変化させて売上を増やした企画。

最近は普通に女性から告白するので、わざわざバレンタイン利用して告白しなくなってきてる。お世話になった人に感謝の気持ちとともに渡すみたいな雰囲気になってきてる。
時代が変化して消費者のインサイトも変わってきたからバレンタインデーの企画もそろそろ変化していかないといけないタイミングかもしれない。
そういった意味では、ブラックサンダーの企画は上手いと思った。

良い企画例03 鉄道会社

鉄道会社が郊外にマンション作ったり球場作ったりして電車の利用増やしたりするのも、昔からよくやられている消費者の行動変化を起こして価値をつくっている上手い企画。昔は、プロ野球の親会社は鉄道会社が多かった。野球を見に行くために電車に乗る。そうやって電車の利用を促していった。

良い企画とは複数の課題を一気に解決する

ミシュランの企画は企画元のタイヤの売り上げを増やすという課題だけでなく、消費者の(車で遠出してでも)美味しいレストランを知りたいという欲求(課題)と車の利用を増やしたい自動車会社の課題をも満たします。

バレンタインではチョコレート会社の売上を伸ばす課題だけでなく、女性が告白したくてもする雰囲気が世の中になくて困っていたという課題を解決したし、結果として幸せな2人を増やす結果にもなってます(残念な1人って結果も出してる気もするけど…)。

つまり良い企画は複数の課題を同時に解決する力がある。昔から良く言われる「三方良し」が実現できている企画は良い企画だと思う。




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