【異端の脳がホンモノ!(竹内薫/茂木健一郎)】うえこーの書評#24

この本は竹内薫さんの異端者たちの科学を紹介した前半と、茂木健一郎さんの心脳問題の後半からなる本です。

常識破りな異端のチカラ
ここに書かれている科学者は王道の科学とは少し、もしくは、大きくかけ離れた論を提唱した人たちです。
私はよく科学史の本を読みますが、知らない科学者も多くいました。
中には大陸移動説など現在ではほぼ確実の理論もありますが、人間は宇宙人の遺伝子操作によって作られた、というトンデモ説もありさまざまです。

異端が脳の謎を解き明かす⁉︎茂木健一郎さんの処女作。今まで書きたかったことをこの一作目で全て吐き出したかったのでしょう。文章の所々に毒が見られます。

「いわゆる「正統」派の立場、楽観的唯物主義の立場に安住できる人というのは、単に意識の問題についての感受性と論理的緻密性が欠けているにすぎない。」

「私は、心脳問題の本質的な困難さに鈍感なフツーの科学者にも辟易するが、それ以上に、心脳問題というと目をとろりとさせて理性を麻痺させ、霊がどうのこうの、人間の心の神秘がどうのこうの、宇宙の意識がどうのこうの言う人には絶望を感じてしまう。まだ、フツーの科学者のほうが、きちんと論理的に話をすれば話が通じそうだ。」

現在の茂木さんならもう少しオブラートに包んだ表現をするでしょう。ただ、茂木さんの本音に近い部分を知れて良かったです。

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